街にて・・・
タナーカの街に帰った俺たちは、
ルクアとエルザを加えた戦闘に慣れる為に、
例によって『神代の森』で狩りをしている、
『神代の森』の魔獣は、
他の場所に生息している魔獣よりも強いものが多いが、
S級のエルザが加入した俺たちのパーティーなら、
危なげなく討伐出来た。
「しかし、このワープゲートって便利だよな、
今まで、何週間も掛けて旅していたのが、
一瞬で行けるんだからな。」
「ああ、それだけに使い方には気を付けないといけないぜ、
悪用されたら強力な武器になるからな。」
「そうだな、突然、軍隊でも送り込まれたら戦にならないな。」
「そう言う事だ。
まあ、幸いにして、
ここは、パサラちゃんかフローラが居ないと入れないけどな。」
「結界に対して強い耐性が必要なのかな?」
「たぶん、それプラス、
一度ここに入らないとダメなんだと思うぜ。」
「と言う事は、
うちのパーティーが招かないと入れないって事か。」
「そう言う事だな、
うちもパサラちゃんの暗黒魔導が、
ここを感知しなければ入れなかっただろうからな。」
「なる程。」
俺たちはパーティーの連携の練習を積んで、
ルクアとパサラちゃんのレベルが、
ある程度上がったので、
冒険者ギルドに行って、難易度の高いクエストを次々と熟した。
ある時は、山奥の村々を困らせていた、
岩巨人をオラオラしたり、
またある時は、パサラちゃんが、
ポラリちゃんと唐揚げ祭りをやりたいと言うので、
大鳥を狩ってきて、
ザドス王国の王都の人たちを巻き込んで、
特大イベントを開催した。
ルクアとエルザにもオリハルコンの装備を支給したかったので、
メタルドラゴンを狩って、
残った素材を冒険者ギルドに売却したら、
いよいよ、俺のランクがS級に昇格した。
リーナはA級に、ルクアとパサラちゃんはB級になったので、
俺たちのパーティーは名実ともに世界でもトップクラスになった。
ちなみにオリハルコンの装備だが、
エルザは、アダマンタイトの大剣があるので、
ブレスプレートと籠手と脛当て、
ルクアは魔法発動用のスタッフだった。
エルザは、「凄く軽いし強度もあるから最高だ!」と絶賛していたし、
ルクアも、「魔力消費量が減って良かったわ!」と喜んでいた。
ちなみにオリハルコンのスタッフを使うと、
魔力消費量が当社比8分の5に減るらしい・・・
そんな充実した日々を送っていた、ある日、
アルビナ王からルクアの元に伝令が届いた。
フェルナリア皇国にて、
勇者サブローとミルキィ姫の婚約記念パーティーが開催されるので、
ルクアも王と一緒に出席して、
俺たちも護衛として来てくれとの事だった。
ミルキィ姫はルクアと同い年で仲が良いそうで、
是非、出席して欲しいと招待状に記載されていたそうだ。
ブラッディー・ベア夫妻もザドス王の護衛で、
フェルナリア皇国を訪れるそうなので、
式典の間、パサラちゃんが退屈しないように、
ポラリちゃんを連れて来て貰えるように、お願いしておいた。
「フェルナリア城に、
いきなりワープゲートで跳ぶ訳にもいかないから、
オレ発電のモーターを搭載した新型馬車を、
サクラとバサシに引いて行って貰うとするか。」
「やっと完成しましたのね?」
「ああ、材料の選定に苦労したからな、
結局、オリハルコンの心棒に、
ミスリルの糸を巻き付ける事にしたそうだ。」
「それは、恐ろしく高価な魔導具ですわね。」
「本当、材料を自分で支給出来ないと作れないわね。」
「まあな、
もっとも、オレ発電が使えなきゃ、
ただの高価なオブジェにしか、ならないけどな。」
「ああ、他の人が使えないなら、材料が高価でも関係ないわね。」
「そう言う事。」
俺たちは、この時、
フェルナリア皇国に観光へ訪れるぐらいの考えでいたのだが、
この婚約記念パーティーが世界を震撼させる事態に発展するとは、
この時点では、主犯となる者しか認識していなかった・・・




