故郷にて
前期の学校を終え、帰郷の荷造りをすませた。次の日お兄様が手配してくれた馬車に乗り込み王宮へ向かった。
そう、王宮でお兄様と合流する。
その後お兄様と帰郷する。
久しぶりの我が家だ。お父様、お母様は元気だろうか?ケインや執事さんも、元気かな?
久しぶりに土いじりもしたい。
ゆっくり出来るといいなぁ。
馬車を王宮の正門で降りると、レオン王子の執務室を訪ねる。皆さん仕事をしているのだろう、道ゆく人々がとても大人に見える。
お兄様に教えてもらった部屋を見つけて
コンコンとノックした。
「はい、どうぞ。」と応答があったので
「失礼します。」と入室した。
入室するとドアに1番近い机の方が「本日はどの様なご用件で?」と聞かれたので
「私はオフェーリアと言います。レオン殿下の執務室はこちらで宜しかったでしょうか?私の兄のランスロットがこちらで勤務をしていると本人より聞いていたのですが。」と説明した。
「あっ、ランスロットの妹さんでしたか?いつもランスより話は伺ってますよ。今、呼んで来ますね。」丸メガネのふっくらした方がにこっと笑いながら取り次いでくれた。
「ありがとうございます。宜しくお願いします。」と会釈をした。
しばらくすると奥の部屋からランスロットが現れた。レオン殿下も一緒だ。
レオン殿下にお辞儀をしながら「いつも兄がお世話になっています。」と挨拶をする
とレオン殿下が「オフェーリア、堅苦しいのはやめましょう。久しぶりですね。図書館の本はどうでした?」と感想を求められた。
「はい、好きな分野の本なので見ていて飽きませんし、挿し絵がたくさんあり見やすかったです。今日は返却しようと思い持参しています。」と言いながら本を1冊取り出し見せた。
「そうでしたか。これから図書館の方へ行くのでよかったら返却しとこうか?」と申し出てくれた。
「いえいえとんでもないです。どちらにしてもこれからお兄様と帰郷しますので途中で図書館へ寄って貰います。」と返事をした。
「そうですか。ではまた本を借りにおいで。」と声をかけて貰いました。
お兄様とレオン王子の執務室を失礼し、王宮内の図書館へ寄る。お兄様は先に馬車乗り場へ向かってもらった。
そして、カウンターに立ち寄り返却の手続きをした。
新しい図書館、やっぱり良いなぁ。と改めて感動した。
王宮内の馬車乗り場でお兄様と待ち合わせていたので、「お待たせしました。」と声をかけた。
「ああ、もう馬車が待っている。そろそろ出発しようか?忘れ物はない?」と言われたのでちょっと考えて
「大丈夫です。お兄様。」と返事をした。
馬車に乗り込み着席したのを、御者が確認し実家に向けて出発した。
天候も良かったので外の景色も楽しめ、途中で家族への手土産を買いに寄るなどしてゆっくり帰郷した。
「お父様、お母様只今戻りました。」と玄関から声をかけると両親がそろって出てきた。
「二人ともお帰りなさい。」と両親に抱きしめられると正直照れた。
(オフェーリアちゃんのご両親って仲がいいよね。)と真紀ちゃんも久しぶりに呟いていた。
料理人のカインや執事にも挨拶をすると「オフェーリアお嬢様、大きくなられて。」と感動されてしまった。
ちょうど実家についたのが3時過ぎだったので、手土産のお菓子で3時のお茶にした。
とにかく両親の質問攻撃がすごかった。
テストが1位だった事を報告すると泣きながら感動された。
ちなみにこのテスト結果はなぜかレオン王子もご存じだったらしい。
アトラス殿下が言ったのかな?
そんな訳ないか。
「今日はひさしぶりにカインのご飯を食べたい。」とカインに言ったらやはり感動されて泣かれた。
そう言えばお兄様が大きな情報を持って帰ってきていた。
これには男爵家全員がびっくりした。なんとお父様が出世するらしい。
まだごく内密なので口外は厳禁との事。伯爵様になるそうだ。
正式な辞令はこの秋。
伯爵領に空きが出たらしく、レオン王子となぜか王妃様が押し込んでくれたらしい。
暫くはお父様が男爵領と伯爵領を兼任し、お父様の仕事の様子を見ながら、お兄様が男爵領を継ぐ方向になりそう。




