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男の娘(成人済み)は小学生と暮らす  作者: リアン
5年生編
132/147

#129 結衣の悩み

「…………って事があったの。面白かったなぁ〜」


「ふふっ可愛らしいわね」


しーちゃんと話し始めて1時間くらい話していた。

話し始めると案外止まらなくて私がずっと喋り続けてた。それをしーちゃんは一切嫌な顔をしないで聞いてくれて気持ちよく話すことができた。


「そういえば結衣ちゃんはいつ頃帰ってくるの?」


「あぁ…………そろそろ帰ってくるかな?」


時計を見るといつも結衣が帰ってくる時間になっていた。

もうそろそろ帰ってくる頃かな?なんて思っていると


〈ガチャ〉


「あっ帰ってきたみたい」


玄関が開く音が聞こえてきた……………けど一向に結衣が部屋に入ってくる気配がない。もしかして知らない人いるから入ってこれないとか?


「あれ…………結衣ちゃん帰ってきたんだよね?」


「う、うん………そのはずなんだけど、どうしたんだろう」


う〜ん、人見知りだから知らない人がいる所には入りずらいのかなぁ。けどずっと玄関にいるわけにもいかないし、何より今日は金曜日だからしーちゃん達は泊まっていく予定だしなぁ……………しょうがない、ちょっと強引だけど


「結衣ー?どうしたのー?」


「い、今行くー!」


そんな声が聞こえてすぐにドアが開く音が聞こえてきて


「「あっ!」」


部屋に入ってきた結衣とドアの方を見ていた奈那ちゃんの声が重なった。そして奈那ちゃんは結衣を見た瞬間に椅子から飛び降りて結衣の方へ走って行った。


「お姉ちゃんだー!」


「奈那ちゃん!?どうして奈那ちゃんがうちにいるの!?」


結衣のお腹にジャンプで飛び込む奈那ちゃんを結衣はなんとか受け止めてぎゅ〜っとした。あれ?なんで結衣が奈那ちゃんのこと知ってるんだろう?


「結衣、奈那ちゃんのこと知ってるの?」


「うん!」


〜〜結衣説明中〜〜


「ほぇ〜そんな事あったんだ〜」


「ねぇねぇお姉ちゃん、お姉ちゃんと奈那ちゃんのお母さんってどんな関係なの?」


「あぁ、お姉ちゃんは…………」


〜〜お姉ちゃん説明中〜〜


「あーちゃんは私の自慢の弟子なんだよ〜」


しーちゃんが自慢げに笑う。


「じゃあ栞さんの方がお姉ちゃんより絵が上手なんですか?」


「ん〜今は同じくらいじゃないかな?」


けど実際はどっちの方が上手いんだろう、しーちゃんは絵描きで生計を立ててるわけじゃないから高校の時ほど絵を描く時間はないだろうし…………今度同時にネットにあげてどっちが反応多いか勝負とかしたら面白そう。


「あっそういえば、今日しーちゃん達家に泊まることになるから結衣は早くお風呂に入っておいてね」


「は〜い♪」


そう言うと結衣は部屋着に着替えるために自分の部屋に入って行った。


「結衣ちゃん、結構ちっちゃいね。あーちゃんとあんまり変わんないじゃない?」


「あ〜そうね、だいたい私の胸くらいに頭が来るし。そのせいで抱っことかお願いされても難しなっちゃったよ」


「結衣ちゃんは甘えん坊なんだね♪」


◇ ◇ ◇


「こーら、逃げないの!」


「きゃー♪」


夜ご飯のお買い物に行くためにしーちゃんが奈那ちゃんを捕まえようとするけど奈那ちゃんは机の周りをクルクル楽しそうに逃げ回る。


「ご、ごめん………………時間かかった」


息を切らしてゼーゼーと息を吐きなんとか奈那ちゃんを捕まえたしーちゃん。奈那ちゃんはお母さんに抱っこされてすごく嬉しそうにしている。


「じゃあ行こっか」


そしてお買い物に向かった。


「結衣は夜ご飯何がいいー?」


「…………」


「結衣?」


いつもだったらすぐに反応する結衣が今日は一回じゃ反応しなかった。疲れてるのかな?(因みにしーちゃんは奈那ちゃん用のお菓子を買いに行っている)


「ふぇ!?お、お姉ちゃんどうかした?」


「いや、夜ご飯何がいいか聞いたんだけど………」


「あっああ、ご飯?えっと…………なんでも良いんじゃないかな、それよりも栞さんとか奈那ちゃんに聞いた方がいいんじゃない?」


「そっか、そうだよね……………」


結衣……………どうしたんだろう。家に帰ってからずっとぼーっとしてるし、なんだか上の空みたいな感じだし。なんか悩んでることとかあるのかな。


「…………ねぇ結衣、何か悩んでることでもあるの?」


「いや、特に無いよ…………なんで?」


「だって結衣、家に帰ってからおかしいよ?ず〜っとぼーっとしてたり、さっきだって呼んだのに反応しなかったじゃん」


「……………」


「お姉ちゃんに何言ってごらん?力になれるかはわかんないけど1人でずっと考えてるよりかはスッキリするよ?」


そう言うと結衣は顔を下に向けた。やっぱり何か悩んでる事があったのか、素直に相談してくれれば良かったのに。まぁ、ずっと1人で考え続けられるよりかは良いのかな?


「……………奈那ちゃんが羨ましいなぁって。家に帰ってから奈那ちゃんを見てるといっぱいお母さんに甘えてて、最近は我慢してたんだけど…………」


「我慢出来なくなっちゃったの?」


「………うん」


そっかぁ、最近は一緒に寝ても無いし、お風呂にも入ってない更には最近私が忙しいせいで一緒にお出かけしたりお買い物に行ってあげれてないから寂しくなっちゃったのかな。そんな時に奈那ちゃん達を見て辛くなっちゃったのか。


「わかった!じゃあ今日から結衣はあまえんぼデーにしよっか♪」


「…………?」


「結衣が甘えたいって思ったらいつでもおいで。お姉ちゃん待ってるから、ね?」


そう言うと結衣は顔を真っ赤にして………


「じゃ、じゃあさっそく…………良い?」


「うん!何して欲しいの?」


「その………手…………握って欲しい、な?」


結衣がそう言うとそろそろと手を差し出してきた。


「えへへ、お姉ちゃんの手冷たくて気持ちいいね」


結衣の顔は笑顔だった。

最後まで読んで頂きありがとうございます。


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