表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
11/32

初授業の午後

「お前らどうするんだ。」


グレゴリーが午後どうするのか聞いてくる。


「私は、図書室に行きます。」


ロージーンがそう言うと他にも。


「私は、家に帰ります。」


とノーマイットが言って、俺はどうしようかな事務室も行かないとな~


「俺は」


「お前はいい」


俺の話は要らないらしいから、俺は事務室に向かう、その後をノルサントが追いかけてくる。


「おーい、待ってくれよ」


「何か用か、ノルサント」


「俺の事はノルでいいよ、いや俺もグレゴリーに追い返されてね、ハハハ」


「そうか、俺はネルでいい、俺はこれから事務室に行くんだが付いてくるのか?」


「そうだねやること無いからね、付いていくよ」


「そうか、まあ好きにしてくれ」


別について来られても問題はないからな、廊下を歩きしばらくして事務室にたどり着いた


「すみません、経理長居ますか?」


俺が金を請求する相手は経理課のトップ経理長だ。


「はいはい、ちょっと待ってね、経理長、お客さんだよ~」


俺の話を聞いて後ろに振り向き、経理長を呼んでいた。


「私が経理長です、何か用ですか?」


「経理長、これを確認ください。」


俺が持って居る封書を渡すと、開けて読み始めた。


「わかった今用意するから待ちなさい。」


「はい」


俺は用意するのを待った。


「なぁ、何してるんだ?」


「金を請求してるんだよ、金は大事だからな。」


「そんなことして金くれるもんなのか?」


「さあ俺だけじゃないか?仮にも学園から必要経費は払うからこの学園に入ってくれって入ったんだからな。」


「ええええええーーーー」


すごい声を上げた、五月蠅い奴だ


「お待たせしました、金額をお確かめください。」


「わかった、それと聞きたいんだが、この学園で魔力の高い者を雇ってるよな。」


俺はその間に金の確認を終える


「よく知っているね、それがどうかしたのかい?」


「魔力の高い者を雇う場所を教えて欲しいのだが、これは学院長に聞いたほうがいいか?」


「いえ、私でも大丈夫ですよ、ですが少し安心しました。

こちらで使ってる者を雇いたいと言われるのではないかと少し不安でした。」


「あんな、給料が40cで満足できないような者など雇えんわ。

もうこの学術国家に染まっておるわで。住まいもあって飯の心配もなくて一日二階の魔力の行使で40cで満足出来ない者など俺の使用人には雇えない。」


それを言われて経理長が困った顔をしていたが俺は気にしない。


「ここに来る前に仕事をしていたなら40cを稼ぐのがどんなに大変かわかるだろうに、ここに慣れて堕落している、そんな者雇うに値しない。

して雇う場所はどこだ?」


「はい、4都市に連絡を取りまして魔力の高い子供を呼び寄せますので、何処でというのであればここでになりますね。

申請してくだされば呼び寄せます、申請しますか?」


「はい、申請します、お願いします。」


「3日位経ったらまたお越し下さい。」


「わかりました、失礼します。」


こうしてやり取りが終わり、ノルに話しかける。


「終わったぞ、ノル」


「お、おう、それでなにをしてたんだ?」


「魔力の高い者が欲しくてな、経理長に頼んでた。」


「なんでそんなことしてるんだ、魔法は才能がある物なら覚えられるんだろ。

それを見てみたくてな、俺が魂に刻んである魔法を教えて使えるか見たいじゃないか、ノルも俺の家に来るか?

一緒に魔法教えてやるぞ、まあ俺の家に来たらフルネイス王国に戻れないから、戦争には参加できないと思うが考えておいてくれ。」


俺の家臣になったら、一応、聖王国アルロイスの王家の家臣だからな。

フルネイス王国に派遣される可能性はあるが、フルネイス王国国民として戦争をすることは出来なくなるから強制は出来ないな。


「考えておくけど、今からネルの部屋に行くってのはありかな?」


「あぁ構わない、どうせ来年から習う魔法なら教えてやるよ。」


俺は特に問題無いと言った感じで言っておく。

心の中では、俺の家見た時の反応が気になるなというか部屋って言ってるから寮と勘違いしてるな。


「いいのか、ありがとう。ここの奴は皆お高くとまってるかと思ったが友達になれそうで良かったよ。」


「いっておくが魔法学科は平民とか魔力を持ってて、家を継がない奴が来るところだから。

威張ってる奴だって所詮は貴族だったとしても位は下がるんだからな。

グレゴリーだってなっても子爵か男爵だしかも男爵は功績や金でなろうと思えばなれる位だからな、そんなに偉くないぞ。」


まぁ子爵なら偉いか。

でも男爵は本当に金でなろうと思えばなれる。

ただ他の貴族から貴族と認められないかもしれないがな。


「そうなのか、貴族は皆えらいと思ってた。」


「この学園はな、金で男爵になった奴なら子供を売り込む為に準騎士から聖騎士や上騎士に慣れれば、子爵に上がれる可能性があるから送り込んでくるが、子爵の家ってのは実はそんなに金は無いんだ。

子爵より上の奴がこの学園に来る、たまに子爵の子供も来るがそれは嫡男のみだ。

平民は従士科、侍従科、料理科、医術科、そして魔法学科に来る、魔法学科は少し貴族も居るがほとんどは平民だ。」


「へぇ、よく知ってるな、俺みたいに奨学金が多いのかな。」


「まあ元々公爵に使えてるとか伯爵とか候爵とか色々いるだろうが、それを育てるのに連れてきたりもしているだろう。

何年も通わない学科なら貴族が奨学金出している可能性はあるな。

ノルの奨学金は俺の予想じゃ、後払いだろ。」


「よくわかったな、俺のは後払いの奨学金だから優秀で尚且働き口が大事なんだ。」


まあ予想した通りだ。


「貴族に雇われてる予定があるなら言わないと思ったし、この学術国家で働く奨学金ならあの覚悟は変だし、それしかないからな。」


「ネルは賢いな年下とは思えないよ。」


「このくらいは普通だ、そうそうここが学術都市での俺の住まいだ。」


「えっまだここ貴族住居だよ、寮はまだ先だよ。」


予想以上にテンパってくれたな笑える。


「俺は寮じゃないからなここが俺の住まいだ。」


「本当に?」


「本当に」


緊張してしまったようだ、まあこの緊張を利用しよう、門を潜り、家の中に入らずに庭に来た。


「ノル、火とは何だ、答えろ。」


「火?火は攻撃魔法によく用いられる魔法です。」


まだ緊張で理解していないみたいだ


「誰が魔法の話をした火とは何だ。」


そう魔法の話ではないただの火の話だ。


「火は生活に必要なものです。」


「他には?」


「火は赤いです」


火は赤いらしいな。


「じゃあこれは何だ。」


火魔法で火を目の前に出した。


「火です。」


「何色だ。」


「赤です。」


そう答えた瞬間、火の温度を上げていった、バーナーを想像してくれ。


「これは何だ。」


「火です。」


「赤いか?」


「青いです。」


「青いのに火なのか火は赤いんじゃないのか?」


「わかりません、火だと思いますが青いです。」


「そうだ火は赤だけとは限らない高温の火は赤ではなく青くなり白くなる。」


たぶん白くなる、俺は白い炎は見たことがないから知らん


「はい」


「じゃあ魔力を使ってこの火を再現してみろ、魔法はイメージだイメージしろ。」


「はい」


少し荒っぽいがこれで出来るならノルに火の魔法の才能があるだろう、さあ結果はどうなるか


「出ません」


「出ないか、出ないのはお前に才能が無いかイメージが出来てないかだ、火を研究しろ火とは何かを知れ」


「はい」


ノルはとても素直だ


「次は、水だ、先ほどと同じだ水をイメージしろ、水とは何だ。」


「水は飲み物です、飲まないと死んでしまいます。そして水は掴むことが出来ません、水は大事です。」


「それを魔法で出してみ。」


ノルは水は火よりもわかってるのかも知れないな言葉には出来てないが、ノルは水を出すことが出来た。


「次は風だ、風は何だ。」


「わかりません。」


「じゃあ調べておけ、次は土だ土とはなんだ。」


「これです、土は木を育てます木は実を宿します、そして土に還ります、土は恵みをもたらします。」


ノルは地面を指して土はこれだという、恵みの雨とかじゃないのか?まあいいか異世界の常識を知らないから恵みの土とかここでは言うのかな?


「土を出してみろ」


手に土が付く程度だが土を出すことが出来たようだ。


「水と土は練習すればもっと出来そうだな、次は水と土の派生だな。」


この世界は一般的に火、水、風、土で複合魔法とは言わないけど。

二つの属性の間には派生系の中級魔法がある。

水と火で雲(雷)、火と土で金(金属)、火と風で嵐(暴風)、水と風で氷(氷結)、水と土で泥(人形)、風と土で砂(砂漠)がある。


そして中級同士を混ぜる複合魔法があって上級になる。

例えば嵐と砂で砂嵐とかだ、因みに炎は単体で中級だ。

派生魔法は扱いは中級だが炎もそうだが覚えるための才能の度合いが中級って話で魔法が強力という意味ではない。

上級は才能も必要だし魔法も強力でまだ誰も上級魔法を魂に刻む技術は確率していない、才能のある者だけが使える魔法だ。


「水と土、水と土、土は水で潤い木が生える」


あれ?水と土は泥だよ、木じゃないよ


「土と水があれば木は育つ」


魔力を込めてるな、まあ木も中級だからいいか。

魔力が手に集中して5分経ってる、何か手応えがあるようで中々止めない。

まあ中級魔法だから何か難しいのかもしれないな。


「出来た。」


木屑みたいなのが出たみたいだ、成功も祝うが釘を刺しておこう。


「ノル、おめでとう。だがな木は中級魔法だが、水と土の派生は泥だ。

ノルは魔法より魔法学科でちゃんと勉強したほうがいいな。

勉強もして、やるといいよ、今日はここまでだな。」


もう夕方になりもう少ししたら暗くなりそうだから終わらせた。


「明日またな、今日はいい勉強になったし、面白かったよ。

怖かったけど、初めて魔法を魔道具以外で使ったよ。」


「頑張れ、また明日な。」


そうして今日は家の中にノルを入れることなく終わった。

読んでいただきありがとうございました

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ