城にて・・・
「ところで、そちらの方々はどなたですか?」
俺たちは仮面を外して挨拶する事にした。
「この2人がルクアとフローラと言って、
私の元冒険者パーティー仲間です。」
「よろしく、お願いします。」
「よろしく、お願いしますわ。」
「冒険者パーティー、ブラッディー・ベアのドゥーベと、
妻のベネトナと申します。
こちらこそ、お願いしますぞ。」
「娘がお世話になりました。」
「そして、こちらの3人はルクアたちのパーティー仲間であり、
今回、ポラリちゃんを奪還しに行って貰った、
ライ殿、リーナ殿、パサラちゃんです。」
「よろしく、お願いします。」
「よろしくね。」
「うん。」
「それは、娘が大変お世話になりましたな、
この御恩は必ず、お返しさせて頂きますぞ。」
「娘を救い出して頂き、ありがとうございました。」
「いえ、俺たちは仲間の友人が困っていたから助けたまでですから、
そんなに気にしないで下さい。
それに、うちのパサラちゃんも友達ができて嬉しそうなので、
良かったです。」
「そう言って頂けると、気が楽になります。」
「本当にありがとうございました。」
「では、私たちは父の救出に向かいますので、
ここでお別れですね。」
「王様の救出を、私たちにも手伝わせて戴けませんか?」
「それは、大変助かりますが、よろしいのですか?」
「ええ、私たちも、やられっぱなしではスッキリしませんので、
僅かながらも仕返しできればと思います。」
「そう言う事でしたら、お願いします。」
ブラッディー・ベア夫妻も同行する事になった。
王様の部屋へ着くまで、幾度となく侯爵子飼いの傭兵に会ったが、
S級冒険者4名にA級が1名居るのでサクサクと排除していった。
「この先が父が軟禁されていると言う寝室です。」
「侯爵たちは、どこに居るのかな?」
「侯爵たちは、いつも謁見の間で玉座に踏ん反り返って居るから、
大丈夫だと思いますぞ。」
「よし、それでは行くか。」
王様が居る部屋の前には4人の傭兵が警戒していたが、
誰何の声を上げる間も無く無力化された。
扉をノックする事もなく、エルザさんがガチャッと開けた。
「うん?お前はエルザか?何しに参ったのだ。」
「だから、何で仮面を被っているのに私って分かるんだ!」
「この城で、そんな事をするのは、お前ぐらいだからな。」
エルザさんは仮面を外しながら王様に声を掛ける。
「親父、ルクアたちが、その病気を治せる薬を持ってきてくれたぞ。」
「何!不治の病では無かったのか、それは助かるぞ。」
ザドス王は獅子タイプの獣人で、王者の風格が漂っている、
多少顔色が悪くベッドに寝そべっていたが、
アルビナ王の様に痩せてはおらず、それ程重病には見えない。
(さすがに、基礎体力が違うな・・・)
「お久し振りです。ザドス王。」
「おお、ルクレツェア殿か久しいな。」
「今は、ただの冒険者ルクアです。」
「なるほど、了解した。」
「こちらに居る、みんなは、
私の仲間ですので、よろしくお願いします。」
「「「「「よろしく、お願いします。」」」」」
「うむ、よろしく頼むぞ。」
「ライ、『龍の涙』をお願いできる。」
「了解。」
俺はアイテムボックスから『龍の涙』の玉を取り出して、
電子レンジ魔法で加熱してから、
フローラに習った冷却魔法で破壊した。
コップに中身を注ぎ込んでルクアに渡すと、
ルクアは、それを王様に手渡した。
「これを、お飲み下さい。」
「うむ、分かった。」
王様は『龍の涙』を飲み干すと、幾らもせずに立ち上がった。
「おお!まだ少々怠さは残っているが、
体に力が戻ったぞ。」
「回復、めちゃめちゃ早いですね。」
「ザドス王、治癒魔法は必要ありませんか?」
「ああ、ルクア殿、自然回復で大丈夫だ。」
「親父、ヘナチョーコ侯爵に灸を据えてやりたいんだけど、
どうすれば良いかな?」
「我々が、暴れると城が壊れるから、中庭に呼び出すとしよう。」
「まさか、親父も参加するつもりなのか!?」
「当たり前だろう、もう二度と不心得者が現われないように、
侯爵には見せしめになって貰わねばならぬからな、
主が自ら罰を下さねば意味があるまい。」
「じゃあ、私たちもお手伝いさせて頂きます。」
「うむ、皆の者、頼むぞ。」
「「「「「はい!」」」」」




