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THE LAST STORY>RELOAD<特別編 15中隊最期の戦い

水澤亡きあと、まだ残っている残敵を倒さなければ終われないと思い特別編として描きました。

ある意味、この特別編は【Ending C】かも知れませんが、最期まで読んでいただけると嬉しいです。



ーーーーーーーーーー



挿絵(By みてみん)



THE LAST STORY>RELOAD<特別編 15中隊最期の戦い





キムウンジョン捕縛の報に、大田原幕僚長の第1秘書官の赤城彩花(あかぎあやか)と第2秘書官の井上香織(いのうえかおり)はキムウンジョンの身柄を引き取る為にソウルを訪れていた。



日本への核ミサイルを阻止して戦死した水澤の話を西野詩音(にしのしおん)は涙を流すばかりで、まともに話すことが出来ず

詩音に代わり永嶺優華(ながみねゆうか)が涙声で二人に話す


『そう..九州を救い、そして再び日本を救ってくれたのね...』泣き続ける詩音の肩を抱いて赤城彩花は言い


『詩音、気持ちは痛いほどにわかるわ...私達は偉大な人物を亡くしてしまったわね...』と井上香織は詩音に傍に寄ろうとした時




井上香織は倒れ、その2秒ぐらい後に銃声が鳴る



『伏せろ!狙撃兵がどこかにいるぞ!!』と川中陽二が叫ぶ


赤城は倒れた井上の傍に行こうとする詩音を捕まえ地面に伏せさせる


井上は左胸を撃たれ口から吐血している



その場に居た全員が物陰に隠れたり、地面に伏せる



『陽二!敵の狙撃兵を見つけてられるか?』と榊が川中に言う


井上秘書官が倒れたあと銃声がした時間を考えたなら850m先、方角は井上香織を狙える方向と川中は思った。


『俺に任せろ!』


川中は姿勢を低くして弾が飛んで来た方向に自身の狙撃銃を構えスコープを覗く




再び井上香織の腹部に着脱し、2秒後ぐらいに銃声がなる



『糞北韓野郎!井上秘書官に何の怨みがあるんだよ!』と三上が叫ぶ


シーッというジェスチャーを川中はして



『今ので、だいたい場所はわかったぞ』そう言い


危険をかえりみず膝立ちになり銃を構え


バスンッ!と発砲し



川中の放った銃弾は、こちらを見下ろせる民家のこわれた壁の向こうへと飛んで行く



バスンッ!と川中は念のため発砲して立ち上がり


銃を構えたまま民家の方へと向かって行く

その川中に続くように、榊、黒木、森村、沢田、三上も銃を構えて川中の後を追う



詩音は自身を庇うようにして伏せさせていた赤城を押し退け

『香織!香織!』と言い最初の銃擊で胸を撃たれて吐血し、2発目の銃擊で脇腹を撃ち抜かれた井上の名前を呼ぶ


赤城は『稲葉軍医三崎軍医、岡部軍医、香織を。』


稲葉、三崎、岡部が井上の怪我の状態を確かめると

首を横にふり


『もう助からない。』と言って赤城に頭を下げる


井上は最初の銃擊で、ほぼ即死状態だった。


岡部軍医は井上を担架に乗せて運ぶように衛生隊員に指示を出し


担架に乗せられ運ばれて行く井上に付き添うように詩音と永嶺、赤城は付いて行く




三崎と稲葉の二人は腰のホルダーから拳銃を抜き川中達の後を追う




>>>>>>>>



第二次ソウル攻略戦の後片付けが、まだ進んでいない市内は瓦礫や全半壊した家屋等、身を隠すには丁度良い状態でもあった。



川中は壊れた壁を乗り越えて家屋の中に入って行く


オートサーチスコープを覗き熱源を探す

ピピッと反応が出て、すぐさまバスンッと発砲し壁を突抜け反応し熱源に着弾音がして

川中はその壁の向こうを、ぞっと覗く


川中が最初に放った銃弾で頭の半分が吹き飛び、2発目で胸元に着弾し大きな穴があき、3発目の着弾で左足が根元から千切れた敵兵が死んでいた。


川中は敵兵の狙撃銃を拾い上げて『こんな糞ボロいカービン銃を改装して狙撃に使ってやがったのかよ。』


『敵は?』と榊が聞く


『ご覧のとおりさ。』と言って川中は床に転がって居る敵を指さす。


『相変わらず、すげぇ威力だな。』


『当たり前俺が苦心してカスタムした銃だぜ。』


『敵はコイツだけ?』と川中達を追って来た稲葉、三崎両軍医が聞く


『狙撃して来たのは、コイツだろうけど、他に潜伏してるヤツが居るかも知れない。』


『ところで、井上秘書官は?』


稲葉、三崎両軍医は首を横にふり


『あと少しで戦争が終わるってのに...』




その夜、ソウル市内で大規模な残党狩りが行われ


100名前後を殺傷し70名ほど捕虜にとり


その捕虜からの情報で、未だに行方の知れないユシン、ソンミン、ヤンジヌが白頭山(ヘクトゥウサン)へと逃亡したことが発覚


翌日、15中隊以下、池内中隊、石動中隊、影平隊、森岡隊は白頭山へと出撃

ユシン、ヤンジヌ、ソンミンの残存部隊との最期の戦闘を行うことになる。



キムウンジョンの身柄と井上香織の亡骸を乗せた車両が大邱(テグ)に到着


日本から派遣軍司令部に来ていた大田原幕僚長は井上の死を涙ながらに悼んだという。




>>>>>>>>


ユシン、ソンミン、ヤンジヌが潜伏している白頭山に到着した各部隊は山狩りを開始





ユシン、ソンミン、ヤンジヌの残党の数は各地で派遣軍に敗退して逃げ込んだ兵を併せも多くて1,500~1,800名と推測された。



水澤亡き後の15第1小隊は、榊淳也(さかきじゅんや)が率い

1小隊の専属通信員の赤坂安莉は水澤の死に泣き続けるばかりで通信員としての仕事は無理と判断され

城咲茜(きさきあかね)が務めることになった。




榊は、川中の狙撃銃のスコープのオートサーチ機能を使い


ヤンジヌ隊の残像部隊を発見し戦闘状態に入る



第1小隊が戦闘を開始したのとほぼ同時に各所で戦闘が始まる。




翼を大きくひろげた(からす)のような黒装部隊の苛烈かつ激烈な攻撃は、水澤の仇と井上秘書官の仇を撃つという気持ちの発露された戦い


目の前の敵を撃ち殺しては進み、AKRを放射状に放ち敵兵を吹き飛ばし


そして、ヤンジヌを守る親衛隊との決戦に榊隊は臨む。


榊は城咲から砲撃の支援の打診を一時保留し


自分たちだけで、ヤンジヌ及び、ヤンジヌの親衛隊を撃ち破り


水澤へのたむけにしたいと考えていた。


ヤンジヌとその親衛隊約50名前後


榊隊は実働稼働戦力は80名


差はそんなに無いが、殺れると榊は踏んでいた。



『これより、水澤さんと井上秘書官の弔い合戦を始める!遅れをとるなよ!野郎共!!』


『オオー!!』


先ずAKRの一斉射撃を行い


その着弾に敵兵が血を撒き散らしながら肉片が飛び散り弾け飛ぶ


ヤンジヌの前、中、後の三段構えの陣は高火力の黒装部隊の前では陣地機能を喪失し


黒装部隊お得意の乱戦に持ち込むと、榊はヤンジヌを逃がさないように、円形の砲撃支援を城咲に要請し砲弾のカーテンで戦場を覆い


あらかた敵兵を殲滅し、辺りは一面死体だらけとなった。


あとは、ヤンジヌを捕まえるか殺すか二つにひとつだけだ。


水澤という司令塔が居ない為、この攻撃により多少の痛手を負ったとはいえ

川中の冷静な狙撃援護のおかげで損害は軽微で済んだ。

ヤンジヌを逃がそとするスナイパーを川中が始末し

敵兵に十字砲火を浴びせ

ヤンジヌを探して榊達は激戦が終わった後の死体で溢れた道を歩いていた。



その頃、砲撃のカーテンに退路を塞がれ進退極まったヤンジヌは

まだあの連中と戦わねばならんのか、、、ここが我の死地になるだろうと思っていた。



>>>>>>>>>



榊は言う。ヤンジヌもイカれたヤツだ。

敵味方関係なく人を殺すことに何の抵抗もねぇ野郎だ。

必ず見つけだして落とし前をつけさせるぞ!』




そのころ奴らが突然やって来た。




全身に油かなにかを浴び炎をまとったヤンジヌの親衛隊が突撃して来る



そのおぞましい光景を見ながら


『キチガイ共が!!』と榊は言って、榊、三上、沢田、守村、黒木は炎をまとい突撃してくる敵兵に銃撃を加える



敵兵士に着弾する前にドカーァンと飛び散り炎があちこちに燃え移る


炎をまとっていたのは自爆して、その炎の中に榊達を封じ込め道連れにしようと考えたヤンジヌの策だった。



そして、どこからともなく新手の敵部隊が現れて来る


ただ、その新手の兵士はへのと呼ぶには、あまりにも若い16~18歳ほどの少年兵



『くそっ!まだガキじゃねぇかよ!とはいえ殺られるわけにゃいかねぇんだ。悪く思うなよ!!』


榊は躊躇せずトリガーを引き撃ち殺す




ヤンジヌの親衛隊は榊達に近接すると自爆し炎を撒き散らし


そして、わらわらと湧いてくる少年兵に押され




「こちら第1小隊、敵の攻撃を受けている!応援を要請!」


先頭に居る第1小隊の危機に佐脇の打撃軍と藤井のライフル隊が榊達の救出に動き出し


佐脇、藤井両隊に代わり、一木隊が敵軍と交戦





「第2大隊森岡より各部隊へ。敵の総攻撃が予想される。警戒されたし···」


ヤンジヌ、ソンミン、ユシンは最期の激しい抵抗をみせる


「第2大隊は応援に来てくれ!」


「了解。第15中隊本隊の応援は影平隊に任せ、我々はそちらへ向かう」


榊達は四方を囲まれ既に壊滅に近い打撃を受けている。


佐脇、藤井両隊にも銃声や爆発音が聞こえてきて

第1小隊は、かなりの激戦を展開しているようだ。

佐脇、藤井は素早く現場へ向かう。




しばらく移動すると、炎上する木々や負傷して倒れている黒装隊員が見えてきた。


倒れた木々の後ろに身を隠している黒装隊員が佐脇、藤井両隊に気付き手招きする

佐脇と藤井は、かがみながらそちらへ向かう。しかし敵の待ち伏せ攻撃や炎をまとい自爆したヤンジヌの親衛隊に殺られ、木陰や倒壊した木々から敵の少年兵が無数に涌き出て来てあっという間に包囲されたらしい。

敵兵はまだ無数にいて、なかなか減らないと言う


眼前には炎、そして怒号と銃声、四散した敵兵士の死体が転がっている。


佐脇は一度砲撃を止めさせ


『擲弾用意!』


佐脇の指示で隊員たちが99式小銃の銃口に擲弾を装着する。

無線で榊達と連絡をとり退避させ


『発射用意、撃てっ!』


擲弾が放物線を描いて発射され、しばらくして連続で爆発が起き敵兵が吹き飛ぶ。


『ライフル隊!射撃用意、撃て!』


今度は銃弾を浴びせる。


擲弾の、爆発で怯んでいるうちに攻撃した方が有効だ。


爆発で数十人、銃撃でまた数十人と倒していく。


敵も反撃してくるが、即席の少年兵の弾は全然違う方向に飛んでいる。


こちらには飛んで来そうもないため遮蔽物からこっそり銃を藤井は構え銃を乱射している敵兵の頭を捕らえ、引き金を引く。


敵兵は頭を反り返して倒れ


『こいつら、兵士か?やけに射撃が下手だが·』


藤井が死体を見ると、年端もいかない少年だった。



『満足な訓練も受けずに投入されたのか?少年兵まで使って総力戦になるとは...』


ドスッと藤井の左脇腹に鈍い痛みが走る


続けざまに右からも...


全身が血に染まった少年兵が銃剣で、防弾チョッキの隙間を狙い藤井を刺す


『くっ...このガキ...』


そして正面からも少年兵が銃撃しながら藤井に向かって来る


藤井は銃剣で刺されたまま向かって来る少年兵を銃撃し倒す


藤井を刺していた少年兵は何度も藤井を刺し


藤井は地に倒れ自身を見下ろす少年兵に『...このくそ野郎...』と言い


銃を向けるが、目の前に向かって来る少年兵が自身の息子の顔と重なりトリガーを引けず


躊躇している藤井の銃を少年兵は蹴り飛ばし藤井に銃撃を加える


カハッと藤井は吐血し周りの自分のライフル隊に向かって『...死ぬなぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!』と叫び


藤井の視界が徐々に狭まって行く


『.....。』



あと少しで終戦を迎えるという時に藤井一弥は白頭山で戦死。





一方、佐脇の打撃軍は黒装部隊の救出戦を続けていた。



藤井一弥の戦死をライフル隊の生き残りから聞いた佐脇は激怒し


相手が少年だろうと構わず殺傷して行く



そして、黒装部隊主力の榊達に追い付き


佐脇の打撃軍は死者負傷者もゼロだったが、先頭の黒装部隊主力の被害は大きく、29名まで減っていた。



黒装隊員が倒木に身を隠そうとするが、炎をまとい突っ込んで来る親衛隊の自爆攻撃にさらされ爆発して体が粉々に吹き飛ぶ。


敵が作った遮蔽土嚢に身を隠そうとすると爆発し吹き飛ばされる。

遮蔽用土嚢物周辺には爆弾の罠があった。


それでも榊と川中は何とか遮蔽物に隠れられたが、様子を見ようと顔を出すと銃弾が飛んで来る。

今度は精度の高い射撃が飛んで来る


黒木と森村は互いに背を合わせ向かってくる敵を

パンパンパンパン!と射撃し撃ち倒して行く


三上と沢田も同じ互いに背を合わせ射撃し撃ち殺して行く


突出した場所に榊、川中、黒木、森村、沢田、三上が居て


その後方に残りの第1小隊員が居る


その間を遮断するように敵兵士と少年兵が取り囲み


乱戦となり、敵のトラップにかかり爆死する隊員が出て榊隊は壊滅寸前の危機的状態に陥る




佐脇達が榊達に近接しようとした時、数名の隊員が頭を反り返して倒れ


少し時間を置いて銃声が鳴る


『スナイパーだ!隠れろ!』と佐脇が叫ぶ




『くそ、擲弾はいくつある?』


部下の隊員に聞く


6つであります。


『擲弾を全弾投擲しその間に榊達をこっちに移動させる』


再び隊員たちが擲弾を小銃の銃口に装着し、発射した。

敵の居るだろう場所に命中し爆発を起こす。


しかし敵の攻撃は治まらず、逆にあちらからもグレネードランチャーで攻撃され


『くそ、もう一度砲撃で援護して貰おう』


「こちら佐脇!今一度砲撃支援を要請する!決して味方に当てるなよ!」


「こちら城咲です!了解しました。Dシスとリングしてるので、ご心配なく。」



「頼んだ!」




再び砲撃のカーテンを作り佐脇は様子を見る







着弾が比較的近い為、砲撃擊点の修正を要請し双眼鏡で周りを見渡す。


『凄い数だな。』


スコープを覗きながら佐脇が呟く。


榊達が応戦しているのが見えるが、敵兵の数は少年兵とヤンジヌの残党が多数


いくら射殺しても地中から次々と出てくる。


佐脇は意を決して飛び出し


敵中に突入し抜刀し次々と斬り伏せ

『水澤だけが刀剣術の達人ってわけじゃねぇんだよ!!』


佐脇は片手で銃撃し、もう片方の手で刀をふるい


敵の返り血に染まりながら榊達の居る場所にたどり着く



>>>>>>>>


15通信隊からの援護要請を受けた


大邱航空隊が白頭山の戦闘地域に到着しミサイル攻撃を開始し

高速攻撃ヘリからもミサイルと機関砲による掃射が始まり


地中からの出口をふさぎ、地上の敵兵がバタバタと倒されて行く


足元が死体だらけで足の踏み場なく折り重なるように倒れ死体の山が出来る




『佐脇さん。助かりました。』と榊が言い


『んなこと気にすんな!仲間だろ!』


榊は笑顔で頷き『とっととヤンジヌを殺っちまいましょう!』と言い



『川中、探せるか?』と佐脇か聞く


『了解。探してみます』


スコープで索敵する。

川中は熱源探知で索敵するが、敵兵士の自爆で起きた炎で見つけられない


動態探知に切り替えスコープを覗き


微妙に動く物体を捉える


ヤンジヌは肩を上下にゆらし息を切らして木陰に潜んでいた。


おそらくヤツは、あそこに。


川中は銃をかまえ


バスンッ!と発砲する。


ヤンジヌに弾丸が命中し上半身が粉々になり、肉片が飛び散る。


『始末終了。』と川中は答え


佐脇は確認しに行く


首から下がバラバラになったヤンジヌの遺体を確認し


「こちら佐脇、ヤンジヌの死亡を確認。」と梶原隊長に報告し


「了解した。」と梶原隊長は答え


「だが、ふじかず(藤井のこと)さんが...」


「藤井中尉がどうした?」


「戦死です。」


「なんだと...間違いないのか?」


「まだ、ふじかずさんの様子は見てないが、ライフル隊員が目撃している。」


「確認を頼む。」


「了解。」


佐脇はライフル隊の生き残りに案内され

藤井の戦死した場所に行き


『ふじかずさん...あんたまで...。』


「佐脇より、隊長へ。ふじかずさんの死亡を確認。」


「...そうか..了解した。」


佐脇と梶原隊長のやり取りの最中に、再び敵少年兵が地中から這い出し


『ガキ共が!抵抗するなら殺すぞ!』と怒鳴って

『全隊員に告ぐ!抵抗する者は誰であろうと排除しろ!!』


佐脇の指示で隊員たちは無数にいる敵兵の掃討を開始し

歴戦の勇士の15中隊と、にわか仕込みの少年兵では力量の差がありすぎた


佐脇達の弾丸が次々と命中し敵兵をなぎ倒していく


あらかた掃討を終えた佐脇達は榊達と共にヘリで移動し


梶原隊長の居る、戦闘指揮所(ピスト)に戻る。



『梶さん(梶原隊長のこと)ヤンジヌは倒したゼ。けどよ、無線でも言ったが、ふじかずさんが...殺られた。』



梶原隊長は無言のまま頷き


ピストの外に出て、藤井の遺体を包んでいる死体袋の顔の部分のジッパーを降ろし


『水澤君に続きキミまで...』


梶原隊長は嗚咽を押し殺して


今回の戦闘で戦死した15中隊員、ひとりひとりの顔を見て回り


『諸君、今日(こんにち)まで、ご苦労であった。安らかに眠れ。』


そう言って梶原隊長はピストに戻る



ユシンは影平大隊に討ち取られ、ソンミンは池内、石動隊に降伏し白頭山の戦いは終結した。



>>>>>>>


白頭山での戦いを終え15中隊は大邱に帰還


その数日後、戦争は終結。




もしもを問うことは不毛かも知れない


だが、もう少し早ければと梶原隊長は思わずにはいられなかかった。




THE LAST STORY>RELOAD<特別編 15中隊最期の戦い



ーー終劇ーー



エピローグへと


ーーつづくーー



いいね、ブクマ、感想、評価等

お待ちしております。


ーーーーーーーー

エピローグは11月18日(土)の午前中に投稿いたします。

最期までお付き合いいただきますよう

お願い申し上げます。


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― 新着の感想 ―
[良い点] 水澤さんに続いて藤井さんまで・・・ 藤井さんの最期のシーン泣かせ過ぎです この物語には、ちょいちょい泣かされたけど 最後の最期まで泣くことになるなんて思いませんでした。
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