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男の娘(成人済み)は小学生と暮らす  作者: リアン
5年生編
129/147

#126 学校案内④

「なんでせんせーはゲームしてるの?」


「あー………………お仕事だy」


「子供に嘘を教えるんじゃないよ!」


ゲームをしてたうちの1人の先生が言い訳をしようとした瞬間に保健の先生がその先生の口を塞いでお仕置き室(校長室)に連れて行ってしまった。奈那ちゃんはそれをキャッキャと笑いながら見ていた。


「学校って面白いね!」


「奈那ちゃん、これは楽しみじゃないよ…………」


「そうなんだぁ〜」


まぁ…………奈那ちゃんがご機嫌だからいいか。

ちなみにあの後ゲームをしてた4人は校長先生(暑さのよって瀕死の状態)にこっぴどく注意されて1ヶ月のテレビの使用が禁止されたみたい、自業自得だよね。


「奈那ちゃん……だっけ?はいお菓子、家に帰ってから食べるんだよ」


「わぁ!ありがとう!」


「ふふっどういたしまして」


ちょうど職員室にいた女の先生からラムネを貰った奈那ちゃんは笑顔になっていた。それを見てた周りの先生達も微笑みが浮かんでいた。奈那ちゃんは貰ったお菓子を大事そうにポケットに入れてぴょんぴょんと飛び跳ねていた。


「あれ?なんで奈那ちゃんそんなに飛び跳ねてるの?」


トイレから戻って職員室に入ってきた楓ちゃんが不思議そうに聞いてきた。楓ちゃんに軽くさっきまでの話を説明すると楓ちゃんはいきなり歩き出したと思ったらラムネをあげた先生の方へ向かっていった。


「奈那ちゃんだけずるい!私もラムネ欲しい!!」


「…………ごめんねぇ〜実は一個しか用意してなかったのよ〜」


先生にそう言われた楓ちゃんは残念そうな顔をした。それを見た先生もホッとしたような顔を浮かべてたけど次の瞬間にはその顔が焦りに変わっていた。


「私知ってるもん、先生はいっつも………」


「ちょちょちょ!楓ちゃん待って!」


「夜の街に行って…………」


「楓ちゃん止まって!!」


「あんなお店で…………」


「楓ちゃ〜んラムネどうぞ〜」


「やったー!ありがとうございます♪」


……………こわぁ、楓ちゃんには逆らわないようにしよう。私はさっきの楓ちゃんと先生のやりとりを見てそう心に決めた。


「えへへ〜じゃあ次の場所行こっか♪」


ラムネを貰った楓ちゃんはさっきまでには考えられない程の上機嫌になっていた。楓ちゃんの機嫌を取りたかったら今度からはお菓子を差し出すようにしよう。


「お姉ちゃん、次はどこ行くの?」


「次は………気分転換に外行こっか!」


元々はこの後に校長室とかを見てもらおうと思ったけど、見ても面白くないし(理由→暑さで干からびたハゲたおっさんしかいないから)たいして必要じゃないしね。だったらもっと見てて面白い校庭とか体育館とかプール見てた方が絶対役に立つもんね。


◇ ◇ ◇


靴を履き替えて外に出ると他のペアの人達も沢山いた。中には鬼ごっことかかくれんぼ、アスレチックで遊んでる人がいて、それを見た奈那ちゃんはなんとも言えない顔になっていた。


「奈那ちゃんも遊びたい?」


「………遊びたい」


「じゃあ楓お姉ちゃんが遊んでくれるから遊んでおいで!」


「なっ…………はぁ、楓お姉ちゃんに任せなさい!…………結衣ちゃんは休んでていいよ」


楓ちゃんが私に小さくそう言うと奈那ちゃんを連れて校庭に走って行った。なんだかんだで楓ちゃんも手伝ってくれるし、交代交代で休ませてくれるからありがたい。それに………………楓ちゃんも楽しそうだしね。


〜〜数十分後〜〜


「ただいま〜!」


「……………」


「おかえり〜…………って楓ちゃんどうしたの!?」


遊びから帰ってきた楓ちゃんはすっごくニコニコでその顔は太陽みたいに輝いていた。なのに楓ちゃんは服に大量に砂が付いていて見るも無惨な姿になって帰ってきた。


「さっき鬼ごっこしててね〜」


ずっと黙ってた楓ちゃんを見た奈那ちゃんは楓ちゃんの代わりに私に起きた事を教えてくれた。で、奈那ちゃんの話を要約すると…………


鬼ごっこで逃げ役になった楓ちゃんはギリギリ捕まえられるかどうかの上手いラインで逃げてて奈那ちゃんにタッチされて鬼になった。そして今度は奈那ちゃんがギリギリ逃げれるくらいの速さで追いかけてた所あとちょっとでタッチ出来そうになった所で奈那ちゃんが綺麗に切り返してそれに引っ張られた楓ちゃんが盛大に転んだらしい。


な〜んで幼稚園児の子に鬼ごっこに負けるかなぁ……………


「結衣ちゃん今バカにしたでしょ」


何かを察知したのか楓ちゃんがこっちをギロっと見てきた。


「ん〜?してないよ〜」


「………まさかあんな盛大に転ぶなんて思ってもしなかった」


「楓お姉ちゃん大丈夫?」


ずっと静かな楓ちゃんが心配になったのか奈那ちゃんが心配そうに話しかける。奈那ちゃんは優しいなぁ、私だったら絶対に放置…………はしない。保健室には連れてってあげてたかな、無言で。


「うぅ…………奈那ちゃんだけだよー!私に優しくしてくれるのはー!」


泣き出した楓ちゃんが奈那ちゃんに抱き付く。それに対して奈那ちゃんは慣れたように楓ちゃんの背中と頭に手を回して撫で始めた。奈那ちゃん……………慣れてる。


「そろそろ次行こっか〜」


「わかった!ほら楓お姉ちゃん行こ?」


「うん…………」


楓ちゃんはすっかり奈那ちゃんの子供になっちゃってる。どっちが年上なのかわかんなくなっちゃってるよ。

最後まで読んで頂きありがとうございます。


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