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初授業

朝普通に目覚めて、メイドの用意した、服に着替えてリビングへ。


「おはよう。」


「おはようございます。」


アルが既に起きてテーブルの上に食器を準備していた。


「今日はまだ授業授業はないんだよな。」


「いえございますよ。学科はもう決まってますし、やることは一年間あるのです。」


「そうなのか、まあ入学試験で色々調べてあるんだし。今更体力測定とか魔力測定みたいなことはしないか。」


「そうですね、送り迎えはしますが、学園内までは付き添えませんのでどうかお気を付けて。」


「いや、送り迎えも要らないから、それより新しく雇った人たちの教育を頼むよ。」


「わかりました、坊ちゃんの世話が出来ないのは残念ですが、教育は大事ですのでやらさせていただきます。」


「じゃあ俺は行ってくるから。」


そう言って俺は飯を終わらせてリビングにある下駄箱から靴を出した。

靴を履いて窓から1階へ下りていく、降りる際に飛び降りても良かったが、試したい魔法があったのでその魔法で優雅に降りていった。


俺の使った魔法は、圧縮、凝固、固定の三つの魔法で原理はよくわからないけど気体でも液体でも個体でもなんでも圧縮が出来てそれを凝固で固めてその状態を固定することが出来る。

固定はその場に固定でも硬さを維持する固定でもイメージ次第でどちらでも可能で階段を降りる時に使ったのは位置の固定で足場を作った。


見る人が見れば空中散歩だ空気を圧縮して凝固させてそれを位置固定させる。

つまり通り過ぎた足場は凝固を解除すると無くなる。


ちなみに圧縮させたものが気体になろうとも個体になろうとも液体になろうとも凝固をすると固まるし、固定させるとその場にとどめたりその塊のまま持ち運べたりする。

圧縮掛けないでお湯を凝固の魔法を使い固定で止めて人がその下を通った時に解除すればお湯をかぶることになる。

温度も固定されてる可能性もあるが未検証だ。


「いや~これから毎日これだな玄関から入るより早いな。」


もう既に帰りの事も考えていた。

行き帰り玄関を使わずに二階のベランダから家に入ろう。


そのまま門へ向かい、門を開けると昨日居た女が居た。


「昨日からずっと居るのか、暇なんだな。」


「昨日からずっとなんているわけないじゃない、さっき来たのよ、昨日と服が違うでしょ。」


「そうか、それは済まなかったな、それで何の用だ。」


「貴方に用があるのよ、なんで聖王国アルロイスの由緒ある、バーンズバーン公爵家の次女のわたくすラフレイシアよりも良いお屋敷を借り受けてるてるのかしら?」


わたくすって言ったな、私って言いたかったのかな、顔が真っ赤なのが恥ずかしいのか、それとも怒ってるのかはわからない。

それにしてもアルロイスの人間も公爵家で学園入ったのが居たのか、バーンズバーンって変な苗字、名前はラフレシアじゃなくて良かったね


「学園にお伺いくださいお嬢様、俺は学園に行かないと行けないので。」


「学園には聞いたは学園の判断基準で決めておりますのでお答えできませんって言われたから貴方の所に来たのよ。

それにちょうどいいわ、わたくすも学園に用があるの。」


わたくすは噛んだんじゃなく、通常営業なのかそれとも、わたくすって言うんだみたいな感じで頑固なのか。

学園に用があるって、普通に生徒だろ、貴族ってこれだから嫌だ、よくわからないことを言うから。


「それではお先に失礼します。」


付きまとわれるのは面倒なので俺は道無き空を走ることにした。

因みに空の上を走っても道は真っ直ぐ一本なのでそんなことをしても意味はない。


だけど、道を空中に作れるのだから斜めにしてカタパルトにも出来る。

カタパルトから思いっきりジャンプして風の魔法を使い、体に当てるように追い風と体より前に風を飛ばして空気の圧を感じないで飛べるようにした。

普通じゃありえない加速を得て俺は飛んでいく。

5分くらいの距離を数十秒で、風のクッションを何個も作って止まり着地。


「おはようございます。」


と門番に挨拶して何事もなく学区内へ。

そして同じように空中を歩きカタパルトからジャンプで校舎へと辿り着く正に異常な速さだった。


俺は覚醒してしまった。

風の力で俺はヒーローのように飛べるのではないかと厨二病に覚醒を果たした。

風の魔法を利用して、空気に流れを作り上昇気流を俺に当てて飛ぼうとしたが飛べなかった息ができないほどの風にやられただけだった。

背中のを押すのと前にある空気を動かすことで抵抗もなく推進力にできたんだから・・・・


上の空気を動かしてみたが引っ張られる感覚の中浮き上がった結果、俺の真上の空気を完全に無くす事で軽くなるには成功したみたいだ。

浮いたというより不安定な状態だった。

しかも下からだけ空気を入れることにしたら俺の体が1000mくらい浮き上がった


俺は離岸流によって流されるがごとく、何処かのヒーローのように飛び上がった。

何処のヒーローかはあえて言わない。

実際は吹き飛ばされたんだが、学園に早く着いたはずの俺は、落下しながら調整して、風の魔法で減速させながら学園に降りた。

気づくと遅刻ギリギリで急いで教室に入った。


「ふぅ、何とか間に合った、あれこのクラス5人しか居ないのか、皆遅刻か」


「あなたが一番最後ですよ、ネル君。」


学科によって違うが、成績順でクラスが決まる。

しかも全体の評価の順位や基準に達してないものは受けられない仕組みだ。

単純に言うと今年の魔法学科は優秀なクラスに入れるのが5人しか居なかったことになる。


「そうでしたか、遅くなりました、おはようございます。」


まあ正確には遅刻してないんだが、相手は教師なので仕方なく謝罪の意味で頭を下げておく。


「さて皆さん今日は初めての授業ですので、まずは皆さんへ私が自己紹介をします。

皆さんも私の後に自己紹介をしてもらいますので考えておいてください。」


まあそうだよな最初は自己紹介は基本か。


「私は、ローライズです。

魔法学科の特Aクラスの担任をさせて頂きます。

一年間よろしくね、呼び方はローラちゃんって読んでね。」


因みに、特Aはずば抜けた優秀なクラスを指すようだ。

優秀なものがいない時は普通にAクラスでその下がBクラスだ。

特Aクラスの下はBクラスだが、通常のAクラス並の人がほとんどの形になるので、特Aクラスが出来た時は評価が高いし人数が少なるらしい。


「はい、ローラチャン。」


誰かがすかさずローラちゃんと呼んでいた。如何せん棒読みなのでチャンに違和感を感じる。

だとしても順応早いな、というよりローライズって名前が気になるわ。

なんだその股上短そうな名前は、教師としてはあるまじき名前だなまあ服装はローライズじゃないから良しとしよう。


「じゃあ今返事したあなたからね、敢えて名前は言わないわ、自分で皆に紹介してね。」


名前を先に言わないためにあなたと言って一番左の男を指した。


「はい、私はグレゴリー・マキシマ・イザー11歳だ。

フルネイス王国の公爵家イザーの正妻の子では無いが、魔力の高さ故に、この学園に居る間、そして魔道士として卒業出来た時。

正式にイザー家の名前を名乗ることを許されるため、私は勉学、魔法に励み成長することをここに誓う。」


自己紹介と言うかめっちゃ重い宣誓にも聞こえる。

マキシマイザーじゃなくマキシマ・イザーかマキシマは母親の苗字なのかね。

12歳が普通って言ってたけど、11歳か優秀なんだろうね。

この教室だし、だけど内容が重い。


「ありがとう、がんばってね、次はその隣ね順番に行くからね。」


興味がないのか、無理に明るく言ってるのか。

ローラちゃんは明るい。


「はい、私はノーマイット、平民です13歳です、学年2位でした。

商人の子です、この国に二年前に来て初めて魔力測定をさせてもらった時に魔力があることが分かり、二年勉強してやっとこの学園に入る事になりました。

このクラスになれたこととても誇りに思います、よろしくお願いします。」


「はい、ありがとう、次お願いね。」


ローラちゃんはすぐ次の相手に自己紹介するように促す。


「はい、俺、いや私はノルサント、同じく平民です。

ですが父がお前には魔力があるフルネイス王国の国民として、この学園で成長してフルネイス王国に尽くせと私をこの学園へ送り出してくれました。

私は奨学金でなんとか通えているので優秀な成績を収め続けないと行けない、誰にも負けないように頑張ります。」


皆重いな~、夢や希望が現実味ありすぎてもう満腹だよ。

まあ確かに準騎士科と違ってほとんど魔法学科は平民か魔術の家系の貴族しか来ないけど平民優秀過ぎだな。

確実に学科じゃなくて魔力で選ばれてるでしょ。


「はい、奨学金で学園に来る子は毎年何人か居ますが、この5人の中に選ばれるだけ優秀なのですから、その調子で頑張ってください、次の子どうぞ。」


ローズちゃんは奨学金で学園を卒業した口か感情の入れ方が違うみたいだな


「私は聖王国アルロイスのバーンズバーン公爵家、三女ロージーンです。12歳よろしく。」


そういやさっきバーンズバーン公爵家の次女とかいうのに会った気がするけど、名前は確かフレイシア、いやラフレイシアだっけ、俺次は俺の番か


「はい、ありがとう、次で最後ね。」


「俺はネルだ、このマスクは目が不自由でな気にしないでくれ、まああまり優秀じゃないから頑張るよ、よろしくな。」


力を入れた自己紹介をする気がないので適当ではなく、テキトーに挨拶を終わらす。


「はい、ネルくん、謙遜は嫌味でしかないですよ。

彼は8歳で試験を受けた時は7歳でした、それで学年一位です。

これで挨拶は終わったわね、それじゃあ授業を始めるわよ。」


年齢も成績も言わないつもりだったのに言いやがったな。

まったくこの先がやりづらいだろうが。


「まずこの魔法学科は魔法を学ぶことから始めます。

知識としてどれだけ魔法を知っているか、教えてくれますか、そうですねロージーンさんお願いします。」


「はい、魔法は色々なものがあり、一般的なのが火、水、風、土の魔法です。」


そんなに詳しい知識じゃないな、このくらいが普通なのか?


「はい、ありがとう、他にも言いたい事がある子は手を上げて、はい、ノルサント君。」


「魔法は魔法使いが研究の末、生み出した物で魂に刻み込む事で初めて魔法を使えるようになります。」


そうなのか、それは知らなかったな。


「それは違うだろ、魔法は昔からあって才能が無い者でも使えるようにしたのが魔法を魂に刻む技術だ。」


グレゴリーが反論した、


「そうですね、一般的には魔法は魂に刻み込まないと使えないみたいになっています。

ですが、誰でも使えるようにしたのが魂に刻む技術ですね。

そして本当に誰でも使えてしまう為に金額を高くして売って、誰にでも使えてしまうという危険を回避しているのよ。」


ノーマイットがそう言っていた。

ほう、こうして知識を深めていくのか、教師も間違ってなければ訂正せずと言ったところか。

最初の間違いをグレゴリーがすぐに訂正したから、その後は何も言わない感じだな。

いや~魔法は才能があれば使えるって事か、覚えておこう。


「はい、ありがとうございます。流石優秀なクラスですね。

この話をいつも初めての授業でするのですがここまで完璧な知識とレベルの高さは初めてです。

これからもこうした知識を皆さんに話してもらう機会を設けますので皆さん授業でやらない部分も勉強しておくと面白いかもしれませんよ。」


授業でやらない部分も勉強しろって事か。

こんな感じで魔法の知識を話したりしてノルサント以外は皆知ってますって顔をしながら授業が進んでいった、がんばれノルサント。


一日目の授業はこうして終わっていった。

因みに学園の授業は今のところ半日で午後は帰ってもいいし勉強してもいいし自由だった、午後はどうしようかな。

読んでいただきありがとうございます

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