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THE LAST STORY>RELOAD< ⑩

内容に誤りがあった為、再投稿しなおしました。

ご迷惑をおかけし申し訳ありません。

第二次堤川(チェチョン)戦役、奈月(なつき)ありすを使い作戦の要旨を岡村田に伝えた。

参謀部そして水澤らは堤川の戦いにおいて、敵軍の動きが作戦要網を知らなければ取れない動きをした。

その事実が岡村田への疑念を更に強める結果になった。


挿絵(By みてみん)


THE LAST STORY>RELOAD<


第10話 Re start


第二次堤川戦役を終え15中隊は大邱(テグ)の官舎へ帰還し梶原隊長からのねぎらいの言葉ののち各隊員は官舎内へと戻る。


水澤も同じように榊達と自身の部屋へと向かう

その途中に稲葉華凜(いなばかりん)軍医に水澤は呼び止められ

医務室へと来るように言われる


『俺、どこも怪我してねぇけど?』


『そんなの見ればわかるわよ』


『ならなんで連れて来たんだ?』


『バイタルチェックと採血をしようと思って。』


稲葉軍医はそう言って水澤の頭から爪先まで見る

前よりひとまわりぐらい身体が大きくなってると水澤を見て稲葉軍医は思い


『のん(三崎軍医のこと)ちょっと』


『華(稲葉軍医のこと)どうかした?』


『水澤君を見て何か感じない?』

三崎希望(みさきのぞみ)軍医は水澤をじっと見つめ


『身体が大きくなってない?』


『でしょう?』


『九州に居た頃は、もう少し小柄だった気がする。』


『あのさ、ひと月やふた月で、変わるわけねぇだろ。』


『だけど、ひとまわりは大きくなってるわよ。』


そう言って稲葉軍医は心の中で、やっぱりリミットが外れた状況は続いてる

水澤君の頭が思ってる以上の力を発揮する為に身体が大きく成長し

増大したパワーが身体にかかる負荷を減らそうと身体自体が変異してる


『とにかく、まずは採血から』そう言って里山星(さとやまきらり)看護官を呼ぶ


稲葉軍医に呼ばれ里山看護官は注射器や消毒薬を持って水澤の方へ来る


『なんか背が伸びた?』水澤を見るなりそう言い


『だから、そうそう大きくなるわけねぇだろ。』


『でも、成人してから背が伸びる人も(まれ)に居るわよ?』

そう言いながら水澤に服を捲り右腕を出すように言う


『身体だけじゃなく腕まわりも大きくなってるわね』


九州で水澤の治療にあたっていた頃から比べ全体的に大きくなっていると三崎軍医は思っていた。


『少しチクッとしますよ』


水澤の右腕に採血用の注射器の先からチューブが伸びた針を刺す


真紅の血がチューブを通し注射器内にたまってゆく

半分あたりに来た時にチューブを押さえ

『はい、おしまい。』と言って里山看護官は採取した水澤の血を稲葉軍医に渡す


『なんの検査だ?』


『あなたは肝炎だったはず、だからウィルスが増えたりしてないか確かめる為よ。』

そのことに嘘はない、だが、ただの検査ではなく

リミットがバーストを起こす可能性を懸念して採取した血液を調べる必要があると稲葉軍医は思って水澤を医務室に呼んだ


続け様に『次は血圧と心電図ね。』


『まだあるのかよ』


『良い大人が文句言わないの』


『あーはいはい。』


血圧の測定と心電図と矢継ぎ早に行われる


稲葉軍医は大邱半島派遣軍専用の病院から取り寄せた機械に水澤から採取した血液を入れモニターを見ている


『よし、検査完了。採血の結果が出るまで時間がかかるから部屋に戻って良いわよ。』


『了解、軍医殿』



>>>>>>


自身の部屋に戻った水澤は『なあ?淳也、陽二、俺、背がデカくなった?』


『言わてみれば、自分とあんまり変わらないような』


『ちょっと陽二と並んでもらって良いスか? 』


『陽二より少し小さいぐらいッスね。』


川中は175cm、榊が178cm程ある長身

その川中より3、4cm程、水澤は低い

九州では、それより更に低い165cm程だった水澤


半島に来てから10cm弱、身長が伸びていた。


『大人になってから背が伸びることもあるんスね?』


『きらりさんとが言ってたけど、成人してから伸びるヤツも居るらしい』


『このまま伸び続けて、俺らよりデカくなったりして』


『それはねぇだろ、たぶん』


『デカクなったら笑う』



『そん時は榊分隊で一番デカい沢田を見下してやろうじゃないか』


『そうなったらどんな顔するか楽しみスね。』


ガハハと皆で笑う





>>>>>


数時間後


採血の結果表を稲葉軍医は見て『肝炎のウィルスが消えてる...』


『え?』


『だから、肝炎のウィルスが消滅してるの』


『あり得ないでしょう、あのウィルスは薬同様に一生付き合うモノよ。』


『でも』


そう言って三崎軍医に結果表を見せる


肝炎の項目に検出セズの文字、そして肝臓の値は正常に戻っている


稲葉軍医は水澤の血液をスポイトで取り

シャーレに移し綿棒のようなモノでシャーレ内に血液を塗り広げ電子顕微鏡で覗く


『信じられない。』


『今度は何?』


三崎軍医に電子顕微鏡を覗くように稲葉軍医は言い

三崎軍医は電子顕微鏡を覗く


『え?マジ?』


水澤の血液細胞は加速度的に分裂、融合を繰り返している


『これが水澤君の身体が大きくなった理由よ。』


『でも、こんな速度は見たことない。』


『私だってそうよ。』


『このまま分裂融合を繰り返し続けたら...』


これは私の推測だけどと稲葉軍医は前置きし『さらに進化して...身体が耐え切れなくなる可能性があるわ

常人なら吐血するなり、内側から破裂するなりして生きては...』


『けど水澤君は、それに対応する為に身体が大きく..』


『その大きくなることが問題になってくるの、今はたぶんまだその過程かも知れないけど...いつかは...』


『治す方法はないの?』


『リミットが外れた人間の症例自体がないもの、対応のしようがないわ...』


『じゃあ、このまま黙って見てるしかないわけ?』


『今のところはね...』


精神が肉体を凌駕した状態になった時...


稲葉軍医はブンブンと頭を振り


『なんとか成長を止める手段なり、成長を抑制するホルモン製剤があるなら効くかも知れないけど効かない可能性も捨てきれないわ。』



リミットが外れ、人並み外れた身体能力と頭の回転の速さを手に入れた水澤の未来を三崎、稲葉軍医は暗澹(あんたん)たる気持ちになっていた。


二人の様子に不穏な雰囲気を感じた里山看護官は二人に尋ねる


二人は水澤の状況を伝えたあと他言しないように強く念を押し里山看護官は黙っておくことを約束した。


人を越える存在は神のみ、だが、水澤は人を越える存在になりつつある

人智の及ばない領域に足を踏み入れることは〝死〟を意味する


水澤自身が気づくことが出来たとして自身で止めることが出来るのか?

或いは、それさえ克服してしまうのか?まだ誰にもわからなかった。




ーー奈月ありす再びーー



After 3 months(3ヶ月後)


大邱から北の栄州を経由し堤川(ちぇちょん)から大田(テジョン)の北の清州(チョンジュ)を通り大田に帰還し、また大田を出て清州を通り堤川を経由し栄州から南下し大邱へと向かう

半島派遣軍の磨耗戦略はひと月毎に大邱から大田、大田から大邱へとブーメランのように行き来し接敵した場合は交戦するということを繰り返していた。


言うまでもなく15中隊も同じように出撃、帰還を繰り返していた。

三度目の出撃は大田から北に向かい清州にてキム・ゲテ隊と戦闘状態になるも、少し小競り合いをしたのみでゲテ隊は水原(スウォン)に引き

1週間程、清州に駐留警備にあたったのち堤川に向かい進軍

部隊の補充と補強を終えたチョ・ソンミン隊と対峙し双方ともにらみ合いに終始し交戦なく堤川を離れ栄州へ向かい

その栄州ではパク・ムラン隊と交戦することなくムラン隊が引き下がり

清州と同じです駐留警備し大邱へ南下


そして大邱の15中隊官舎に戻る


『小競り合いの後は、にらめっこ、そしてムランは逃げて...暇潰しにもならねぇ。』


『そう文句言うな水澤、半島に来た時に俺達がだいぶ敵をすり潰した結果、敵さんも陣容を整える時間稼ぎしてんのさ。』


『とはいえ、こんなんじゃなぁ、いつになったら戦争を終わらせれんのか?わかんねぇだろ佐脇さん。』


『急がば回れさ。』


『回り道してる場合じゃ...って』


ガシッ!


水澤は鞘ごと刀を受けとめる


『誰かと思えば奈月(なつき)ありすじゃん。ずいぶんな御挨拶だな。』


『悪いけどアンタと話してる場合じゃないの!』


ビュンと一回転して背後から刀を水澤に向け斬りかかる


水澤は宙返りして避ける


『アンタ言ってたよね?ヤバくなったら首を差し出すって』


ビュンと水澤に向け刀を振り下ろす


水澤は頭上ギリギリで刀を受け止める


『確かに言った気がするけどよ。』


刀を振り払い後ろに飛び距離を取る


『だったら、さっさと首を差し出せ!』


奈月ありすは刀を上段に構えジリジリと距離を詰める


『やめときな嬢ちゃん!』と佐脇が言う


『隊長補佐殿、ここは俺に任せて余計な真似はしないでくれ!』

そう言い伊藤勇二に目配せする


水澤の視線が伊藤に向いた瞬間に奈月ありすは上段から刀を振り下ろしながら直角に横から刀を振る


水澤はまた宙返りし避け後ろに下がる


『なんで避けるのよ!』


『事情が変わったもんでな、お前に殺られるわけにはいかねぇんだよ。』


『事情?』と言いながら奈月ありすは高速な片手平突きを水澤に向け放つ


水澤は回転し奈月ありすの背後に回り


『悪く思うなよ、奈月ありす。』


奈月ありすは回転しながら刀を振る


水澤は飛び上がり下がり距離をとり奈月ありすに向かって鞘に納めたままの刀を向ける


先ほどの水澤の目配せの意味を理解した伊藤は北見らを連れて装甲車で営舎を出て行く


一体なんだ?と佐脇は思ったが、何かしらの理由があることは雰囲気から察し

周りの隊員に手を出さないよう命じ水澤VS奈月ありすの戦いを見守る



水澤の向けた鞘の先の少し手前で奈月ありすは立ち止まる


何?この殺気めいた威圧感は?

今まで感じたことのない感覚に身体が硬直して動けない


その様子を見ていた稲葉華凜(いなばかりん)三崎希望(みさきのぞみ)両軍医は『女の子相手に殺気を放つっなんて大人げない。』


『でも、そうでもしなきゃあの子は止まらないでしょう。』


『それもそうだけど。』


幾多の敵を退け修羅場をくぐり抜けて来た水澤の持つ殺気は離れていてもピリピリと肌を刺すと二人は感じていた。


周りで見守る隊員も同じようにピリピリした殺気に気圧されている佐脇以外は。



『ガキ相手に本気なってんじゃねぇよ!』


『仕方ねぇだろ!奈月ありすを止めるには、こうする以外に今は方法がないんだからよ!』


確かにそうかも知れない、奈月ありすという存在が放つ危機感と殺気は尋常じゃない

その奈月ありすを止めるには、その更に上の殺気を放って、ぶつける以外に方法はない。


水澤が一歩前に出ると奈月ありすが一歩下がる


奈月ありすの額から汗が流れる


こんなことしてる場合じゃないのに...だいたい事情が変わったってなんなのよ


『くっ。』と発したあと、奈月ありすは刀を放り投げ

拳を強く握りボクサースタイルに変える


それを見て水澤は刀を腰にぶら下げ止め金に固定する


『刀の方がリーチあるのに、わざわざ格闘するつもりか?』


『うるさい!』とは言ったものの


水澤の殺気をはね除け切れず立ちつくす


その様子を見て水澤は『これぐらいのことで怖じ気づくなんざお前の誰かを守りたいって気持ちは、その程度か!そんな中途半端な気持ちだと全て失うことになるぞ!』



『うるさい!!だいたい事情が変わったってなんなのよ?』


『んなモン、その内わかるさ。今は...』チラッと自身の斜め後方を見る


『アンタって超能力でも使えるわけ?』


『超能力なんざ持ち合わせてねぇよ、ただ今お前が此処に来たってことは、それを監視してるヤツが居るってことだろ?』


『ええ、そうよ!あんたを仕留めるかを監視されてるし、私の家族の身に...』


『そうか、だからといって少しの我慢も出来ないお子様だったとは思えなかったがな。』


『そこまで見抜いていながら事情がどうとかで約束を反故にするなんて卑怯よ!』


奈月ありすは水澤の放つ殺気をはね除けるかのように突進してくる


『はい、終了!』


水澤と奈月ありすの間に稲葉軍医が割って入り


『邪魔よ!どいて!!』


奈月ありすは勢いに任せて稲葉軍医を突飛ばそう右ストレートを放つ


ガシッと音がして稲葉軍医は奈月ありすの拳を受け止め、左手に力を込め握り

『無駄な抵抗は怪我するだけよ!』


その力の強さに

『あんた、ただの軍医じゃないわね』


『ご名答。この華凜さまに敵う相手は詩音か、そこに居る希望ぐらいよ。』と言って掴んだ拳を押さえたまま右手で手首を握り

ぐるりと回転させる


その回転に身体ごと宙返りするような形で奈月ありすは地面に叩きつけられ稲葉軍医に取り押さえられる


『無駄な抵抗はよしなさい、怪我したくないでしょう!』


もがく奈月ありすを稲葉軍医は馬乗りになり地面に押し付ける


その数秒後、七色の煙りを上げ虹色の信号弾が打ち上がる


『伊藤ちゃん達が上手く取り押さえたようだな。(はな)ちゃん(稲葉軍医のこと)もう離してあげて。』


『離したら、また暴れるかもよ。』


『かといって、地面に押し付けっぱなしじゃ...』


『せめて詩音が来るまでは押さえとくわ。』


『西野秘書官が..』


『そう、あなたの上官が来るまではじっとしてなさい。』


『...例え見張りを取り押さえたところで私の家族は...』


『詩音が既に手を回してるわよ。』



栄州から帰還中に詩音から奈月ありすの家族を保護した連絡が15に届いていた。


それを奈月ありすに伝える前に奈月ありすを監視するために作戦部が送ったというより雇った密偵を取り押さえる必要があった為

奈月ありすには、まだ家族が保護されたことを伝えてなかった。

そして、奈月ありすを使って水澤暗殺を企てた張本人である岡村田は奈月ありすの家族が参謀部により救出されたことを知って焦りを感じ

奈月ありすに水澤を今日中に殺さなければ家族を殺すと脅していた。


追い込まれた奈月ありすは捨て身の覚悟で水澤に挑んだのだ。






『おーい!奈月のなっちゃん!』


稲葉軍医に取り押さえられ顔だけ声の主の方を見る


『永嶺秘書官。』


『またずいぶん妙な格好させられて、参謀部に泥ぬる気かしら。』


『西野秘書官。』



(はな)その辺で解放してあげて。』


『はいはい、西野秘書官殿。』


稲葉軍医が手を離した瞬間に奈月ありすは短刀を抜き水澤に向け斬りかかる


ドスンと鈍い音








稲葉軍医の回転回し蹴りが奈月ありすの背中に炸裂する


『もうおしまいって私が言ったはず!』


倒れた奈月ありすの背中を踏みつける


『ちょっと華ちゃん!』


『華、キレてるし』


『詩音、さっさとこの小娘引き取らないと死ぬわよ』


『引き取る前に、コレを見なさい。』


詩音はノートパソコンをバックから出して稲葉軍医に奈月ありすを離すように言い


稲葉軍医に手を引っ張られ起こされた奈月ありすはノートパソコンに映る光景に涙を流しかける


その涙を抑えるように笑顔を作りノーパソの画面越しの再会を喜ぶ


奈月ありすは笑顔を振り撒きながら、詩音や永嶺秘書官を紹介し

そして水澤を紹介し〝自分は半島派遣軍の一員としてここの人達と一緒に頑張ってると伝え、襟元の秘書官のモジュールの証章を見せ秘書官をやってることを自慢気に言い

戦争が終わったら一番に会いに行くから、それまで待っててと言ってモニターを作り笑顔のまま切る


そして地面にぺたんと座り込み泣き始める


詩音と永嶺は奈月ありすの傍に寄り添うように座り


『今日まで、とても辛い思いをしてきたわね。』


『なっちゃん。がんばったよ。』


『西野秘書官、永嶺秘書官...本当に...ありがとうございました...』


『なにを今さら、あなたは参謀部の仲間じゃない』


『そう、仲間でしょう?困った時はお互い様よ。』


『うぅ....。』


奈月ありす詩音と永嶺秘書官に抱きつき泣きじゃくる



しばらく泣いたあと『水澤伍長にもお世話になって...』


『だからと言っただろ?困った時は参謀部の詩音さんなり永嶺...いや、ゆーかにたよれって。』


『本当に...ありがとう。』



砂煙りを上げながら装甲車が戻って来る




伊藤は奈月を監視してた人物の足を引っ張りながら連れて来て『コレの始末は?』と水澤に聞く


『参謀部に身柄を引き渡すよ。』


『奈月を見張る為に、たぶん金で雇われただけでしょう?雇い主はわかったとしても全て知ってるわけじゃないと思うわよ。』



『なら、此処で始末しても?』


『伊藤?どうかしたか?』


『この人が無駄に抵抗したおかげで眼鏡のフレームが曲がったもので。』


『そんぐらいのことでキレてんじゃねぇ...よ?』

伊藤の眼光に明らかに怒りがにじみ出ている

『そんぐらい?この眼鏡は特注品なんですが。』とさらに怒りの眼差しになる



『新しいの詩音さんにもらえ。』と言い水澤は逃げ出す



『私に見せた殺気でも出せば良いのに。』


『え?水澤君が殺気立ってたの?』


『それはそれは恐ろしいぐらいの。』


『水澤さんが殺気めいたら敵軍も怯みますからね。とりあえず眼鏡の落とし前は着けていただかないと。』


『それ壊したの水澤君じゃないじゃない。』


『ええ、だからコレに。』



足を持ったまま逆さまに掴み上げ


ガツンと蹴り飛ばす


『今度やったら、その首斬り落としますから。あしからず。』


と言って蹴り飛ばした男を踏みつけ官舎へと戻って行く。



この15中隊には二人の怪物が居ると奈月ありすは思った。


言葉こそ交わさなかったが、目配せしただけで相手の意図を読みとる伊藤勇二


刺すような殺気を放ち敵軍を脅かす水澤



金獅子と黒豹が15に居る


家族の保護と安全を参謀部が行った今


私は出来るなら、この二人の力になりたいと奈月ありすは心の中で思っていた。



ここから、奈月ありすの Re start が始まる。


挿絵(By みてみん)


THE LAST STORY>RELOAD<


第11話 栄州(ヨンジュ)の奇跡 へと



ーーつづくーー

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[一言] 奈月さんが救われてほっとしました! 本当に良かった。
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