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水泳は体を鍛えるために

これで親公認で冒険者も水泳も出来るようになった。


いつものように朝に走ってギルドで仕事をして、レシーの声を掛けて湖に来た。

湖は本当に大きく。

海と言われれば見えなくもないくらいでかいが、やはり何処を見ても山で囲われていて、水平線が見えない。

だからこそ湖だとわかる。

湖の岸に来た子供たちが泳ぐ砂浜になった岸じゃなく。

岩場になっていて、入ってすぐ深くなっている。

そんな岸に来た


「ねえ、湖でどうやって魚を取るのよ。」


俺は、レシーや他の子供にわからないように湖の中で糸の魔法を出した。

元々が遠隔発動の時に糸のように細く長い魔力を研究していた賢者が、遠隔発動させないで、そのまま使えるように研究した結果が、今使った、糸の魔法だ。


それを俺なりのアレンジを加えて網状にして遠くから、少しずつずらした。

地引網漁の要領で岸に向かって行くにつれて魚の追いやられていき。

岸付近の魚の密度が上がっていく。

さすがに見えないように集めてるから岸まで寄せられないし俺の体力アップにはならないからある程度で糸の魔法の網を止めた


「潜って獲って来るよ。」


俺がそう答えると、レシーがあきれた顔をした。

索敵で大型の魚を、魔力感知の魔法で魔物が居ない事を確認して下着一枚になり、湖に飛び込んだ。


湖の中は少し冷たかったが泳げないことも無いので泳いだ。

魚を獲るのに、先ほどの糸の魔法をテニスのラケットのような感じで編んだ。

ガットの部分をゴムみたいに弾力がある感じにした。


「魚が行くから、取ってよ~。」


岸に居る子供たちに声を掛けて、魚をラケットで捕えて包み込む、そしてゴムのような弾力で、レシー達の岸に打ち出す。

意外と難しくて、魚が逃げないようにラケットの糸を魚に絡ませてから、泳ぐ勢いと腰の捻りでゴムの反動にも負けないように、上手くタイミングを合わせて打ち出していた。

しかもラケットの糸もタイミングよく離さないと上手く飛ばない。


そんな苦労を知らない、子供たちは本当に魚が飛んできて、興奮やらビックリしてるやらで、キャッキャしてる。


「取ったぞ~。」


「いいな~。」


「私も取りたかった~。」


「あんなの取れないよ。」


1人の男の子がキャッチしたようだ。

岸ではすごい盛り上がってる。


「次は、私が取ってみせるわ、ヨーどんどん、魚を取りなさい。」


「次も俺が取るさ。」


「また飛んでくるの?」


レシーが俺に叫んでる。

子供たちに新しい遊びが出来たようだ。

俺は立ち泳ぎや魚を追い込む為に潜ったりして、いい運動になった。

2時間くらいで200匹近い魚を岸に向かって飛ばした。


体力が尽きたわけじゃないけど、子供の体だからか、完全に冷えてしまった。

火と風の魔法をわからないように使って体温を回復させて、何とかしたが危なかった。

下手したら死んでたかもな。


岸の子供たちは途中から籠が必要だと7人の内、2人が家に取りに帰って居たみたいで。

俺が岸に上がった時には2つの籠が満杯になってた。


「それを村の皆に配るぞ。」


俺が皆にそう言うと。


「え~。」


皆が一斉にえ~っと言い出した。


「そんなに魚があっても食べきれないだろ?村の皆にあげたらまた頼むよって感謝されるぞ。」


今度は、皆で褒められるかな~とかうふふとか褒められた時の事を考えているようだ。


近くの村人の家に行った。


「こんにちは、沢山、魚取れたの。」


「こんなに取ったよ。」


扉を開けた老夫婦は困った顔をしている。

たぶん、どういう事か良くわからないんだろうな。

俺が助け舟を出す。


「獲れ過ぎたんだ。良かったら貰ってね。」


難しく言うのは簡単だけど、簡単な言葉で言うのはなんて難しいんだろう。

子供の頃ってどんな話し方したっけ?


「ありがとう、私と夫の分で2匹貰うわ。」


「また取りすぎたら、来るねぇ、バイバイ。」


「いいってことよ。」


「期待して待ってな。」


なんか男の子達はハードボイルドな感じになってた。

なんだろう、何が原因でそんな口調に。


その家から離れると。


「ありがとうって言われたね。」


「うんうん。」


「よし、このまま村中に配ろう。」


こんな具合で村中に配り村中に感謝された。


だが、村の人間はわかって居ない。

子供は調子に乗る生き物だ。

俺は体力づくりにちょうどいいから、気にせず地引網を途中までやって俺が泳いで魚を岸に飛ばす。

この単調な、作業を1ヵ月もやってたら。さすがに村中でウンザリされた。

最近では。


「また魚かい、おいしいけどね、これだけ毎日だとねぇ、今日は1匹でいいよ、ありがとね。」


1匹貰ってくれればいいほうで中には、貰ってくれない人も居る。


「なんか最近皆喜んでくれないね。」


「なんでだろうね。」


そこで俺は考えた。


「そうだ、きっと生の魚に飽きたんだよ、皆でおいしく調理すればいいんだよ。」


「え~。料理なんてしたことないよ。」


「ヨー、勝手なこと言ってんじゃないわよ。」


でもまあ生魚いい調理法が無いからウンザリしてるんだから、調理法を教えればいいんだと思うんだよね。

干物はタダ干すだけじゃなくて塩も居るんだっけ?

ここは湖だから塩無いよなぁ。

燻製も塩とか香辛料いるから駄目だよなぁ。

どうしようかなぁ。

脂もここじゃ揚げ物用の菜種油とか、どんな種類の植物油も見たことないんだよなぁ。


結局いい調理法が見つからないから近代的じゃなくてもいいな。

でっかい葉っぱで包んで野菜や芋を入れて、そこに内臓を取って綺麗に洗った魚も入れよう。

確かそういう蒸し料理があったはずだ。

まあ塩があったほうがおいしいけど、塩が無くても十分食えるだろ。


「これから、言うものを集めて欲しい、僕はその間に準備をしておく。」


そう言って、子供たちに大きい葉っぱに手ごろな野菜に芋を用意してもらった。


俺はその間に穴を掘った。

木の枝を集めて、皆の居ないうちに火の魔法で木の枝に火を付ける。

火と付けたら、木の枝を増やして燃やす。

良い感じで焚き火が出来たら、石を焚き火の中に入れていった。

石が熱くなったところで穴の中に焼き石を入れる。

そうそうついでに焚き火で魚を串に刺して焼く。


「なんだこれ。」


1人が戻ってきた、大きな葉っぱを持ってきた。

俺の欲しかったサイズに近かったので良かった。


「これでも、食べながら皆が来るのを待ってるといいよ。」


そう言って焼き魚を渡した。


「いいのか。」


「葉っぱ持ってきてくれたからね。ありがとう。」


そう言って俺は葉っぱを洗った。

料理名も知らないし、こんな感じの料理を見たことがあるってだけだからなんとなくしかしらないけど。

まあきっと大丈夫だろ、


そんな感じで皆が帰ってきて、最終工程に入った。

葉っぱで全部を包んで、石焼の上に置いた、その後に焚き火の灰とかをその上に掛けて、また葉っぱで穴を塞いで蒸し焼きにしてみた。

これが正しい工程かどうかわからないけど最低でも蒸し焼きには出来るはずだ。


待つこと40分くらい、もういい加減いいかな、いやいや、こういうのは蒸らす時間が大事だよな。

俺は耐えた、皆は焼き魚を食べて、もう帰宅モードだ。

もう少し待ってくれもう少しで出来るはずだ。


さらに30分まったこのくらいでいいだろ。

俺も限界が来た、子供たちは全員寝ている。


「よし。もういいだろう。皆開けるよ。」


葉っぱをどけて灰も落として穴から葉っぱの包みを出して穴を埋めた。


「さあ、皆で家に運ぼう、レシ姉、皆の家行って来て親をウチに呼んで、俺達の作った魚料理食べてもらおうよ。」


俺の言葉を聞いて、レシーはそれはいいアイデアと言わんばかりに


「わかったは皆、私が戻るまで食べないでよ。」


と言って走り出した。

俺は家に帰り、庭にテーブルを出してその上に葉っぱの包みを置いた。


「ヨー、あなた一体何してるの?」


フクシャは困惑して聞いてきた。


「皆で作った魚料理だよ。レシ姉が今、皆の親も呼んでるからきっともうすぐ来るよ。」


俺の言葉に皆は俺達が作ったんだぜ、って感じでドヤ顔をしていた。

でもフクシャの顔は優れない


「毎日、魚ばっかりでウンザリしてたらまた魚なの?いい加減にしなさい。」


皆の前では言えないのか俺だけ家の中に連れてこられて小声で怒られた。


「まぁまぁ、お母さん、食べてから判断してよ。」


たぶんすこし生臭くて、野菜の甘みと芋の甘みだけが強調されて魚が無ければいいと思う味だと思うけど。

理由は川魚で香辛料も塩もしてないからだ。

でも食える料理のはずだ。


もう何を言っても無駄ねって顔をして、フクシャは俺から離れる。


子供の親達が全員揃ってからだと冷えちゃうので、大体揃ったところで、包みを開けた。


「皆さん、これが俺達が作った料理だよ。」


空けたら良い香りがした。その後に魚の臭いもした。

まあ食べ方は自由だが、俺は食べやすいように葉物の野菜でほぐした魚と芋を乗せて食べた。

思ってたより美味かった。

やっぱすこし生臭い気もしたけど結構食えた。

俺の食い方を見て皆も真似して食べてた。


「俺達、初めて作ったけど、結構いけるね。」


「そうね、私達もがんばった甲斐があるくらいにはおいしいわね。」


子供たちも自画自賛をしていた。


「これ本当に子供たちだけで作ったの?」


「本当だよ、ママ。」


この会話はフクシャとレシーだ。

フクシャは信じられないという顔をしている。

まあ俺としては、味付けに満足してないが、皆には十分美味しいみたいで良かった。


「また今度作るよ。時間は掛かるけど、美味しいでしょ。」


大人たちは皆頷いてた。

この時俺達は勝利した。

魚にうんざりしていた、大人たちを納得させた。


でも俺達は大人の理不尽に粉砕される


「でも、しばらく魚は獲るのをやめなさい。」


その言葉は、フクシャから出た言葉で、大人たちは皆で頷いていた。


そう俺達はフクシャの一言により、負けたのだ。

次回から0:00の投稿に戻ります


読んで頂きありがとうございます

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