建設。
今日は二話目。もう一話寝る前に上げるかも。
素材が貯まったのでまずは小屋を建てていこうと思う。トイレとお風呂は用意できたしね。お昼ご飯を食べたら始めよう。ちなみに木とかはもちろん乾燥させてるよ。クーラーで。クーラー万能。
お昼は鹿とかホタテさんたちが釣った魚でご飯にする。なんかアンコウみたいな大きさのカサゴとか大量に釣ってるよ。私も行きたかった!
普通に焼いても肉厚で美味しかったよ。唐揚げにしたいなー。
明日は釣りに行こう。今日の晩御飯はなんにしようかな。小角族の人たちは集落から持ってきたお米を食べるらしい。少し分けてもらってる。今夜も私とホタテさんは晩酌だ。なんかブリ婆ちゃんも来るらしい。魚はヒラメからずっと残ってる。食べきれてないよ。みんなにも分けてるんだけどなぁ。次を釣りたいしね。
うーん、寝るだけの家なら複製するだけだから簡単なんだけど、やっぱり最終的には各家庭にトイレをつけてキッチンやお風呂も用意したいよね。今の状態だとトイレが足りなくなることもありそうだしね。うちにもあるからそこは安心だけど、堀とかでされたら嫌だよねぇ。小角族は浄化ができるから逆に奔放そうで怖い。
うん、トイレは増やす方向でいこう。あとはご飯をみんなにも確保してもらわないとね。まあ無理な仕事はさせられないよね。私は釣りがしたいから他は人に任せたい。物々交換でもいいからみんなにも物作りとかしてもらわないとね。そのうちお金も回るのかな? ホタテさんとかブリ婆ちゃんはお金を持ってるみたいだね。集落の資産だけど。
私がいるといろいろしてしまうからなぁ。みんなが頼ってきたりしたらいずれ一人で無人島に渡ったりするかもしれない。私は一人で全部賄えちゃうからなぁ……。
とにかくベッドは作ったけど、クッションどうしよう。とりあえず綿に空気含ませて……。まあ干して使ってたらもつかな。スポンジとか合成繊維を作りまくって詰めていくか。繊維はみんなに研究してもらおう。綿玉キノコでもいいならそれにしてもらって。
綿玉キノコを取り出して触ってみたらわりとへたらずにもふもふするんだよね。異世界だから常識外れの物とかあるとなんか悔しい。魔法のある異世界だから予期しないことはあるよね。
家畜で使える羽毛とか羊毛とかあればそれを刈り取ろう。うむむ、乾かした草とかの方が簡単に変えられるからいい気がしてきた。乾燥させるのはスキルで完璧にできるもんね。
んー、まあ私のは繊維とスポンジと取り合わせてふかふかにしてるし、いいかな。できれば皆にいい暮らししてもらいたいけど、それも私のワガママなのかもしれない。
家を簡単に複製して建てていったので、わりと暇になった。なんかおもちゃでも作る? 私はペットと遊んだりする方が好きかな。公園作ってみようか。草原はあるんだよね、小角湿原にも。
夜まで時間があるしキノコご飯とか魚も入れて炊いておこうかな。森で採れてたゴボウみたいなのも入れてみる。槍根とか言う謎植物だけど分解してみても旨味や繊維ばかりで毒はないようだ。炊き込みご飯って根菜がないと美味しくないよね。出汁も取って醤油で味付けして、少し焦がしたりね。鍋を炭火にかけて炊いてみた。いい香りするなぁ。……小角の人たちが何人か覗いてる。こればかりは複製できないよねえ。材料があればできるけど……。みんなに、大量に作るとなると面倒じゃない? 食べさせたいけどね?
醤油の作り方も教えるか……。小麦あるし作れるかな。大豆もたぶんあるかなぁ。チューハイとかだって復元するのは難しいだろうし、頑張ってもらおうか。
とりあえず覗いてた人たちにだけ一口おにぎりにして配った。やっぱり二百人は多いから全員には回せない物が出てくるよね。胡椒とかはこの森に近い物があるから教えられるけど。
日本食は味の幅が広いんだなぁ。砂糖とか作らないと駄目かなぁ。あ、お酒も作り方を求められてるし。私一人ならクーラーでポンと複製して終わりだけど。
まあサトウキビとかは幸い手に入りそうだけどね、気候的に。南の大陸にあるらしい。サトウキビからお酒も作れるね。炭酸水どこかに湧いてないかな。探してもいいけど。お酒は糖質を分解してできるから果物とか甘い物があればなにからでも作れるよ。究極は空気をクーラーでアルコールに合成したらいける。
小角族の文化が発展していくといいんだけどね。さて、なんかおつまみ作っておくか。お昼のお化けカサゴの煮付けとか唐揚げは作っておこう。ヒラメの冊でハンバーグ作れないかな。ソースはどうしよう。骨とか煮込んでみようかな。野菜とかも。
んー、そろそろ温泉に入るかな~。ホタテさんたちはもう来るだろうか。
海老とか取ってあるのを塩焼きにしよ。ふふふ、貝とかはやっぱり汁を滴らせながら焼くのがいいよねえ。テーブル用七輪とか考えてみようかな。テーブルの真ん中を下げてそこで炭火を起こす、焼き肉とか焼くやつね。空気さえ通せれば炭は十分に燃えるからね。火力調整は必要だけど。通す空気量を窓の開け締めで調整するんだよね。
とりあえず温泉には入ることにした。スポーンとクーラーに服を収納。タオルも取り出し。うーん、ここのお風呂も広げないと、ね……。って……。
「わはははは! まてまてーい!」
「速いのだー! 追い付かれるのだー!」
なんか女の子複数人とホタテさんで追いかけっこしてるし。人んちの温泉の中で。いつの間に入ってた。湧いた?
「グリグリ……」
「ギャー! こめかみグリグリは痛いのだー!」
「うん、それでいつ入ったの?」
「おつまみを作ってる時に家に入ったのだが声をかけても反応がないほど考えごとをしていたので勝手に風呂まで入ってごめんなざだだだだっ!!」
はあ、無駄に考えすぎたかもしれないね。もっと楽しく生きないともったいないよね。せっかくの人生のリトライなんだから。
明日は釣りに行くとして今日はゆっくり温泉を楽しもう。ふう……。
「いい湯だね~」
「ユーミ、お酒が欲しいのだ」
「儂も欲しいねぇ」
「はいはい」
ブリ婆ちゃんもいるし。まあ賑やかなのもいいよね。一人も楽しいけど。じゃあゆっくりしますかね。
「そう言えば槍の使い方とか魔法の鍛練もしておきたいな」
「いろいろやってみるとよかろう。必要がないからといってやらない理由にはなるまい」
「そうだね。体を動かすのは楽しいし。そうだね、やっぱり楽しいことだけしていよう」
「人のことまで背負い込んでしまうのは周りにはいいが自分は辛いからな。人一人が背負う荷物はやっぱりそれぞれが背負わなければならん。冷酒もう一杯」
「はい。さて、じゃあ次はなにをしようかな。錬金術とかやりたいことはたくさんあるんだけど」
「休み休みやればいいのだ」
「みなが楽しそうでよかったと思うよ、儂ゃ」
「うーん、どこかにまた砦でも作ろうかな」
「スケールが大きいねぇ」
「釣りもまた行くのだ!」
うーん、明日はナマズでも釣りに行こうかな。
いつも読んでくださり有り難う御座います。