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男の娘(成人済み)は小学生と暮らす  作者: リアン
5年生編
114/147

#111 結衣の夢

「お姉ちゃんの夢って何?」


「へっ?」


仕事の休憩の合間、麦茶を飲んでいると私の前に立って原稿用紙を持っている結衣がいた。さらに、結衣の顔は真剣そのものでふざけて答えようものなら腕が一本くらい持ってかれそうな迫力がある。


「学校の宿題でね、将来の夢を書くんだけど…………参考にでも聞こうかなぁ〜って」


ほぉほぉ、参考に私の夢を……………


「結衣、嘘ついてるでしょ」


「…………ソ、ソンナコトナイヨー」


「い〜や、嘘だね。結衣が真剣な顔になってる時は嘘ついてる時ってお姉ちゃん知ってるんだから」


「うっ…………」


ふっふっふ、いったい何ヶ月結衣と暮らしてると思ってるのよ。こんなに長い間一緒に暮らしてれば嘘をついてる時、嬉しい時、悲しい時、お腹が空いた時、眠い時、色々な時の顔を知ってるんだから!そして、結衣が嘘をついてる時は大体顔が真剣な顔になってるんだから。それにいつも私に話しかけてくる時は満面の笑みだから逆に怪しくなっちゃうよね。


「ダメだよ! そういうのは自分で考えなきゃ!」


「うぅ〜けど………」


「けど?」


なぜかそこまで言うと言葉が詰まってしまった。

まぁ、ここで言葉が詰まるとなると………


「将来の夢なんて無いし………」


だよね〜、まあ小学生なんてそんなもんじゃないのかな〜。だって私だって小学生の頃なんてまともな夢なんてなかったし、友達に至っては『大統領になる』って言ってたやつもいたし。


「あ〜だから聞いてきたのか」


「うん」


手伝ってあげたいとは思うんだけど…………こういうのは自分でやるのが大切だからな〜。けど、将来の夢を決めるくらいだったら手伝ってあげてもいいのかな。


「じゃあ夢を考えるのは手伝ってあげる。じゃあまずは………やりたくない事を考えてみよっか」


「やりたくない事?」


「そう、自分のやりたくない仕事を出していってそこから仕事を絞っていくの。じゃあ考えてみよっか」


この方法は結構有名だよね、私は夢が決まらなかった事がないから使った時はないんだけど中学の時の友達がこの方法で進学先を決めてたし。


「う〜ん、やりたくない仕事……………肉体労働、風俗、配達、建築…………?」


おおぅ、小学生の口から聞こえてはいけない物が聞こえてきたような気がするけど…………気にしないでおこう。


「う〜ん、そうなると…………まぁ会社員が無難かなぁけど、会社員なんてやりたくないでしょ?」


「うん!」


「そうなると…………お姉ちゃんみたいにイラストレーターそっち系にする?」


「う〜ん、わかんない」


「じゃあ次は好きな事はある?例えば〜お洋服を見たり、本が読むのが好き…………あ!」


そうだ!結衣は本を読むのが好きなんだし、いいのがある!


「結衣、作家さんとか編集者ってどう?本が好きな結衣には合ってると思うんだけど」


「へぇ〜作家さんは知ってるけど、編集者さんってどんな仕事をするの?」


「編集者はねぇ〜」


〜〜お姉ちゃん説明中:しばらくお待ちください〜〜


「ネットに書いてあるのはこんな感じかなぁ」


「面白そうだね!」


「でしょ〜?結衣にあってると思うんだぁ〜」


編集者の仕事内容を話すと結衣はニコニコになっていた。よっぽど興味が湧いたのかな?


「うん!すっごく興味ある!」


「じゃあもう少し詳しく調べてみよっか」


「うん!」


◇ ◇ ◇


「どう、書き終わった?」


「うん!バッチリできたよ!」


そう言うと結衣は最後の行までびっしりと書かれた原稿用紙を見せてきた。

うんうん、こういうふうにしっかり書かれてると手伝った甲斐があるもんだよ。


「…………あっ!」


「………?結衣どうしたの?」


結衣の頭を撫でていると急に結衣が声を上げた。


「結衣、将来の夢あったの忘れてた………」


「そうなの!?気になるなぁ、お姉ちゃんに教えてくれる?」


「いいよ、教えてあげる!!」


そう言うと結衣は私の耳元まで顔を近づけると…………


「お姉ちゃんのお嫁さん♡」


「(ボンッ!!)」


「お姉ちゃん!?どうしたの!?」


「キュ〜〜」


結衣の悪魔的な囁きのせいで私の脳内CPUは限界を迎えオーバーヒートを起こして私は気を失った。


最後まで読んで頂きありがとうございます。


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