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男の娘(成人済み)は小学生と暮らす  作者: リアン
4年生編
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#23 遠足の準備と小旅行

「お姉ちゃん!時間!!」


「はいはい、ちょっと待って〜」


なぜ結衣がこんなにも俺のことを急かしているのか、理由はただ一つだ。今日からの土・日で楓さん達と遠足のためのお買い物兼一泊二日の小旅行に行く事になったのだ。更に細かく説明するために前日まで戻そう。


【金曜日】


学校が終わり夕方に楓ちゃんがうちを訪ねてきた。


「結衣ちゃん!明日から一緒にお買い物に行かない?」


楓ちゃんによると来週の遠足のために新しい洋服とかおやつを買いに行くらしい。それだったら結衣ちゃんも一緒に行けばめっちゃ良いんじゃない?とお母さんに聞いたらしい。そしたら快く承諾したらしい。


「う〜んちょっと待ってて、お姉ちゃんに聞いてくる」


「お姉ちゃん、明日楓ちゃんがお買い物に行くんだけど一緒に行って良い?」


もちろん俺は承諾した。だってお友達とのお買い物なんて絶対楽しいじゃん!それに遠足のための服とかを選ぶって……絶対良い。


「行ってきな。楽しんで来るんだよ」


「ありがとう!!楓ちゃん良いって!!」


「よかった、決まりね!それじゃあ明日の6時に迎えに行くね!!」


その時俺は結衣、楓ちゃんとお母さんだけで行くのだと思っていた。

しかし、夜ご飯を食べ終えた頃に紅葉さんから電話があった。


「どうしたの?」


『あ、葵さん?楓からお買い物の話は聞いた?』


「あ〜聞いたよ。結衣をよろしくね〜」


お世話になるんだからな、今度お礼しなきゃな。


「あーその話なんだけど、葵さんも来る?」


????


「へっ?どういう……?」


「実はね〜ネットの抽選で旅行券が当たったのよ〜。それで4人までいけるから、だったらみんなで行った方が良いかな〜って」


4人で旅行か〜………行きたいな〜けど、男1に対して女3ってやばくね?ハーレムじゃん。けど最近仕事があまり進まないからなぁ、気分転換も必要なのかな〜


「う〜んそれじゃあ行こっかな〜」


「わかったわ!それじゃあ明日6時ね」


「はい、おやすみなさい〜」


「おやすみ〜」


……さて、準備しないと!!!

服にお金にアレにこれに………

そうだ、結衣にも伝えないと!……って今お風呂入ってるんだった。俺がちょっとだけ用意してるか。


少しして結衣がお風呂から出てきた。


「お姉ちゃんあがったよ〜ってどうしたの?これ」


「えっとね〜さっき楓ちゃんママから電話があって……」


結衣のさっきの電話の内容を伝える。


「りょこうー?お姉ちゃんも一緒!?」


「一緒だよ」


「やったー!!」


そう言って俺に助走をつけてジャンピングダイブをしてくる結衣。それを受け止めて体制を整えるために足に力を入れた、その瞬間…

〈ツルッ〉

へ?


「うわっ!」「キャッ」


足元にあった靴下を踏んでバランスを崩した。

幸い後ろがすぐベッドだったため大きな怪我は無かった。


「お姉ちゃん大丈夫!?」


「大丈夫だよ、結衣は?」


「大丈夫ー!」


まあ俺とベッドがクッションになったから大丈夫そうだな。……にしてもなんか大きくなったか?最初の頃より背が大きくなってるような気がする。当たり前か、今は成長期だし女の子は小学生の頃が一番成長するって聞くし。


「結衣危ないから急にダイブしちゃダメだぞ」


「わかったー!」


そう言ってニコニコと笑顔になる結衣


「ほんとにわかったのか〜!」


結衣をくすぐる


「きゃははっお姉ちゃんくすぐったいよ〜」


もっとくすぐる……数秒後


〈ゴッ〉


笑いすぎて結衣の力が抜けたのか俺の頭とぶつかってしまった。


「……結衣、大丈夫?」


「……む〜もう寝る!」


あら〜拗ねちゃった。結衣は毛布にくるまり動かなくなってしまった。

まあ明日の朝は早いしちょうど良いか。


部屋の電気を消して少しして


「お姉ちゃん…起きてる?」


ずっと動きがなかった結衣が急に話しかけてくる。体の向きを変えて結衣の方を向く。


「寝れないの?」


「うん……その、ごめんなさい……」


何か俺にしたっけ?


「さっき頭ぶつけちゃったのにそのまま寝ちゃったから……」


なんだそんな事を気にしてたのか。結衣は優しいな〜


「大丈夫、気にしてないよ。それにやめなかったお姉ちゃんも悪いしね」


「けど……」


「あーもう!お姉ちゃんが大丈夫って言ったからいいの!!」


そう言って結衣を抱きしめる。


「お姉ちゃん!?」


「今日だけだからね」


「……うん!」


結衣が俺の体に腕を巻きつかせてきた、そしたらすぐに寝息が聞こえてきた。



その日俺は夢を見た。

その夢は結衣が遠くに行ってしまう夢だった。誰の手にも届かない所に行ってしまうような気がしたんだ。結衣は泣きながら俺に助けを求めていた、けど俺には結衣を取り戻す事ができなかった。そして結衣が見えなくなるとどこからか

「信じてたのに」

とそんな事を言われたような気がした



「うわぁ!」


「わっ!」


俺は頬に何か冷たい物が通った様な気がして目を覚ました。目を開けると結衣が俺の顔を覗き込んでいた。そして少し涙目になっていた。


「どうした、起こしちゃったか?」


そして今にでも泣きそうになっている結衣に聞く


「お姉ちゃん大丈夫?すごい辛そうだったよ」


…俺なんかすごく嫌な夢を見てたような気がする。いつもは夢も見ないし見た夢は起きたすぐだったら覚えてるんだけどなぁ……疲れてたのか?


「それにずっと『ごめん』って言ってた」


「う〜ん……なんか嫌な夢を見てたような気がするんだよな…」


「……結衣ちゃんがいるからもう大丈夫だよっ!!」


そう言うと結衣は可愛らしい笑顔で俺の頭を撫で始めた。いつもの俺の真似かな。


せっかくのお出かけなのにこんな気分のままじゃダメだな。


「よし、もう大丈夫だよ!ほらパパッと着替えちゃおう!」


「うん!」



約束の時間のちょっと前に着くと既に楓さん達がいた。


「すみません、待ちましたか?」


「いや、私達もついさっき着いたばっかりなので大丈夫ですよ。それじゃあ行きましょうか」


そして4人での小旅行が始まった!



最後まで読んで頂きありがとうございます!


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