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魔道科は選択肢で一杯?

俺は9歳にして魔道科に入ってしまった。


クラスはAには上位10人。

俺、グレゴリー、ローズ、ノーマの順に1~4位で、一個跳んで6位がノルだ。

他にも成績の順位で皆クラスに組み込まれていった。


「君たちとこれから学んでいく10名だ。

彼らは実践魔術科で2年生を軽く捻ってしまって、教師達が教えられなくなったためにこのクラスに来てもらった。

そして今はまだ教えていただく賢者を選んでいる見学期間だ。

彼らは後4日しかないが君たちの期日と同じ日までに見学を済ませてもらおうと思っている。

君たちより若いが彼らとよろしくやってくれ、自己紹介を手短に頼む。」


担任に言われて俺がまず自己紹介をすることになった。


「先輩方この度同級生になる事になったネルと申します、若輩の身でありますがよろしくお願いします。」


こんな感じで俺が自己紹介をしたあと皆俺に続いて軽く自己紹介をしていった。

その後、担任が軽く今日ある見学授業と場所を説明してくれて、俺は目的の場所に向かうことにした。


「皆、なんで俺の後を付いて来るんだ、皆別のところ回って、色々な賢者の所を見ようよ。

俺達は先輩達より、遅れて参加だから、皆で同じとこ見ても何処が良かったとか、話し合えないだろ。」


俺の言葉を聞いていつもの4人は雷に打たれた様な顔をした。

俺を見てから全員バラバラに歩きだした。

頭が悪いわけじゃないんだが、一緒に行動しすぎたかもな。

この一年ずっと一緒だったからな。

皆目的があるからいつかは今みたいに歩いていく道がバラバラになるというのに。


「おっと、俺も早く目的の場所に行かなきゃ。」


俺が目指している賢者の講義は、魔法の応用、実用の検証という講義であまり人気が無いらしいが俺には必要になると思った。


「失礼します。」


扉を開けて挨拶して中に入ってみたが他の生徒が居なかった。

あれ?場所間違えたかな?

とも思ったが講師は居るので声を掛けてみた。


「すみませんここは魔法の応用、実用の検証の講義で大丈夫ですか?」


「あぁ大丈夫だ、私はその講義の担当講師のバルフイムだ。」


「間違ってなくて良かったです。

賢者バルファイム、今日はよろしくお願いします。」


「間違えるな、私はバルフイムだ。」


「すみません、賢者バルフイム。」


なんて言いにくい名前だ。


「今日の講義だが、そうだな、君しかいないようだし君が気になっている魔法の応用にしよう。」


「俺はネルといいます。そうですね俺の気になっている魔法というより、複数種類の魔法を同時発動する事が出来ないのですが、出来た場合の効果の影響について興味があります。」


俺は並列作業、並列操作で魔法を沢山出してるように見えるが。

同じ魔法を複製している行動なので、俺が聞いてるのは複数の種類つまり補助魔法ではなくて単体の魔法の方だ。

右手で氷、左手で炎みたいにそんな感じのことは俺には出来ない右手付近に魔法を出してから次の魔法を出す。

それを1秒未満に何回も熟す事が出来ても同時が出来ないのだ。


「ネルか覚えておこう、ほう、思ってたより難しいことを考えておったのう。

魔法への効果か私も似たようなことを考えた時期はあった。

言えるのは複数の魔法を同時に放つことが出来る者は転生の才があるものだけだ。

なので、その影響についてはすまないが私にはわからないとしか答えられない。」


あれ聞き間違いかな天性じゃなくて転生って言った?


「天性の才ですか。」


俺は間違えてると思ってこっちに訂正して聞いてみた。


「違う転生の才だ、この世界では認知されていないが、私は世界に死んだ魂が洗浄されてこの世に戻ってきていると考えている。

だが魂が洗浄されずに帰ってきてしまうのを転生と思っている。

魂が洗浄されていないから、死ぬ前の魂と今の魂の二つの効果により、同時発動が出来ると考えている。」


へぇ~そんなこと考える人居るんだ。

俺は魔法を少しずつずらし発動したり、メインの魔法とその魔法の補助をする魔法は同時使用したり出来るけど、複数の魔法を同時発動が出来ない。

この考えは面白い、俺の肉体乗っ取りは、洗浄にどっかに行ったりもしてないので。

転生にはならないだろうけど、同時に発動出来るか試してみるのも一興だな。


「そうなんですか、じゃあ浄化された魂には前の魂の影響が少ないから二つ同時に発動することは出来ないということですね。

複合魔法や魔法の補助魔法による同時で使う魔法は詠唱やイメージによって、一つの魔法として認識されますが。

これは2つ同時に使う魔法にはならないので、今まで支障が出たことがなかったのですが。

転生の才がある者には火の魔法と水の魔法を同時に出すことが出来るということですね。」


俺は順番に魔法を出して俺の上を回して見た。

火、水、風、土の塊が俺の上を回ってる。


「ほう器用だな、そうそれは順番に出しているから出来る。

これは同時とは言えない、複合魔法は相性のいい魔法同士を組み合わせると発動出来るもので一種の派生魔法だ。

二つの魔法を同時に出すのとはまた別の話になるな。

同時じゃなくても、色々出来るから同時に魔法を使うというのは、転生の才があっても難しいのではないかと私は考えても居るんだ。

まだまだ研究段階の学術だし、研究しているものも少ない。」


そっか確かに同時に出したいと思ったのも。

俺が漫画が好きだから魔法を同時に扱ったり、勇者の近くに居る天才魔法使いポジションが好きだからだ。

確かに、この世界では色々な魔法の組み合わせや、同時じゃなくても少しずらせば何個でも魔法は使えるから問題ないみたいだ。


「ありがとうございました、お陰て疑問は解決しました。」


結局、同時に魔法は打てないが一瞬ずらせば、いくらでも使えるから問題なかったな。


「まあネルのようにそんなに器用に出せる奴はいないと思うが、初級だからこその連発だろうが。

それでも出来る奴は居ないし見るものが見たら同時と勘違いしそうだな、私だから同時じゃないとわかったがな。」


バルフイムは納得したように話してたが、俺はこの会話が無駄だったように感じた。

同時に出来ないことはわかったが同時に出来る必要もなくなった。

よし次の質問をしてみよう。


「賢者バルフイム、同時に魔法を放てる者は転生の才の者というのはよくわかりました。

では俺は魔力の応用でそれに近いことが出来ると解釈してよろしいのでしょうか?」


「まあ、そうだなそうとも取れるし、努力をしないものから見たら才能の一言で終わらせられるかもしれんな。

この講義はこういうことがしたかったのだ。

天賦の才を持つものに、既存の魔法を応用して如何に近づくか近づけられるか。

そうそれはネルのように、魔法の展開を早くする努力により、他の魔法を使っている最中に、

既に次の魔力を用意して、最初の魔法を発動した直後に用意した、魔法を発動させるそんな感じだ。

そう魔法とは想像力が大事だ」


バルフイムがどんどん熱くなっていってこの講義はこの後2時間くらいバルフイムの熱弁で終わった、終了の鐘が鳴り。


「もう、こんな時間か、見学の期間が終わっても期待と思ったら来なさい。

君となら色々楽しい時間も出来そうだ。

もしネルさえ良ければ賢者従士科にも推薦しておこう。」


「ありがとうございます。

他の見学をしてみて他に目移りすることがなかったらまた伺いたいと思います。

素晴らしい知識をありがとうございます。」


俺は少し上機嫌で帰った。

普通の人ならうんざりするんだろうが、俺は結構楽しめた。

俺の魔法はそもそも普通に使っていないイメージを膨らませて使っている。

バイフイムも既存の魔法に囚われる事がいやなのだろう。

俺も既存の魔法は誰にでも使えるようには、なっているが危険が内容になのか強すぎないように、明らかに攻撃性を排除してある。


上級魔法の研究が進まないのも完成させたものがその事実を告げないのだろうと思っていた。

世に出せば戦争に使われるからな。

巨人と戦争しているところなら別だがそれが終わったあとに人間同士の戦争が待っていると誰にでも分かることだからだ。


魔法の研究とは危険極まりないものだと改めて認識した気がした。

危険すぎる魔法はこの学術国家から出ないようになっているのかもしれない。

そんなことを考えながら朝居た教室に帰ってきた。


「皆はどうだった?」


教室に入ると皆居たので聞いてみた。


「そっちはどうだったの?」


聞いたのに聞き返されたので、まずは俺が聞いた講義の内容を話した。


「こんな感じだったよ、俺は面白かったけど皆はそこまでじゃないんじゃないかな。

受講生も俺一人だったよ、あとこの講義が気に入ってくれば俺は賢者従士科にも入れそうなんだ。

俺は他の講義に魅力を感じなかったらそこにしようかと思ってる。」


俺の話を聞いて、皆考えてる。

まあ一緒に来ない方がいいと思うからな、自分の行きたい道を行くべきだ。


「俺もそれにしよぅ」


ノルが言い終わる前に


「ノルそれ以上言葉を続けるなよ、お前は俺とは同じ道を歩いていないんだ。

それはわかってるだろ、皆も口にしていないのはわかってるよな皆考えてるんだよ。

ノルお前は自分の将来の為に今皆が必死で講義を選んでいるんだ。

わかったな、簡単に口にするな。

俺は俺が考えた末での答えだからいいが皆一緒がいいから俺が言えば皆も着いてくるとか考えてるなよ。」


ノルに安易に人生を決めて欲しくなかった俺は説教してしまった。


「ごめん、そうだよなちゃんと考える。

それに皆の見てきた講義の話も聞きたいし、俺の受けた講義も皆に聞いて欲しい」


ノルは素直でいい奴なので、ちゃんと聞いてくれた。


「よし、皆がどんな講義を受けたか教えてくれ。」


「俺は木の魔法の研究の講義に行ってきたよ。」


この後も話は続いたが大したことはないので割愛。


ノルの話が終わり次はノーマ。


「私は、元冒険者で実戦で使える魔法の講義に出たわ。

実戦では長ったらしい呪文が出来ないから中級までしか魔法を使わないとか色々あったけど。

結局、私たちがこの一年ネルから教わったことと変わらなかったわ。

いくつか魔道具を持って魔法を放つ準備の時間を稼ぐため、魔道具なら魔力を注ぐだけで、魔道具には決められた魔法が出るようになってるから。

とかそんなことばっかりだったわ、きっと大した冒険者じゃなかったのよ。」


なんかひどい言われようだな、まあ俺が教えたのと同じようなことしか言わないなら俺には必要ないだろ、次はローズ


「私は、補助魔法における運用や役割の講義でした。

例えば戦場ではとか冒険者ではとか街の中ではとか色々聞きましたが興味深かったのは。

効果は薄いけど一日持続する補助魔法があって、それを冒険者に街を出る時に掛けて稼ぐ商売があるそうですよ。

私はそんな商売初めて知りました。」


そんな風に稼ぐ奴もいるのか。

まあ確かに、補助系の魔法を持って居る仲間がいない、パーティもあるだろうしそういう商売が成り立つのか。

いやはや商いをする人はすごいな。


「最後は俺だな、俺は騎士達と一緒に行動する魔道士の役割。

その為の知識の講座だな、まあ俺はこのためにこの学園に来たようなものだからな、多分俺はこれにすると思う。

魔道士になるのは腹違いの兄達の下で魔道士として働く為だからな。」


その後内容も話してくれたがあまり頭には入らなかった。

グレゴリーは元々そのために来たんだから他の奴らと違って道は決まっていたんだから仕方ないな。


「そうか、これで色々集まったな、明日以降も色々見てこよう。

まあグレゴリーは参考程度に見てくればいいさ、見聞を広めるのも知識になるだろうからな。

まぁグレゴリーの道は決まったみたいだが、これは目的があるからだ、他の皆も、見学期間が終わったら、学園の後の事も踏まえて講義を選んだほうがいいから。

ちゃんと考えて選ぶんだ、じゃあ今日は解散。」


俺はそのまま家に帰って今日のことを思い出して色々考えてたら意識を手放していた。

同じようなことを沢山考えてますが、人は結構会話が違っても頭の中では似たような言葉を考えてたりするものだと思って書きました、これはネルがほかのことをあまり考えられずグルグル回ってる感じです


読んでいただきありがとうございました

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