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男の娘(成人済み)は小学生と暮らす  作者: リアン
5年生編
126/147

#123 学校案内①

「やっぱり!あの時のお姉ちゃんだ!!」


そう言うと目の前の女の子は私に抱きついてきた。

ちっちゃい、可愛い、元気、それが最初に印象だった。


「お姉ちゃんあの時はありがとう!」


「うんん、大丈夫だよ。あの時は怪我がなくてよかったよ」


「えへへ〜お姉ちゃん大好き!」


「…………」


どうしよう、懐いてくれてるのは嬉しいんだけど名前がわかんないから呼んであげることも出来ない。かと言って今の状態(めっちゃ抱きつかれて離れそうにない)で聞けそうにもないし。


「こら、奈那ちゃん。まだお姉さん達にお願いしますって言ってないでしょ!」


「あっゆあせんせーい!」


こっちに来た幼稚園の先生を見てやっと奈那ちゃんは私から離れた。

この若いともおばさんとも言えない、ザ・幼稚園の先生という感じの女の人は『ゆあ先生』というらしい。


「ごめんなさいね。ほら奈那ちゃんお姉さん達に自己紹介して?」


鏑木奈那(かぶらきなな)です!」


そう言うと女の子、奈那ちゃんはぺこっとお辞儀をした。


「奈那ちゃんね、よろしく。あたしは楓、よろしくね」


「私は結衣ね、よろしくね奈那ちゃん」


私たちが自己紹介すると奈那ちゃんは両手で私たちと握手をしてきた。やっぱり幼稚園の子だからか私達よりも遥かに手は小さく、柔らかかった。


「では、お兄さん、お姉さんに学校の中を案内してもらいましょう♪」


「では、ペアになった子に学校を案内してあげて下さい!」


2人の先生がそう言って学校案内が始まった。


◇ ◇ ◇


「じゃあまずは…………三階から見て行こっか!」


楓ちゃんが奈那ちゃんの手を握って歩き出した。私も遅れまいと奈那ちゃんの手を握ってついて行った。

今回ルートは楓ちゃんがほとんど決めて所々で私が修正を入れたりルートを増やしたり変えたりした。最初は一階から見て行こうと考えてたんだけどわざわざ三階にいるのに一階に降りるのは幼稚園の子には大変だろうという事で三階からになった。今考えるとなんで一階からにしようとしたのかは謎である。


「いまどこ行ってるの?」


「今はね〜…………」


教室を出て最初に向かったのは第二音楽室だった。

まあ正確に言うと第二音楽室しか三階には無いんだけどね。


「ここは第二音楽室って言って、4から6年生が使うの」


「へ〜………変な人いっぱいいるね!」


奈那ちゃんはそう言うと壁に飾られている絵画を指さしていた。

まぁ確かに現代にはにはない髪型だし変な人に見えるけど。


「まぁ………そうだね」


「お姉ちゃん達もここ使うの?」


「そうだよ」


「ふ〜ん」


そう言うと奈那ちゃんは私たちの手を離して音楽室の中を歩き始めた。グランドピアノの周りを回ったり、準備室の中にある合奏部の使う楽器を見たりしていた。


「奈那ちゃん、そろそろ次のところ行こっか」


「わかった!」


次に向かったのは二階。二階には図書室、第一音楽室、理科室、コンピューター室がある。特にうちの学校のコンピューター室は凄くて去年にパソコンを一新して全部最新型になったの。


最初は階段を降りてすぐにあるコンピューター室に向かった。

コンピューター室に入った奈那ちゃんはたくさん並べられているパソコンに目を輝かさせていた。


「すごいすごい!小学生になったらこれ触れるの!?」


「そうだよ〜それに去年から新しいパソコンになったんだって」


「ほぇ〜学校って凄いね!」


ここでも奈那ちゃんは部屋全体を見て回って、時々パソコンのキーボードを押していた。そして部屋を一周したところで奈那ちゃんは何か見つけたように走り出した。


「奈那ちゃん?どうしたの?」


「ねぇねーこれなにー?」


奈那ちゃんが指差す先には天井につけられたプロジェクターがあった。


「これはね〜…………なんて説明すればいいかな?」


説明するのが難しかったから助けを求めるように隣を向く。


「私に聞かないでよ〜結衣ちゃんだって私が説明するの苦手だって知ってるでしょ!?」


「ふふっ知ってるよ。ちゃんとこんな事もあろうかとわかんない事は調べてきたんだから!はい、楓ちゃん」


私はそう言って事前にわからない事を調べてまとめてある紙を渡した。

そしてしっかりそこにはプロジェクターの説明が書かれていた。


「結衣ちゃんが読めば良いじゃん…………」


「楓ちゃんはさっきから何もやってないでしょ〜」


「私はそういうキャラじゃないもん…………………プロジェクターっていうのは……………」


嫌々ながらもしっかりと奈那ちゃんの目線までしゃがんで説明をする楓ちゃん。文句を言いながらも結局はやってくれる、そんな楓ちゃんが好きだよ。

最後まで読んで頂きありがとうございます。


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