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どうでもいい関係でぐちゃぐちゃしてる  作者: ゴルゴンゾーラ
彼女との出会いと彼女が消えてしまうまで
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第12話_ワームの正体とは


「......そのあと葵ちゃんは、なんとナイフを俺の指と指の間に突き立てたんだよ!」

俺が「怖い葵ちゃん」について話すと、豆治郎は目をパチクリさせた。


「待て待て待て!ちょっと待てって。俺には理解できない」

「なんでだよ!豆治郎は頭がいいはずなのに、なんで理解できない?」


「桜沢葵は、光一とふたりきりになった途端に態度が豹変した。

大人しそうな彼女が、そんなふうになるなんて、ちょっと信じらんないけど。

そこまでは理解はできた。

ただ分からないのは......」

「ウン」

と俺はうなずいた。


「どうして、ナイフを指の間に突き立てられたのに、お前は嬉しそうなんだよ!!」

豆治郎はベンチから立ち上がると、腕組みをしてウロウロしだした。


「あぁ~。そのこと?」

俺は急に恥ずかしくなった。

だけど、豆治郎にはすべてを打ち明けるしか無いだろう。


「俺はドMなのかもしれない。今まで気づかなかったけど」

頬が熱くなった。

ちょっと赤面してる気がする。


「はぁああぁああん????」

豆治郎がとつぜん、大きな声を出した。


「おかしいだろ!いくらドМでも、ナイフを突き立てられて喜ぶなんて。

普通、恐怖が先立つんじゃないの!?」

「分かんないよ!興奮しちゃったんだから仕方ないだろ」

俺もラットプルダウンのマシンから立ち上がると、豆治郎を睨みつけた。


「桜沢さんは、お前になんて言ったんだよ。もっと詳しく話せ。

彼女の言葉の中に今回の一件の鍵が、隠されているかもしれない」


「え~っと。俺が山口先輩を誘惑しようとしてるのは分かってるって言ってたな。

その表情もかわいかったんだけど。

それから、山口先輩には婚約者がいるから。とか。

彼女、俺のことを下級生物で雑魚だって言ってた。

見下されてるのは分かってるんだよ?

でも、それがなぜか嬉しい。どうしてかな」


「重症だな」

あのときのことを思い出して、嬉しくなってニヤけていると、豆治郎が呆れたような顔をした。

「それだけ?ほかになにか言ってなかった」


「え~っと。あとはなんだろうな。

俺のこと、ワームなのか?とかなんとか、言っていたような」


俺の言葉を聞いた豆治郎は目を見開いた。


「ワーム!?なんだって。彼女はマジでそう言ったのか?」

豆治郎はとつぜん、鋭い視線を俺に向けた。


「ワームってなんなんだ?なんか有名なやつだったっけ?

俺、最近テレビ見てないから有名人のこと、よく分かんなくって」

俺が頭をかくと、豆治郎は首を横に振った。


「ワームは世間一般には知られていない。

都市伝説界隈では、有名なんだけど」

「......都市伝説?」


「ワームは、今いる俺たちとは別の世界線、パラレルワールドから侵入してきているやつらだと考えられている」

「パラソル......ワールド?」


豆治郎はため息を付いた。


「光一に説明しても、理解が難しいと思う。

ワームってのは、この世界とは別の世界線から侵入してきて、俺たちの世界をメチャクチャにしようと地道な活動を続けているヤツらのことを言うんだよ」


「ふぅん。とにかく、悪いやつらなんだな?」

「そうだ。悪いやつらだよ。俺達の世界をメチャクチャにして、乗っ取ろうとしている」

「豆治郎はいろんなことに詳しいんだなぁ」

俺は豆治郎に感心した。


「もしかすると般若はワームで、桜沢さんはワームを駆除する組織、アンチワームに属しているのかもしれない」


「般若がワーム!?般若は葵ちゃんの敵なのか」


「分からん。すべてが想像の域を出ない。

般若がワームかどうかも。

もしかしたら、蛭間って女がワームなのかも。

あるいは、その両方?」


豆治郎は難しい顔をして考え込んでいた。

「もし般若がワームだとしたら、なぜ、光一と桜沢葵をくっつけたいんだろう」


「パラソルワールドとか、ワームとか、どうでもいいんだけどなぁ。

俺は葵ちゃんが大好きなだけなのに」


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