THE LAST STORY>Kazuhisa_Mikami Story<
THE LAST STORY>Kazuhisa_Mikami Story<
俺が糞つまんねぇ退屈な日常から抜け出したきっかけはこの戦争だった
おもしろきこともなき世をおもしろくって言葉を残した高杉晋作
俺はその言葉が好きだ
代わり映えのしねぇ糞つまんねぇ日々
群れることでしか自己を見いだせない連中
何もかもつまんねぇと思っていた。
自衛隊が半島の南のなんたらってとこでボロ糞に負けて自衛隊は軍隊に代わり
志願を募集し始めた
俺は喜び勇んで志願したさ糞つまんねぇ日々から抜け出す為に
別に世直ししてぇとかそんなんじゃなく、ただ生きて死ぬより
なんかを成し遂げる人生を送りたいと思っただけさ
訓練の途中で実戦に投入され脊振の戦いに参加した
当たり前だが人を撃つのは初めてだったが俺は躊躇することなく撃ちまくった
糞つまんねぇ日々にくらべりゃ退屈しのぎ以上のワクワク感に俺の胸は踊った。
俺と同じ訓練兵たちは戦いを経験したことのあるヤツはいない、まあ当たり前だがな
右往左往して逃げ回り正気をなくして泣き叫ぶヤツらを俺は冷ややかな目で見てたと思う
びびるぐらいなら志願なんざすんじゃねぇって思っていた。
何日か前に陣地の一部が壊滅した激戦地の脊振で敵とのにらみ合いが続いていた。
最初の北韓の攻撃で陣地が砲撃の集中砲火を浴びて壊滅し、訓練兵の多くが命を落とした場所だ。
そして夜間に激しい攻撃を受け俺は俺達は正規軍に見捨てられる形に近い孤立無援の状態になった。
一発の銃声が響き、俺の上に誰かが倒れ込んだ
そいつの頭は見事に撃ち抜かれていた。
敵の狙撃に撃たれた
退屈な日常から抜け出したからといって自由になれたとは思っちゃいなねぇ
ただ、こんなとこで死ぬのは冗談じゃねぇ
俺は64式歩兵銃を構えて敵を探す。
銃声が響き、近くの土嚢の一部弾ける
弾の飛んで来た方向に、すぐさま狙いを定め撃った
木上からドサッと敵兵が落ち
ソイツが確か死んだかを確かめに行く
俺は倒れているソイツを蹴り飛ばし
念のため、もう一発銃弾を撃ち込み
周りを見渡す
遠いのか近いのか銃砲声が聞こえる
気づけばこの陣地で生き残ったのは俺だけだった。
笑っちまう
まあ、翌朝だったか俺の教官だった人が生き残った他の訓練兵を連れて助けに来てくれたがな
最初は自分の自由を、心の求めるモノのため戦った
だが、金髪で黒服の男と出逢い、その人から学んだことがある
人としてどうあるべきなのかを。
九州を奪い返し、その男と共に半島へ渡った。
その男は今は金獅子と呼ばれ俺も共に同じ場所に居る。
ーーおわりーー
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次回本編THE LAST STORY>RELOAD<の更新は
11月10日金曜日を予定しております。