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第一話死にそう…

この世界には4つの都市が存在し、2つは人間軍、もう2つは魔王軍が所要している。そしてその間の都市に村があり、そこで魔王軍と人間軍が争っている。魔王軍と人間軍の土地の境目「軍境」が決められているのだが、村はその前にあったものなので、人間のむらには魔物が攻めてきて、魔物の村には人間が攻めると言うなんとも、切ないような争いが起こっている。

そして、今私は魔物の村にいる。ここには大量の魔石が発掘できる洞窟があるので、魔石をとりたいがために、魔物の村まで来ている。そして、魔石を手に入れると言うミッションをクリアした私だが、魔物にバレて殺される勢いで追いかけてくるため空き小屋に隠れている。元々雇った近くの村の傭兵と一緒に来ていたのだが、魔物を見た瞬間速攻で逃げられた。あいつらあとで覚えておけ……ここを脱出して逃げたことを後悔させてやる……

私がなぜ、自分の身を削ってまで魔石を取りに来たのかと言うと、父を生き返らせるためである。父は2年前、当時14歳だった私を一人にして天国へ旅立ってしまった。父はものすごく強く、あの勇者の右腕とも呼ばれる人だった、だから、引退後もちょくちょく、魔物討伐へ出掛けていた。

そんなある日、魔物討伐のパーティーがいつものように遠征にいったとき、全滅したらしい。だが、全滅することはあり得ないと言われるほど、弱い魔物の討伐にいった際のことだったので、多分誰かの見間違いだろうと思っていた矢先父が死んだと言うことをとなりのうちのおばさんから聞いた。

本当にショックで何日間も立ち直れない日々が続いた。幼少の頃に死んだ母もいない、そして遠征中に死んだ父もいない…そんなときに知ったのが「禁術」だった。そこには、死者を蘇生することが出来ると書かれていたので、「禁術」を唱えるために、この魔石が大量にある魔物の村を見つけ、魔石をとるために「攻撃魔術」を習得したり、資金面を解決するために、2年使ってここまで来たのに、傭兵が逃げたことにより、計画が狂ってしまった……

外で騒がしい音がする

「あのやろうどこにいきやがった!」

「こっちにはいないぜ!」

「親分がこの事を知る前にに、早く見つけないと、俺たちの命が危うい……」

見つかるのも時間の問題だろう、「禁術」は自宅で使いたかったが、ここで使わざるを得ない「禁術」が記された本を開いた。

「えっと、魔石は合計80個必要…ここには…」

盗って来た魔石を無我夢中で数えた。

「56、57、58……60…74、え…」

なぜだ、ちゃんと盗って来たときは80個あったのに…

「6個足りない…」

逃げるときに落としてしまったのかもしれない…これじゃ、父も蘇生出来ないし、私も魔物に見つかり殺されてしまう…

「どうしよう……」

まず、「禁術」を使おうとしてこの計画をたてた私が悪い…父の死をちゃんと認めていればこんなことには……

「諦めよう」

目の奥から、熱いものが溢れだした。父が死んだと言われたときもこんな感じだった。

「お父さん、お母さん、もうすぐそっちへいくからね…こんなばか娘でごめんなさい」

何もかも諦めて、死ぬことを選んだその時「禁術」の記された本の開いているページに目がいった。

「転生術?」

異界の地から異界の者を呼び出し仲間にすることができる…

「魔石必要数60…」

魔石は足りていた

「お父さん、お母さん、そっちへいくのはまだ早かったね、お父さんとお母さんの分、生きて見せるから!」

転生術を使うことを決意した。

「異界の地のものよ、我のためにいまここに転生せよ!」

突如現れた魔術サークルが光を放ち、それにより目が開けることが出来なかった。だが、かすかに人影が見えた。

「やった!成功した!」

そして、だんだん光は減り人をしっかりと直視することができるようになった、ん?

「んーよくねたなぁ、ふぁぁぁ」

そこには、大きなあくびをしたおじいさんが立っていた。

「誰だあんた!わしの家にずかずかと勝手に入り込んで!」

どんな人も、見た目で判断してはいけないと父にきつく言われてきたが今この状況では、しっかりとした判断はできなかったが、一つだけ確かなことはある

あ、これ、私死んだわ……

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