#137 ちっちゃな生活①
お買い物から帰ってきた。
帰ってくる途中の帰り道で結衣はすっかり眠りに落ちて今は私に抱かれたままスヤスヤ眠っている。やっぱり小さくなった影響なのか体力も落ちたっぽいのかな?
「結衣〜お家ついたよ〜。起きなぁ〜」
「うぅ〜ん……………おはよぉ…………」
「おはよう、お手て洗おっか」
「うん…………」
そして洗面台に向かった。そして………………
「お母さん…………届かないよぉ」
そうだった、ちっちゃくなったから台を用意しないと届かないか。
それにしてもぴょんぴょんする結衣も可愛いなぁ。結衣が本当にちっちゃかった頃はこれ以上に可愛かったのかな。
「台持ってくるからちょっと待ってて〜」
そう言ってキッチンから小さい台を持ってくる。
そして洗面台に置いて手を洗う事ができた…………………わけでも無く、私(と結衣)の予想以上に結衣の背がちっちゃくなってて台に登っても手が届かなかったから結局私が抱っこして手を洗うことになった。
「ごめんなさい…………」
「いいのいいの、それに可愛い姿見れたからね♪」
「さっおやつ食べよっか」
「うん!」
キッチンに行ってさっき買ってきたお菓子と午前中に作っておいたプリンとゼリー、ジュースを取り出す。今日のプリンはチョコレート味でゼリーはさくらんぼ味にした。ネットでレシピ見てたら面白そうだったから試しに作ってみた。
「はい、ど〜ぞ♪」
「いただきます!」
用意できたおやつをテーブルまで運ぶと先に座ってた結衣が目を輝かせて待っていて、死ぬほど可愛かった。危うく私の意識がぶっ飛ぶところだったけど、ずっとこのままでも良いんじゃ………………
「おかーさん?」
「なぁに、どうしたの?」
なんて考えながらパクパク食べてる結衣の顔を見ていると流石に視線に気付いたのか結衣がこっちを見てきた。そして結衣の口の周りにはクッキーの食べカスが付いていてただでさえ可愛い結衣がさらに可愛くなっていた。
「食べないの〜?」
「食べるよ。あとお口の周りにクッキーついてるから取ってあげるからおいで」
結衣を呼んで口の周りのカスをとる。
「ちょっと待ってねぇ………………はい、取れたよ」
「えへへ〜あーとう!」
そう言う結衣はとびっきりの笑顔でお礼を言ってくれた。
はぁ……………!!!!可愛い!!!!もう死んでも良い。
「おかーさん!」
「うん?」
自分の席に戻ったと思ったらまたすぐに私のところに戻ってきた。
その結衣の顔はニコニコで天使の笑みだった。
「おかーさん、お膝の上に座ってもいい〜?」
「良いよ〜おいで〜」
私はそう言ってぽんぽんと膝の上を叩くと結衣は嬉しそうに膝の上に座って持ってきたおやつを食べ始めた。やっぱりちっちゃくなったせいか一口の大きさも小ちゃくなってるから食べるスピードも遅くなってるけどそれと引き換えに圧倒的な可愛さを備えてていくら見てても飽きない。
〜〜数十分後〜〜
「もうお腹いっぱいかな?」
「うん…………」
ちょっと残ってるけど結衣のお菓子を運ぶ手がほぼ止まってるしうとうとし始めた。
「じゃあ夜ご飯までちょっとお休みしよっか」
「………抱っこ〜」
「はいはい、しっかり捕まってるんだよ〜」
膝の上に乗せた結衣をそのまま抱っこして私の部屋のベッドに運ぶ。今日からの休みは一緒のベッドで寝ることにしてて、その為にいつも結衣が使ってる枕も持ってきてる。
「じゃあ何かあったら呼んでね」
「うん〜おやすみ〜」
そう言うと結衣は目を閉じると「すぅ…………すぅ…………」と可愛らしい寝息をすぐに立て始めた。私はそっと結衣のほっぺたにキスをして部屋を離れた。
◇ ◇ ◇
「結衣〜夜ご飯出来たよ〜」
「う〜ん……………」
夜ご飯(今日の夜ご飯はお好み焼き)の準備が出来たから結衣を起こしにきた。結衣はかなりぐっすり寝てたらしく髪に寝癖がつきまくってて、芸術作品になっていた。
「ほらほら、早く起きないとお母さんだけで食べちゃうよ〜?」
「やぁ!ゆーちゃんも一緒に食べる!!」
……………!結衣、自分のことを「ゆーちゃん」って。なんかさっきの事もあったけど、だんだん行動とか言葉が幼くなってきてるような気がする。いや可愛いから良いんだけどさ、大丈夫かな、そのうちお漏らしとかする様になったりしないよね?流石にそのレベルのになったら困るなぁ。
「はいはい、ほらおいで〜」
「んっ!」
両腕を広げて抱っこのポーズを取ると結衣はのそのそとベッドの上を歩いて倒れ込んできた。そのまま結衣は胸に顔を埋めて首に手を回してきた。
「じゃあ行こっか〜」
そのまま結衣を抱き抱えたままテーブルに向かった。
テーブルにはホットプレートとお好み焼きのタネ、麦茶(結衣用にジュースもある)、デザートの桃が並べられている。
「今日の夜ご飯なにー?」
「今日はね〜お好み焼きだよ〜」
「お〜!やったぁ〜!」
「じゃあさっそく焼きはじめよっか」
「んっ!」
結衣を私の隣の椅子に座らせてさっそく焼き始める。今日はちょっと豪華でお肉もいつもより高いのだし、野菜も新鮮なもの、それにチーズとか餅も用意してる。
「ちょっとだけ待っててね〜」
〜〜数分後〜〜
「はい、焼けたよ〜」
焼けたお好み焼きを切り分けて結衣のお皿に盛り分ける。
「まだあちちだからちゃんとフーフーするんだよ」
「は〜い」
結衣の周りにマヨネーズ、ソース、青のり、鰹節を置く。
そして結衣が食べてる間に次のお好み焼きの準備を始める。今日はいつもより少なめにしたから早く焼いて結衣と一緒に食べる時間を増やしたい。
「結衣、おいし?」
「うん!おかーさんのお好み焼きだいすき!」
そう言う結衣の顔は満面の笑みで口の脇にはソースが付いていた。
「ゆーちゃん、またお口にソースついてるよ〜」
そう言ってソースを拭き取る。
「急いで食べなくてもいっぱいあるからゆっくり食べようね〜」
「うん!」
って言っても結衣は聞かないでこのままちっちゃいお口で頬張るんだろうなぁ〜。
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