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異世界二日目。

 本日二話目。

 異世界二日目。


 朝、か。うーん、ダイバーズウォッチがせめて作れたらなあ。クーラーに入れてた可能性もあったけど入れてなかったらしい。水晶とかあるから原理を知ってたらクォーツ時計とか作れるんだろうけど、残念ながら知らない。


 魔力を吸収して一定間隔で回るギアとか作れるなら時計自体はそんなに難しいものでもないけど。ギアを組み合わせるだけだし。本来なら加工が難しいけど、形だけ作れたらクーラーボックスで縮小すれば精密機械の完成だ。ずるいよね、このスキル。まあ暇ができたらダイバーズウォッチ作ってみよう。まずは魔力の仕組みとか知らないと駄目だし。


 川の流れで一定回数回ったら音がなる仕組みとかなら作れなくないな。まあそれよりやることあるか。まずは朝御飯だな。


 鳥の卵とか収納するように設定してるけど入ってないな。この辺りには食べられる大きさの鳥がいないか、生態系にダメージがある程度しかいなかったかな。もう少し森の奥に行けばたぶん採れるだろう。動物性タンパク質も炭水化物も足りないな。


 ヒラメを焼いて食べる。炭火焼きだから塩だけでウマイ。木材さえあれば炭が幾らでも合成できるのは良いな。このクーラーはしっかりスローライフに使えるチートだから有り難い。釣り理論(漁をできても釣りをした方が楽しいし、という私考案の理論)であんまりやり過ぎないのが楽しいと思うんだ。


 この釣り理論って未来に残したいね。考案者として歴史に名前が残ってしまうな。……ないな。


 さて、空を飛ぶ練習をしたら温泉を掘らないとね。


 空を飛ぶためにまずは体を空中に固定する。この空中に固定というのが難しいんだよね。何せ慣性とかまで収納すると私は宇宙空間に放り出されて宇宙の旅だからね。引力だけ収納すると地球の遠心力で宇宙の旅(二度目)になるだろうし。なので【設定】地球の慣性系に従った状態で無重力状態で停止するように体にかかる力を収納。これで宇宙の旅をしなくて済む、はず。まずは岩とかで試してみる。


 質量ゼロの状態だから軽く持ち上がるけど空中で止めないとどこまでも飛んでいくな。まあ25メートルを超えるとスキル範囲から出るから止まるけど。空気抵抗もあるのか。外からの力場の影響を受けなくすると今度は叩いても蹴っても動かなくなる。


 まあこれならいけるかな?


 自分を浮かせてみるか。少しずつ浮いて一定の位置で上昇に働いていた力を収納して止めるといいだろう。まどろっこしいけど空に浮くまではできるな。あ、質量を完全にゼロにしたら駄目か。ワンジャンプで光速に達してしまう。気づいてよかったな。宇宙の旅三回目になるところだった。


 とりあえず紙くらいの重さは残して……質量を8分の1くらいにすればいいか? それとも質量をそのままにかかる重力のベクトルを半分くらい移動に利用するとか。うぬぬ、飛ぶの難しいじゃん。なんか簡単な解決法有りそうなんだけど。とりあえず空気抵抗は遮断して呼吸できる空気は確保して重力や遠心力の力を束ねてベクトルを変えて石を飛ばしてみる。ピョンピョン高速で飛んでいく石。これならいけるか。


 服とかにかかるダメージもカットしておかないと風の摩擦で燃えたり、鳥にぶつかったりしたら服が無くなったりしそう。うわー、飛ぶのって難しいなあ。スピードに慣れないとコントロールが間に合わない。


 なんか反射神経も魔力で良くなってるのが救いだな。でもちょっと油断したら光速で宇宙の旅とかブラックホールが発生したりしそうだ。そういうスキル行使ができないようにインフォメーションさんに頼んでおこう。


『危険な範疇のスキル行使には元々警告を入れることになっています』


「あ、そうだっけ」


 まあ、少し浮かぶくらいなら質量を減らして自力でジャンプすれば50メートルくらいは簡単に飛べるだろう。クーラーを常にベルトで提げて動かないと駄目だけど、飛ぶことはできそうだ。【設定】質量低下、落下したり進行方向以外に働く力、危険なスピードになる力の働きを収納、進行方向に適度なスピードが出るように収納した力を任意で取り出し。空気抵抗や摩擦を収納して衣服や随行者を守り共に呼吸ができる圧力で空気を取り出し。障害物は回避。これを「飛行スキル」のラベルを貼ってセットにしておこう。【セット:飛行スキル】と指定したら飛べる……な。うん、できた。周囲の上空を半径20メートルくらいで二、三回飛んでくるくる回ってみた。空気抵抗を消してるので風とかはないな。少しくらい当たるようにしようかな。


 ちなみに質量ゼロにした物を光速で飛ばすとスキルの効果範囲外に出た瞬間元の状態に戻って普通に落ちるらしい。つまり5グラムの物を加速して飛ばすと効果範囲を抜けても物理的に飛ぶが、5グラムの物の質量をゼロにして力を加えた場合、例えば普通に投げた場合、質量ゼロのうちは光速で飛ぶが、与えたエネルギーは5グラムの石を投げただけの物なので普通に石を投げたスピードと威力に戻って普通の物理法則に従って落ちるようだ。……これを逆手にすると見えない魔球とか投げられそう。ちなみに私の場合クーラーボックスも着いてくるので永遠に光速で空を飛ぶことになりかねない。まあ重さを戻してやればスピードが普通に戻るらしいけど、それに気付くまで光速で空の旅だ。ちなみに空気抵抗を無くしてなければ飛べない。意外と無茶をしなければ大丈夫なようだ。練習は必要だな。上手くすれば光速でのテレポートも可能だろう。後でセットを考えておこう。インフォメーションさんに座標まで飛ばしてもらえばいいかな。


 さて、飛べるようになったし温泉を掘るぞ。そして釣りに行く。他に必要な施設はその後だ。これでトイレ、キッチン、ベッド、お風呂までは揃うわけだし。他に必要な物ってなにがあるかな? 収納? クーラーがあるからなぁ。脱衣所はもちろん作るけど。お客様用にテーブルや椅子も作ってお皿とか揃えておくかな。冷暖房はまた今度でいいだろう。川の水が流れる金属の管とかを床下に走らせるとかで涼しくならないかな? 暖房は温泉で、止めたり切り替えられるようにすればいいかも。水温ならこの辺りの夏場でも25度以下くらいだろう。日陰ならもっと冷たいんじゃないかな? 冷やす工夫は必要だな。……普通にクーラーで氷は作れるけどね。こういうのは考えるのが楽しいんだよね。


 さて、温泉を掘るんだけど、ポンプじゃなくて水圧で上がってきてくれたらいいんだけどな。とりあえず掘りますか。【設定】自分の足下の土を半径1メートルで下方向に一秒に一センチのスピードで温泉に当たるか5キロ掘るまで収納。1キロも掘れば30度のお湯が出るらしいけど、念のためね。


 ゆっくり降りていく感じだ。温泉が出たら吹き飛ばされないように熱とかも常温になるようにセットしておこう。【設定】周辺温度をダメージが入らない範囲でコントロールするように空気の膜を収納、取り出し。これで空気のバリアを張れる。まあ冷えるような低温にはまだ耐えきれないかも知れないけど。一応炭火で暖まった空気は収納してるので適宜取り出せるけど限界はあるからなぁ。なんか工夫しないと。火山に行って溶岩収納しておこうか。落ちても大丈夫なセット考えないとね。高温の熱源は肌に触れないように収納して空気とか水でバリアを張るとか。低温や真空は対処が難しいけど高温もやっぱりヤバいかもね。


 マグマに当たったら真空魔法瓶の状態の石で体を固めて質量ゼロにして地上まで出たら解除、とか。質量ゼロ移動もやりようによれば使えるね。テレポートみたいに、質量ゼロで抵抗も回避するか収納して目的地に着いたら解除、とか。細かい操作とか、そこはインフォメーションさんに任せたらいけそうだからね。


 うーん、ジリジリ体が埋まってきた。1分で60センチだから3分で頭まで埋まるな。もう少し速くてもいけるかな? 一秒に5センチに【再設定】した。でもこれでも5キロ掘るのは大変だ。少しずつ加速しないと駄目かな。一秒に1メートルとか。それでも5000メートルなら5000秒とかかかるけど。危険物がない範囲なら高速で進んで急停止時の衝撃は全部収納、でいいかな?


 また【設定】。


 周囲の土を石で固めないとね。【設定】掘った土を凝縮して石英で壁を5センチ固める。あとは【設定】マグマや、ガスや石油等予定外の資源、危険物が下25メートルの範囲に確認できたら一旦緩やかに停止。これをしておかないと大変なことになりそうだ。他の鉱脈の可能性もあるよねえ。穴を掘るって案外難しくない? 温泉とかうかつには掘れないよね。お金もかかるだろうし。どこでも掘れば出るとは言うけどお金持ちじゃないと掘れない場合があるんじゃ一攫千金を夢に見るには難解すぎる。


 山とかなら他の鉱脈に当たるかも知れないけど山も値段が高いからね。持ってたから言うけど。


 このスキルなら楽勝だなー。でもここが誰かの土地だったら困るな。その時は買い取らないとね。






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