また村にて・・・
オークリーダーにXXされた娘を水魔法で洗ってから、
癒しの水魔法で傷を癒して、他の娘たちに任せて小屋を出た。
小屋から出て、若者たちも魔法で癒していったが、
さすがに手や足を潰された者は、
傷は癒えたけど、元通りにはならなかった。
気配察知で周囲に敵が居ないことを確認してから、
若者たちに娘を連れて、先に村に戻ってもらい、
俺はオークの死体をアイテムボックスに収納してから、
他の魔物が住み着かないように、
小屋などを壊して回った。
「よし、こんなもんか。」
一通り壊し終えたので、転がってピクピクしている、
オークリーダーの足を掴んで、村へと帰ることにする、
時どき、道に落ちている丸太を乗り越える時に、
リーダーの頭が当たって、
ゴン!「プギッ!」ゴン!「プギッ!」と聞こえていたが、
生きてさえいれば良いので、問題無しとする。
村に着いたら、大勢の村人が出迎えてくれていたので、
オークリーダーを放り出して、
「今回の元凶は、コイツだから十分に怒りをぶつけてくれ。」
と告げると、
手や足を潰された若者の家族や、娘をXXされた親たちが、
手に手に棒や石を持って殴りかかった。
怒りの報復攻撃は、村長が「もう、死んでいる。」と、
止めに入るまで続いて、
家族の怒りの強さを物語っていた。
俺は、オークリーダーの死体を一度アイテムボックスに収納してから、
解体して、他のオークの肉と素材と一緒に出して、
「これらを、襲われた娘さんや、
怪我を負った若者たちの為に使ってくれ。」と告げた。
「これらは、倒したライさまの物なのですが、
よろしいのですか?」と、村長が聞いてきたが、
「俺は、まだ冒険者じゃないから構わない。」と答えておいた。
村長や村人から、お礼の言葉を受け、
街の情報などを聞いてみることにする、
「ここから、一番近い街は何処なんだ?」
「はい、徒歩で3日ほどにある、タナーカの街になります。」
「そこに行けば、冒険者になれるのか?」
「はい、冒険者ギルドがあるので登録できます。」
「街に入る時や、冒険者の登録をするとき、
お金が掛かるか?」
「はい、ギルドカードを持たない者は、
街に入る際に補償金の名目で銀貨1枚、
冒険者ギルドの登録にも銀貨1枚が掛かります。」
俺は、手持ちの金が無いので、魔獣の毛皮が買ってもらえるか、
聞いてみた。
「ブラックウルフや、グレートラビッツの毛皮は、
高価なので無理ですが、
マッドボアの毛皮なら、村の予算で購入できます。
金貨3枚ほどで、いかがでしょうか?」
村の恩人を騙すとは考えられないので、
その金額で買ってもらうことにした。
ついでに、貨幣価値も聞いてみると、
銅貨が10円、
大銅貨=銅貨10枚で100円、
銀貨=大銅貨10枚で1000円、
大銀貨=銀貨10枚で10,000円、
金貨=大銀貨10枚で100,000円、
単位は、1円=1ギルという感じらしい、
ちなみに、その上に大金貨や白金貨があるらしいが、
貴族や商人ぐらいしか使わないとの事だった。
(俺は、その内、手にするだろうがな。)
資金も手に入れたし、
俺は、そろそろ街へ向かうことにする。
「本当に、ライ様には、お世話になりました。
何も無い村ですが、
また、お立寄りの際には、お持て成しさせていただきます。」
「ああ、近くに来た時は、寄らせてもらうよ。」
俺は、村の皆に別れを告げて、街へ向けて出発した。