#136 若返り?パート2
ここから数話は作者の趣味全開で書かれます
奈那ちゃん達とのお泊まりから1週間が経って結衣との約束の日になった。結衣との約束は結衣が家に帰ってきてからだから結衣が帰ってくる前に準備を終わらせる。
私がちゃんと出来るかどうかわかんないけど、結衣からの要望に応える為に母さんとか姉ちゃんに話をいっぱい聞いたから絶対大丈夫のはず!
そして…………
「ただいまー!」
結衣が帰ってきた。いつもだったら特に出迎えたりとかはしないんだけど、今日は
「おかえり、結衣」
結衣を玄関で出迎える。そして私の胸に向かって飛び込んでくる結衣を受け止めて互いに抱きしめ合う。結衣は嬉しそうに頬擦りをしてきて、小さい子特有のスベスベでモチモチな結衣の肌が当たってくる。
「結衣、学校楽しかった?」
「うん!」
「じゃあ…………さっそくやってみよっか」
「う、うん」
そう言って手を繋いでリビングに戻る。
リビングに戻ってテーブルの前で止まる。テーブルの上にはいつぞやの薬の入った瓶と小さい子が着るような下着と洋服が準備されていた。
「じゃあ…………飲むね」
「う、うん」
結衣はそう言うと瓶の中から薬を2粒取り出して水と一緒に流し込んだ。前回私が飲んだ時はこの薬の使い方はわかってなかったけど、あの後夢未ちゃんから説明書を貰った事を考えて今回の作戦を決行する事になった。
そして薬を飲んで数十分後、結衣の体に異変が起きた。
「お、おお〜!?」
結衣の体がどんどん縮んでいって幼稚園児くらいの身長まで縮んでいった。
私も薬飲んだ時はこんなふうに縮んでいったのか、ちょっと不思議な感じ。
「おね…………お母さん、どうかな?」
「あっ、ゆ、ゆーちゃん可愛いよ……………えっとまずお着替えしよっか?」
そう言って私は洋服を結衣に渡して結衣はお着替えを始めた。
さてと、結衣がお着替えしてる間になんでこんな事をする事になったか説明しよう。
〜〜回想〜〜
「お姉ちゃんには結衣のお母さんになってもらう!」
「へっ?」
結衣からそんな宣言を受けた。
結衣の顔は恥ずかしさで真っ赤になってたけど頑張って言ったのがよくわかったから叶えてあげようと思った。
「お母さんになるのは良いけど…………それじゃあいつもと変わりないんじゃない?」
そう、私がお母さんになるのは嬉しいし別に良いんだけど、それじゃあいつもと全然変わらないからお願いする必要もないと思うんだけどな。
「え、えっと…………お姉ちゃんがお母さんになるっていうよりも、この前の若返る薬飲んで結衣がちっちゃくなって、それで…………」
「甘えたいってこと?」
「う、うん……………ダメ、かな?」
「いいや〜喜んでやってあげるよ。それに甘えん坊な結衣もお姉ちゃん大好きだからね!」
「えへへ、じゃあさっそく……………」
「ちょちょちょ!結衣ストップ!!」
そう言って押し入れの中から取ってきた薬を飲み込もうとする結衣を止める。
「ふぇえ?ダメなの?」
「いやダメって訳じゃないけど、今日でいいの?」
「…………?」
「今日からだと1日しかちっちゃくなれないよ?だったら来週まで我慢して、金曜日から日曜日までお姉ちゃんに甘えれる時間増やした方がよくない?」
「た、確かに…………じゃあ我慢する!」
そう言って結衣は取り出した薬を瓶の中に戻した。
「じゃあお姉ちゃんも結衣がちっちゃくなっても大丈夫なように色々準備するから楽しみにしててね♪」
「うん!」
〜〜回想終了〜〜
「結衣……………ゆーちゃんお着替えは終わったかなぁ?」
結衣から希望で小さい子と話すような口調で喋って欲しいって言ってたから頑張って母さんとか姉ちゃんに教わったんだけど……………死ぬほど恥ずかしい。
「う、うん……………恥ずかしいね」
結衣も恥ずかしそうでほっぺたまでに留まらず耳まで真っ赤になっていた。
「じゃあまずは…………お買い物行こっか!」
「ふぇえ!?もも、もう、外でるの!?」
「そうだよ〜それに明日とかは1日中外にいるんだから慣れておかないと♪」
「うぅ〜そうだけどぉ〜」
「さっ行くよ〜♪」
そう言って結衣の手を引っ張って近くのスーパーに向かった。
◇ ◇ ◇
「ゆーちゃん、はぐれないようにおてて繋ごっか」
「うぅ……………お姉ちゃん……………」
スーパーに着いてから、というよりも車に乗ってからどことなく落ち着きがない。まぁ無理もないか、なんせ今着てる服だは普段じゃ着ないようなのだし、背も小ちゃくなってるからいつもと感じ方が違うもんね。
「こ〜ら、お姉ちゃんじゃなくてお母さん、でしょ?」
「お、お母さん」
「なぁにゆーちゃん?食べたいのあるの?」
「え、えと……………オムライス、食べたいなぁ〜」
結衣がもじもじしながら答えるその姿は本物の幼稚園児みたいで、まるで身も心も幼稚園児みたいだ。まぁ体は幼稚園児だけどね。
「わかったわ、じゃあ今日はオムライスにしましょうか♪」
「やった〜!」
そしてオムライスのための食材を買っていると
「あら〜ずいぶん可愛いお嬢ちゃんね〜」
近くを通ったお婆さんが結衣を見てそんなことを言ってきた。
当の本人は恥ずかしいのか本当のちっちゃい子みたく私の後ろに隠れてしまった。それを見てお婆さんはもっと笑っていた。
「お嬢ちゃん、いくつかな?」
「え、えっと…………」
結衣が困った顔でこっちを向いてきた。けど私は声を出さずに結衣に向かって口を動かす。
「(5歳です…………)」
「ご、5歳………です……………」
「あら〜じゃあ年長さん、それとも年中さんかしら?」
「娘は年長で、来年小学生になります」
おばさんからの質問攻めに涙目になってきた結衣が流石に可哀想になってきたから私が代わりに答えて早めにその場所を離れた。
「ごめんね、ゆーちゃん」
「うんん、だいじょぶだよ」
「早くお買い物終わらせて帰ろっか」
「うん」
そしてなるべく手短に買い物を終わらせて家に帰った。
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