4/4
第4話 燈花への思い
「私?」
全員分のメニューを頼み終えると、落合さんが俺に尋ねてきた。
「緋村、燈花さんじゃないんだ?この中で唯一告白した相手だろ?」
「「えっ!緋村君、燈花に告白したの?」」
びっくりした様子の女性陣。
拓海とりょうたんには降られたその日に報告しているから当然の顔。
「盛大に振られたからな。ピアノに負けた。」
「あの時は、ピアノに集中してたから。」
「別にそこまで気にしてないから別に気にせんでいいよ。少なくとも、学年の男子の中で一番側にいたのは俺だって断言できるし。」
「そう?」
「昼休みと部活終わってから、お互いに友達待っているときに散々毎日話したじゃん?」
「あっ!そうかも。」
「それに俺も冗談半分で告白したしね。あの頃は、剣道が楽しくてしょうがなかった。」
「じゃあ、私と一緒だ。」
「そう。だから、燈花ちゃんの気持ちは痛いほどよくわかったから、気にしてないんだ。」
「そっか。」
「「ちょっと…二人だけの世界に入らないで頂けますか?」」
拓海と涼太に言われ周りが見えていないことに気づいた。