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男の娘(成人済み)は小学生と暮らす  作者: リアン
4年生編
20/147

#19

社長室に入るとそこには黒髪でモデル並に美人の20代前半(実年齢は……)に見える女性が山積みにされた書類に囲まれていた。この人物こそこの会社の頂点にいる『秋葉(あきば)社長』だ。ちなみにアイナと結衣は別室で待機されている。


「社長!まだ終わってなかったんですか!?」


書類の山を見た的場さんがそう声を上げる。いや、あの量は終わらんだろ。


「この1ヶ月何やってたんですか!」


いや1ヶ月もの間仕事をやってないのかよ!そりゃ的場さんも怒るわ。


「だっ、だってぇ〜推しの配信を見ないといけなかったし…」


社長が言い訳をする。しかし的場さんには効果が無かったようで


「あ〜もう良いです。今日は打ち合わせに来て頂いたんですからこっちを優先させていただきますよ!それと、今日は寝れると思わないでくださいね」


的場さんから凄い圧が社長に向けられる。社長は「え…告白?」と素っ頓狂な事を言って的場さんに平手打ちをされていた。……的場さんって一応秘書なんだよな?


そして大量の書類を別室に運び出されるとさっきまでかなりの圧迫感があった部屋がかなりスッキリした。


「いや〜恥ずかしい所を見せちゃったな。まぁそんな事は置いといて今日君を呼んだのは君を【Vライバー】としてデビューして貰おうと思ったからだ!」


「え…ええええぇぇぇぇええええ!!!」


社長から思いもしなかった事を言われた。あっ何、専属になるってこういう事!?


「社長!どういう事ですか!?」


そう社長に問いかけると社長は嬉々として説明を始めた


「私は思うんだ。最近のVライバーはマンネリ化している、と。新たにデビューする子もどれもありきたりな子ばっかりだ。そこで思ったんだ!活躍している絵師をVライバーとしてデビューさせれば新鮮さもあるし、何も知らないからこその面白さもある。これだ!って思ったよ」


…え〜要するに社長はもっと会社を大きくしたい!けどもうありきたりな人をデビューさせても意味がない。だったら今までに無い人をデビューさせれば人気が出るかもしれない。って思ったのか。まあ確かに絵師がVチューバーになってるのを見たことは無い。きっとそれでデビューすれば有名になりお金を大量に稼げるかもしれない


けど俺の答えは決まっている。


「すみませんがお断りさせて頂きます」


「おや、どうしてだい?Vライバーになれば今以上に稼ぐ事ができるぞ」


「何を言われようとVチューバーになる気はありません。確かに俺はお金を大量に稼ぎたい、けど俺は【自分の力】でお金を稼ぎたいんです。企業の力でお金が稼げても微塵も嬉しくありません」


俺は絵で人や企業を目立たせるのが仕事だ、自分は目立たなくても良い。それにもし今一人暮らしだったら引き受けてたかもしれない。けど

……今、俺には結衣がいる。俺には結衣が幸せに暮らせるようにしないといけない。Vの活動なんてしていたらきっと結衣と過ごせる時間は減ってしますだろう。それじゃあ俺が結衣を引き取った意味がない。俺は結衣が一人立ちするまでは絶対に付き添う覚悟を持っている。


「Vライバーにならないなら、今後うちからの仕事は減るぞ」


「それでもです!」


「……」


「……」


社長室に重い空気が漂い続ける。

そして少ししてから社長の顔が少し緩み、


「君ならそう言うと思ってたよ」


と笑いながら言った。


「まあこんなふざけた話は辞めにして本題に入ろうか。実は来月この会社は2周年になるんだ、そこで我々は2周年イベントを計画している。そこで君にはそのイベントに出てもらう!あと新衣装も」


「俺も出るんですか!?」


確かに去年も1周年記念でイベントをやってたな。その時は俺はまだ接点が無かったから出てなかったんだけどな。確か去年は結構大盛り上がりしたらしい。特に新しく所属する事になったライバーの発表が凄かったような記憶がある。


「ああそうだ。そこで君には我が社のお抱えの絵師として講座をして欲しい!」


「講座…ですか」


う〜ん新衣装を描くのは楽しいから良いとして……講座か〜大人数の前で話すのはちょっとな〜それに顔も出したくないしな〜


「それって俺がリアルで講座をするんですか?」


「いやリアルでは出さないぞ、君にはVとして講座をしてもらう。そのためにさっきVライバーにならないかって聞いたんだ」


そういう事だったのか、ならさっさとそう言ってくれれば良かったのに。


「わかりました。それでしたら引き受けますよ」


「そうか!ありがとう!それじゃあその話を詰めていこうか」



「って事でお願いできるかな?」


「………は…はい……」


つ、疲れた。まさかあれからノンストップで三時間も話し続けるなんて。しかもその間はほぼ社長が話し続けていた。それなのにあの人は全く疲れていないように見える。バケモンかあの人?


「はは、流石に疲れたか。それじゃあお昼を食べに行こうか。的場あの場所の予約を」


「わかりました」


社長から何か指示を受けた的場さんは部屋を出て何処かに電話をし始めた。ちなみに俺達が話してる間に結衣とアイナはすごく仲が良くなっていた。アイナにはお姉さん気質があり、結衣がすぐに気を許したらしい。そして数分前にアイナは「予定がある」と言って帰って行った。


「秋葉社長、予約が取れました」


「そうか、ご苦労。よし二人とも、焼肉に行くぞ!」


そして社長に連れられて焼肉に行く事になった。



最後まで読んで頂きありがとうございます!


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