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THE LAST STORY>RELOAD< ⑬ 後編 弐

挿し絵が反映されてなかった為

アップしなおしました

ご迷惑をおかけして申し訳ありません。



挿絵(By みてみん)



THE LAST STORY>RELOAD<


第13話 MALICE MIZER 後編 弐



清州(チョンジュ)事件の裁下を通信主任の小山は実行し日々清掃に勤しみ

一方、城咲茜(きさきあかね)も水澤からの命令を履行していた。



そして、休暇の最終日

いつものように黒装部隊と共にナユン、ツユ、サヤらもつかの間の15との交流を謳歌(おうか)していた。


ここ半島では本国へのネットや音声通話は禁止されている

その理由はサイバー攻撃を防ぐ目的と盗聴などの防諜

そして電話口やネットでの対面時に兵士が口を滑らし半島の情勢等を本国にいる家族、親類に知られぬ為

アナログだが手紙だけは許されていたとはいえ手紙の内容は司令部にて検閲を受け差出人に戻されたり

部分的に削除した形で宛先に送られる仕組みになっている。


黒装部隊で唯一の既婚者である杉本武志(すぎもとたけし)は胸のポケットから手紙を取り出し中に入っている写真を手に取り見つめながら『自分はこの子に会うまで死ぬわけにはいきません。』そう言ったあと誇らしげに写真を見せる


その写真には綺麗な女性に抱かれた赤ちゃんが写っている

『かわいい!!』

森下(もりした)まりあが言う

『本当、かわいい赤ちゃん!名前は何て言うんですか?』と赤坂安莉(あかさかあんり)が聞く


翔大(しょうた)ッス!』と杉本が答える

『じゃあ、赤ちゃんを抱っこしてる人が杉本さんの奥さん?』

杉本は笑顔で頷き『赤坂さんや森下さんには負けますが美人な奥さんッス』とこれまた誇らしげに答える


安莉達と杉本のやり取りを聞いて居た水澤は『会うってことは〝生きて戻ってるってこと〟だろ?会うまではじゃなく、生きて帰り良い子に育てな』と杉本に言う


杉本は大きく頷き『もちろんそのつもりッス!帰って抱っこすんのが今の俺の夢ッスから。』


『戦争を終わらせるのが夢じゃないんかい!』と森村が突っ込むと

『美女コレクターの川中も顔負けの美人な嫁さんだな!』と黒木が言い、その言葉に沢田が頷き


杉本は『戦争を終わらせるのは兵士としての義務っていうか俺達の任務じゃん?だからこそ、嫁さんの為にも、まだ抱っこすら出来てない翔大の為にも必ず生きて帰りたいんだ!』


『んなモン心配すんな!お前を含め俺ら黒装部隊は無敵だかんな!生きて帰れるに決まってんだろ!』と榊が杉本の肩を抱き言うと


三上が写真を取りあげて『杉本のくせに美人な嫁さんもらってるなんざ生意気な』と言って笑い


『さっき淳也が言ってた通り俺らは無敵だからな!帰ったら嫁さんの友達でも良いから紹介しろよ!』とふざけながら言う


『紹介されるまでもねぇだろ?15は美人揃いなうえにナユン、ツユ、サヤも居るんだからよ。』と川中が言って


『そりゃ違いねぇ!!』と全員で答え、互いに拳をコツン、コツンと合わせながら笑い合う


『美人揃いだそうですよ?安莉ちゃん、まりあちゃん?』と水澤は悪戯っぽく言い安莉とまりあをからかう

安莉達は頬を赤らめつつも、怒ったふりをして『どういう意味?』と言って水澤を追いかけ回す

その追っかけっこにナユン、ツユ、サヤらも加わり

いつの間にか鬼ごっこに変わっていた。


そんな、ささやかな幸せとも言える大田(テジョン)での休暇を終え再び15中隊は出撃


北方の清州(チョンジュ)でも堤川(チェチョン)でも、さしたる戦闘は起きずに堤川から栄州(ヨンジュ)へと移動を開始する。












ドッゴォーン!ドッゴォーン!!


ドッゴォーン!ドッゴォーン!ドッゴォーン!!


ドッゴォーン!ドッゴォーン!!ドッゴォーン!!


と砲弾が着弾する音





突然15中隊は砲撃を受ける。



ドッゴォーン!ドッゴォーン!


15の車列めがけて砲弾が撃ち込まれ中央あたりの車両が爆発横転し道を塞ぐ


ドッゴォーン!ドッゴォーン!!


後続が詰まり停車し


『総員降車急げ!!』と梶原隊長からの号令が飛ぶ



通信、衛生隊の車列の後方を護衛するように走行していた水澤の第1小隊も車両を停止し降車する


空を切り裂く音と共に着弾音が鳴り響く中


『第1小隊は通信、衛生隊の護衛に回れ!!』と梶原隊長からの命令


了解したと水澤は答え小隊を散開させ前後方を固め、その中央に通信、衛生隊を配置



15の車両を破壊した砲撃がだんだんと自分達の方へ向かって流れて来るのを見て


空襲砲撃じゃないだけマシとはいえ、前衛弾幕まがいの砲撃...じっとしてたら殺られる!



ドッゴォーン!ドッゴォーン!ドッゴォーン!!



『どっから撃って来てんです?』と榊が水澤に聞く


『味方からだ!』


『砲撃隊の野郎!何をやってんだ!!通信主任!回線開いて止めさせろ!!』と榊が言うと同時に



『前方に敵!!』と川中が叫ぶ



水澤は『榊、森村、黒木、AKR(アサルトキラーロケット弾)で地面に穴をあけろ!!』


『了解!!』


『三上、沢田、杉本!お前達は榊達の援護をしながら女性隊員の保護を頼む!』


『了解!!』


『川中は手ごろな韓屋に潜んで狙撃待機!!』



後ろからは砲撃、前方には敵...〝野郎〟嵌めやがったな...。


絶え間なく降り注ぐ砲弾に15中隊は前方の敵の各個撃破を余儀なくされる


そんな最中(さなか)に突然、城咲茜(きさきあかね)が砲撃が続く方向へ走り出す


『城咲!何処に行く!!』と通信主任の小山が叫び



『パソコンを忘れたの!!』と城咲は答え振り返らず走り続ける



砲撃が続く中へ走り行く城咲を見つけた水澤は城咲の方に走って追い付き

『何をやってんだ死ぬ気か!!』



『パソコン忘れたの!あのパソコンには大事なデータが入って...。』


『パソコンぐらい、また買ってやる!さっさと通信主任の方に行け!!』


『パソコンは買えば済むかも知れないけどデータは買えないの!大事なデータなんだから壊されたら....』



城咲の言うデータは水澤自身が城咲に頼んだ制服のことだろうと水澤は思ったが、城咲の必死さはそれ以上の何かかも知れないと思い


『わかった!俺が取りに行く!お前は通信隊に戻れ!!早く行け!!城咲!!』



そう言って水澤は城咲を通信隊の方へ帰し自身は砲撃弾幕の中へと飛び込んで行く


前衛弾幕の砲撃は規則的な分、水澤にとっては読みやすい一面を持つ

これまでの戦闘経験もあいまり水澤は確実に弾幕を掻い潜り


通信隊の車両に到着し、破壊されてない車両を見つけ中を探る


チャッと言う音と共に水澤は自身の後方の気配に抜刀し切っ先を向ける



『水澤少尉!私を殺すおつもりで?』


『奈月か。』そう言うと納刀し再び荷物を探る


『茜さんの荷物はコレです。』と奈月(なつき)ありすは城咲のバッグを見せ


『さすがの水澤少尉でも城咲さんの荷物を見つけるには時間がかかると思い追いかけて来ました。』と言って水澤にバッグを渡す


水澤はバッグの中のノートパソコンを確認したあと奈月にバッグを預け



奈月ありすをお姫様抱っこし『よし!行くぞ!落っこちるんじゃねぇぞ!』


水澤は奈月を抱え再び走り出す








『ヘルメットをしっかり被り頭を低くして待機。』と小山主任が各員に命令する


そのあとズザザァーとAKRで簡易に作った壕の中に奈月を抱いたまま水澤が入って来る


そして城咲にパソコンの入ったバッグを渡し


『小山!通信機は?』



『この様で..』と言って待避中に砲撃の破片で壊れた通信機を見せる


『あっちにあるだろ。』


『敵の通信機と我が軍の通信では互換性が...』


『桜井がいるだろ』と言うと桜井満里奈(さくらいまりな)の方を見る


『なんとかやって見ますけど、敵の通信機をどうやって?』


『俺が行って奪って来るだけさ。』そう言うと水澤は周りを見渡して

『こんなモンすぐに終わらせて来てやる!だから、ここから絶対に動くなよ!』

ポンっと安莉のヘルメットを軽く叩き『じゃ、行ってくる!』そう言って壕を飛び出して行く。






>>>>>>





『第1小隊!!前衛配置!!敵をあの娘らに近づけるな!任せたぞ!』



『敵から通信機を奪って来る!』


『水澤少尉!自分も..』


『陽二の気持ちは嬉しいが1人の方が早い、陽二!嬢ちゃん達の守りを頼む!』


前衛を抜かれたら被害は後方に居る女性隊員にまで及ぶ


ここを榊達に頼んで自身は敵中へと飛び込んで行く



パシュッパシュッと敵が放つ銃弾が至近に着弾しては塹壕に身を隠しては、また撃ち返すという戦いの最中に


榊達の後方で敵の銃弾に腹部と太ももを撃たれ倒れた隊員が助けを呼ぶ声がする



杉本は声のする方に振り返り『じっとしてろ!すぐに行く!』と言い塹壕を飛び出して助けに走る


杉本は撃たれた隊員を背負い衛生隊の居る方へ行こうとしい『衛生兵!!衛せいへ......。』


ドッゴォーン!!と砲弾が着弾し杉本を吹き飛ばし...土煙が上がる...



『杉本!!』と森村が叫ぶ



パラパラと砂が舞い降るだけで杉本からの返事はなく....



森村は『杉本!!』ともう一度名前を呼ぶ



その刹那、砲撃が止み...15中隊の頭上を飛び越え砲撃が敵陣へと飛び込んで行く



そして、7色の信号弾が打ち上がる


それを合図に15中隊は一斉に飛び出し敵中へ突入して行く




砲撃は信号弾の上がった場所を中心にばらまくよう降り注ぐ



目の前の現実を振り払い森村ら黒装部隊は黒き疾風となり敵中へ突入を開始



砲撃が敵に集中しているのを確認した三崎軍医は岡部軍医、稲葉軍医、里山看護官ら衛生隊員が負傷した15の隊員の救護を始める。



奈月ありすは、塹壕の前に立ち前方を見つめていた。



黒き疾風の名に偽りなき黒装部隊の激しい戦闘は地響きを立て土煙を上げ血飛沫が混じり敵を駆逐して行く




>>>>>



砲撃が止む前、水澤は抜刀し斬り込みをかけ敵通信隊を全滅させた後、敵の通信機を持ち出そうとしたが固定式で持ち出せない


水澤は自身の勘を頼りに弄り、なんとか味方に開通して事態を伝え砲撃をプラス修正させて自身の居る場所を中心に砲撃させていた。



その後7色の信号弾で突撃の合図を出し、信号弾に気づいた敵兵が通信機のある塹壕にやって来る

その敵と戦闘しながらも逐次座標を変えさせ味方に当たらないようにしながら砲撃を続けさせていた。





>>>>>>



信号弾の上がった場所にたどり着いた榊達を見つけ水澤は全体的な砲撃の停止を要請し砲撃は完全に停止


榊達と共に残敵の掃討を開始し敵軍を完全に壊滅させた。



挿絵(By みてみん)




敵を完全に駆逐した水澤は杉本が居ないことに気付き


『杉本は?杉本はどうした?』



『こっちッス。』森村は静かにそう言うと水澤をあの場所へと連れて行く








砲撃で空いたクレーターの隅に上半身だけ(のこ)った杉本の姿がそこには在った....


『なんで...こんな....。』


『杉本のヤツが、味方を助けようとして飛び出して...』


『飛び出して?なんだ...?』


『助けようとして背負った瞬間.....』


もうそれ以上に言葉にならないまま森村は唇を噛み涙を流す



水澤は上半身だけになった杉本を抱きしめ


『お前..こんなところで死んで良いヤツじゃないだろ...家に帰るんだろ?帰って翔大(しょうた)を抱っこしてやるんだろ...なんで...こんな...こんな風に先に逝っちまうんだよ!!すぎもとおぉぉぉぉ!!』



『うぅ。。。』と森村だけじゃなく榊、川中、黒木、沢田、三上も嗚咽を押し殺すかのように声を漏らす。


水澤は杉本の上半身を抱いたまま膝から崩れ落ち


『すぎもとぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!

お前...なんで..なんでだよ!すぎもとおおぉぉぉぉぉ!!』




この日、味方を見捨てずに救おうとし味方の砲撃に巻き込まれ

杉本武志曹長は味方の砲撃により戦死した。



着弾の寸前、三崎軍医の方へ、杉本が、とっさに投げた負傷兵は爆風に飛ばされながらも何とか一命をとりとめた。






>>>>>>



固定式の通信機を使い梶原隊長は現場に来るように砲撃隊の隊長に言い



砲撃隊員を連れ砲撃隊長は15中隊の元にやって来る


『貴官を責める気はない、だがな、ひとつ聞きたいことがある。』そう梶原隊長は静か言うが、その眼差しには明らかに怒りが滲み出ている


聞きたいこととは?と砲撃隊長は梶原隊長に聞く

『誰の命令で、我が隊を砲撃した?』


参謀部の命令により本日ルート4(フォー)を敵軍が通過するとの密電を受け砲撃した次第であります。

まさか15中隊が通過して行くとは...聞いておりませんでした。と砲撃隊長は答えた。


『参謀部の密電..その電文は残っておるか?』


いいえ、着電後機密の為に...


『抹消したか。』


はい。


梶原隊長は参謀部の名をかたり作戦部の岡村田がこの様なことを砲撃隊にさせたと考えていた。


それは水澤も同じように考えていた。


砲撃隊長は隊員と共に整列し、知らなかったとはいえ味方である15中隊を砲撃したことを詫びた。


がしかし....水澤は許せなかった


砲撃隊長が詫び、顔を上げた瞬間にその顔を殴り飛ばし馬乗りになり『お前は密電とはいえ味方を殺した!俺の大事な仲間を殺した!そして、まだ抱っこすらしたことのない父親を殺した!俺はお前を許せねぇ...』

強い言葉とは裏腹に水澤の声は涙声でその表情も涙を流しそうなほどに悲しい表情だった。


『お前が..もっと情報を精査していたなら..死なずに済んだ...15の仲間が..俺達の仲間が..俺の仲間が..。』


砲撃隊長に馬乗りになり胸ぐらを掴んだまま水澤は言葉に詰まる


その様子に砲撃隊長は水澤にキミの気持ちが晴れるのなら幾らでも殴ってもらってかまわないと答えた。


その言葉に水澤は『お前を幾ら殴ったところで...戻ってくるわけじゃねぇ...』


そう戻ってくることは二度とない


そんなことはわかっている

それに、この目の前に居る男も〝騙された〟だけだ。


水澤は砲撃隊長から手を離し立ち上がり



今回の砲撃で命を落とした戦友達が安置されているテントへと向かってふらふらしながら歩き出す



その途中に水澤は両膝を地に付け『くそぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!』


ガツン!と拳を地面に叩きつて天を仰いだと思ったら、また下を向き


『ぅぐっあぐっぁぁぁぁ』とうめき声を上げ始める


何か様子がおかしいと思った隊長補佐の佐脇が水澤の元に行く


『水澤?大丈夫か?』


水澤は返事をせず涙を流しながら、先ほどと同じようにうめき声を上げる


『稲葉軍医!!』と佐脇は呼び


稲葉軍医が水澤の様子を見てすぐ『過呼吸..』


『過呼吸?』


『とにかく黙ってて!』


佐脇は頷き水澤の様子を見に集まった榊や赤坂らを遠ざけ


『ぅぐっあぐっぁぁぁぁ』とうめき声を上げて苦しむ水澤に『水澤君!しっかりなさい!私の声だけに集中して!水澤君!』


稲葉軍医は水澤が自身の舌を噛み切らないように自分の親指を水澤の口の中に入れ『のん(三崎軍医のこと)鎮静剤の用意を!!』


『水澤君!聞こえてる!貴方は強い人でしょう!しっかり呼吸して!!吸ったら吐くの!しっかりなさい!男の子でしょう!!』


『ぅぐっあぐっぁぁぁぁ』


稲葉軍医の側に来た三崎軍医が注射器を出そうとする



『まだダメよ。もう少しだけ待ってて。』


そう稲葉軍医は言って水澤に語りかける


『水澤君!!貴方が弱いと皆が死ぬわよ!!それでも良いわけ!!』


ずぅーはぁーずぅーはぁー


『そうよ!吸ったら吐くの!続けて水澤君!!』


ずぅーはぁーずぅーはぁー


ずぅーはぁーずぅーはぁー


すぅーはぁーすぅーはぁー


呼吸が少しずつ元に戻り始める

それを確認した稲葉軍医は三崎軍医を見て頷き


『少しチクッとするわよ。』


そう言って水澤に鎮静剤入りの注射を行う。


その次の瞬間、水澤は稲葉軍医にもたれ掛かるように稲葉軍医の胸の中へと倒れた。



稲葉軍医は水澤を抱えて衛生隊のテントへと戻って行く。



以前、詩音が言ってたわね...水澤君には別な何かがあるのかも知れないって....。






>>>>>>


Anri_daily...


この日のことはルート4(国道4号)の悲劇として私達15中隊の歴史に刻まれることになりました。


そして、私は初めて水澤さんの泣く姿を見たし、あんな風に過呼吸になるなんて思いもしませんでした。


稲葉軍医の言う、西野さんが言っていたという別な何かとは?水澤さんの中に何があるのでしょう?


私は、私達は何も知らないままで、私達の知る水澤さんは、とても優しくて強い人ということだけ


未だに聞けてない過去と手紙に記された、この戦争が始まる三年前の予言めいた水澤さんからの手紙


緋音と水澤さんは同じ人物という確信はあるけれど、その核心には触れてはならない何かがあるのかも知れない

だけど、私はそれでも知りたい...そうすることで少しでも貴方の重荷を共に背負えるのなら...

だけど、そうすることで貴方を傷つけてしまう可能性もあるかも知れない。


ルート4での事件を知った西野秘書官は異例中の異例とも言える命令を15中隊に発し

西野秘書官の命令の下、私達15中隊は栄州には行かずに直接大邱(テグ)に帰還することになったのです。


ルート4から大邱への道中、ずっと水澤さんは眠ったままで大邱に到着後、医務室へと運ばれました。



水澤さんの過去と、その過去が故に背負うモノは一体どんなモノなのか誰も知らずわかりませんでした。


ただ私達は戦争という名の悪意に(もてあそ)ばれ悲劇にという名の舞台の上で自身の意思とは関係なく操れるだけなのかも知れません


誰かの悪意と、その悪意が産み出す悲劇


その終劇はいつ来るのでしょう?






THE LAST STORY>RELOAD<


第14話 The bond that lies there へと



ーーつづくーー

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