絶望をくいとめる防人と夜通しで酌み交わす酒盛り
風林火山、いいですよね。
へこみとくぼみをならべた顔などやめてさ
たまにゃ にかっと笑えよ 兄弟
疵をもつ脛 泣きどころだとかかえて
座り込むすがたは
動かざること山の如し
絶望をくいとめる防人と
夜通しで酌み交わす酒盛りが
最果てをまだ赤く燃やしてる
燻りにはひとすじの煙だけれども
火のないところにゃ立たないぜ
山を動かすものは 深く
だけど その地に眠ってた
つぼみとしぼみを束ねたブーケをわたされ
そこで へらっと笑うな兄弟
丸い卵に 角を尖らせる知恵を
競い合うすがたは
愚かなること救い難し
絶望をくいとめる防人と
夜通しで酌み交わす酒盛りに
世の末を厭う歌 数あるが
昂りにはひと夏の火照じゃ足りなく
火柱も茶には立たないぜ
山を揺るがすものは 高く
いつか その地をつらぬくか