表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
どうでもいい関係でぐちゃぐちゃしてる  作者: ゴルゴンゾーラ
マンダラと羅針盤と子ども
111/218

第111話_浴場に

檜山さんと俺と豆次郎の3人は白い忍者になると、部屋を出て施設の廊下を歩いた。

ポータルは道着の懐に入れて持ち歩くことにした。


キョロキョロとあたりをみまわす。

(葵はどこにいるんだろう)


「とりあえず教祖の部屋に行ってみよう」

檜山さんが小声で俺達に言う。

「わかった」

俺も小声で答えた。


庭の池が見えるガラス張りの廊下を歩く。

この廊下はゆるやかなスロープになっていて、上の階へと続いているようだ。


大勢の信者とすれ違う。

みな、白い忍者姿で、布で両目以外をおおい隠していた。

(これじゃ、葵とすれ違っても見逃してしまう)

俺は焦りで不安になってきていた。


「この階段を登った最上階が教祖の部屋よ」

「早く行こう」


最上階に上がると、廊下の床にはふかふかの赤いカーペットが敷き詰められ、あきらかに雰囲気が高級になった。

絵画や彫刻なんかも飾られている。


そのとき、話しながら歩くふたりの信者のとすれ違った。

その会話の内容に、俺は敏感に反応してしまった。


「教祖様はいまどこに?部屋におられないようだが」

「お気に入りの女と浴場へ向かわれた。その女に体を洗わせるらしい」


「何っ!」

俺は信者二人の話に反応した。

「浴場ってどこにあるんだよ!?」


----------------------


俺たちは「浴場」にやってきた。

「湯」と書かれたのれんが目立つ。

扉には「使用中」という札が掛けられていた。


「こ......このなかに葵とエロ教祖が......」

俺は、浴場のドアノブに手を伸ばした。

「光一。桜沢さんだとは限らないだろ。

別の女かも」

豆治郎が俺の腕を引き止めるようにひっぱる。


「だけど......葵はエロ教祖に目をつけられてる」

俺は豆次郎をにらんだ。


俺の頭の中では、エロ教祖が葵を指差し、

「お前、俺といっしょに風呂に入るんだ」

と言っている図が頭に浮かんでいた。


「ハハハ......すみずみまで洗ってやる」

そう言って、ニヤけたエロ教祖は葵の服を脱がせて......。


無理無理無理。

そんなの無理!!

はやく助けないと。


俺は浴場のドアノブをガチャっと開くと中にはいった。

檜山さんと豆治郎も俺に続いて中に入った。


中は広い脱衣所になっていて、木製の棚にはカゴがたくさん並んでいた。

浴室はこの奥のガラス戸の向こうなのか。


中から女の声が聞こえてきた。


「あっ。だめ。そんなの反則」


(葵!?葵の声だ!!)

俺は葵の声を聞き間違えたりしない。


やっぱり葵はエロ教祖と風呂に入らされているんだ!!


早く助けないと。

俺は浴室のガラス戸を勢いよく開けた。


中はモクモクと湯気がたっていて、よく見えない。

だけど遠くの方に葵の声が聞こえてきた。


「いやっ。くすぐったい。やめて」



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ