優しさに囚われた人
「ちょっと手間のかかるものを作ろうと思うの」
一階にマグカップを持って下り、景気づけにジャクソン・ブラウンの『レイト・フォー・ザ・スカイ』をかけ、プラスチックの俎板をテーブルに二枚出す。長方形のと魚の形をしたの。どちらも使い込まれて包丁の跡が薄く無数に刻まれている。そこに刺身用の鮭の切り身の柵をひとつずつ乗せる。紅色と白の規則正しい波紋。深理さんが手本を見せて千切りのような薄切りにする。
僕がそれに倣って半分くらい切ったところで彼女はその仕事を僕に任せて手を洗い、擂り鉢を出して切った鮭を中に投下する。擂粉木で鮭をさらに細かくすると、ねぎとろを思わせる感じになってくる。僕が切った分も入れて擂り手を交代する。
深理さんは鮭の入っていたトレイと俎板と包丁を洗って、鍋にバターと水と牛乳を入れて火にかける。煮立ったところで火を止めて小麦粉を混ぜ、水気が飛んで生地になったものを小さいボウルに移して溶き卵と混ぜ合わせる。
その時ひとつ卵白を分けておいて、僕が鉢を抱えて擂っているところに白ワインと一緒に入れる。するとちょっと水っぽくなったあと粘り気が全体に行き渡ってペースト状になってくる。
それを深理さんのボウルに流し込んで塩胡椒とナツメグとディルで味付けしながら合わせる。大きな鍋に湯を沸かしておいて、均一になったものを大きなスプーンで掬って形を整え、湯の中に落として茹でる。色が変わって透明感がなくなり、しばらくすると浮いてくる。十五個くらい同じものを作って浮かべ、網で取って水に晒す。茹でる時に分裂してしまった破片で味見をする。深理さんは頷いて「上手くできたんじゃないかな」と言う。
「フランス料理ですか」
「鮭のクネル。フランス料理というと、うーん、どうかな。郷土料理としては高等な部類だと思うけど」
「でも、ジャクソン・ブラウンに?」僕はその組み合わせが腑に落ちなかった。
「だって夕方にシャンソン聞いて、よし、ご飯作ろうってなる?」
「うーん」
「ね? まだ完成じゃないのよ。これからソースをつくらないと」
玉葱とブラウンマッシュルームを薄切りにしてバターで炒め、ヒュメ・ド・ポワソンのレトルトパウチを入れて生クリームを足す。最後にクネルにソースをかけて焼く行程が残っているのだけど、もう手は足りている。由海の様子を見てきてと深理さんは頼んだ。
二階へ上がると足音か気配で気付いたらしく奥の間でもぞもぞと物音がして廊下の突き当たりの襖が勢いよく開いた。妹さんはこちらに目を向けて僕の存在を認識すると、「まだいるの?」と不愉快そうに言った。両手をぐーっと上に伸ばして大あくびをする。頭を掻きながら奥の間に戻って替えの服とタオルを持って浴室に入る。書斎から見て次の間の左手前が脱衣所と浴室である。妹さんは扉を閉めてシャワーを浴びる。
奥の間を見に行く。布団の散らかりように変化はなかった。妹さん自身が片づけるべきだと思ったけれど、もし彼女が自主的にやらなかったら腹を立てなければならないのは僕なので、先手を打って畳んでやることにした。敷布団と薄いマットレス、夏掛け冬掛けに枕が四組あり、それにブランケットやら毛布やら。押入れは一間丸々空になっていた。とりあえず押入れの手前に重ねておく。
八畳が綺麗に片付く。南向きの掃き出しを少し開ける。風が吹き込んで部屋の中に籠っていた空気を丸ごと吸い出して入れ替えてくれる。隣家の焼き魚の匂いまで入ってきそうだったので戸を閉めて書斎に戻る。
妹さんは十二分くらいで上がってくる。脱衣所の扉をくぐりながら後頭部の右側を押さえて「あーあ、タンコブできちゃってるよ。自分のパワーをわかってないよね。ほっぺたもまだ腫れてるでしょ?」と訊く。やっぱりぶたれた反動で頭をぶつけていたのだ。ざまみろである。
髪は濡れていない。服は変わっている。黒地に写実的なバラの絵の付いたジャカード織のワンピース。前に深理さんが着ているのを見たことがある。腰を絞ったデザインだと思ったけど、妹さんが着るとかなりゆったりした服に見える。違いはあるけれど、でも僕の中では二人のイメージが重複した。
「どこ見てるの?」と妹さんは訊く。彼女は歩いてきてさっきまで深理さんが座っていた席に座る。
「君の目だよ。目と目の間」
「あ、これ懐かしいな」妹さんはゲームボードを取り上げて箱の裏と表をくるくる交互に見る。それから匂いを嗅いでみる。そしてくしゃみをする。鼻を啜る。「ねえ、あんたはこの家に居て平気なの?」
「別に。君は埃っぽいのが嫌で出て行ったんだってね」
妹さんはチェスボードを外して他のボードを一枚一枚ひっくり返し、ヘビがとぐろを巻いた絵柄のボードを上に据えた。ヘビの頭からしっぽへ沿って進んでいく百マスの双六で、いくつかのマスを梯子が結んでいる。そこに止まると繋がっている番号の小さいマスに戻らなければいけない。妹さんは外したチェスボードの上から白のクイーンを取ってスタートに置く。
「待った。君は奥の部屋の布団を先に片付けなきゃいけないだろ」
「やっといてくんなかったの?」
「君が散らかしたんだ。君の仕事だ。人に後始末ばっかりやらせるな」
「さすがにその言い方はないんじゃない?」
「それに君がどうせそう言うだろうと思って畳むとこまでは僕がやっといた。せめてそれくらいはやるんだ」
「わかった。でも今はシャワー浴びたばっかで暑いのよ。あんた風呂上りに汗なんかかきたい?」
「そうやってすっぽかすつもりだな?」
「ちゃんとやるよ。約束する」
僕は少しの間相手の言葉の真剣さを推し量った。
「いいだろう、一ゲーム終わったらだ」僕は言った。
「わかったって。まったく、こんな四角四面のどこがいいのよ」
四角と来ればルークだ。僕は黒のルークを置く。妹さんはサイコロを振る。でもそれは順番を決めるためのものじゃない。五の目が出て彼女はクイーンを五つ進める。
「ねえ、あんたお姉ちゃんとはもうやったの?」
「やってない」僕もサイコロを振る。景気よく六が出る。
「キスは?」
「してないよ」
「意気地なし。好きなんでしょう?」
「キスを求めない愛だってある」
「彼女絶対断らないから」
「どうして言い切れる?」
「あんたお姉ちゃんのことどこまで知ってるの?」
僕と妹さんの会話は全然噛み合っていなかった。彼女は僕の言葉を聞いていなかったし、僕だってそういう人間の言葉にまともに答えるのは癪だった。むしろきちんと交互に喋っているのが奇跡みたいに思えた。彼女はまだ僕が駒を動かしている間からサイコロを振っていた。
「何も知らないと言っても過言ではないね」僕は言った。
「なぜ現役で大学に行かなかったか聞いた?」
「いいや」
「高校三年の時のことは?」
「聞いてない」
「じゃあ教えてあげる。私がまだ小学生の頃よね。だから記憶が半分、あとで知ったことが半分。彼女はもう少し痩せてて、今ほど暗くもなかった。ちゃんとした活発な人間だったのよ。今じゃもう誰も覚えてないだろうけど、ある時私の学校で子供が自殺したの。それがちょうど彼女がインターンで小学校に体験に来ている間のことで、彼女そのことをずっと引きずってるの」
「生徒が自殺したのと、君のお姉さんと、何か関連があるの?」
「知らない。でも彼女が関連がないと思っているんだったら、それで落ち込むのはおかしいでしょう。原因はどうあれ、そのことがあって断らないの。自分から好んでお人好しをやってる節があるのよ。くさい言い方をすれば、もう誰も傷つけたくない、よ」
それは深理さん自身がさっき言っていたことでもある。妹さんがデタラメを言っているわけではなさそうだ。
双六は八割方進んでいた。僕のルークがリードしていて、二人の間には十マスくらいの差があった。けれど僕は次のターンでニを出して梯子のマスに止まってしまった。今度は僕の方が二十くらい離されることになってしまった。
「見事にハマったわね」妹さんは嬉しそうに言った。それから話を続ける。「彼女、その崇高な精神で素人AVに引っ掛けられたことだってあるんだから」
「AV?」
「アダルト・ビデオ。男なら見るでしょ」
「ちょっとくらいは見るだろうね」
「ちょっとってことはたくさん見るってことよ。ミュリエル・Nでぐぐってみなさいよ、たぶんまだ残ってるから。こんな大層なDVDとかになってるやつじゃなくて、配信専用の、ライブチャットを録画した形式のやつなの。カラミもないしね。でもお姉ちゃんはそこそこ綺麗だし、白いし、おっぱいは馬鹿でかいから、きっと外人好みのナイスバディなのね。どういうわけかそれで視聴回数が取れるの。今までに何千、何万って男たちがその動画で抜いてるの――」
僕は手を挙げて妹さんの言葉を遮る。「ねえ、それは本当なの?」
「本当よ。作り話だと思った?」
僕は肯く。
「違う違う。私だってお姉ちゃんのことが心配なのよ。詳しく知っているのはきちんと調べたから」
「きちんと裏付けた身内の秘密を、君はそうやってべらべら人に喋るんだ」
「あ?」妹さんはものすごい剣幕で言った。「そんなわけないでしょうが。どうしてわからないかな。他人にって、今のあんたはその他大勢とは違うってわからない? お姉ちゃんがあんたを選んだんだってわからない? 電話口で私のことを言わなかったのは、私じゃなくて彼女のためにあなたが来るのを期待したからでしょ。私はあんたに期待してあげてんのよ」
「ごめん」
「なんで謝るのよ」
「怒るから」
妹さんは低い溜息を吐いて額をとんとん叩く。「権利関係が難しいのよ。日本のメーカじゃないのね。なまじっか英語ができるから、英国紳士に誘われて、実はそれはスカウトで、気付いた時には籠の鳥よ」
「肖像権を譲渡してしまっていたわけだね」
「難しいことはわからないわ」
「おそらくそういうことだ」
「それが全部じゃないけど、でもそのせいで学校と揉めて大学受験に支障をきたしたのは確実。つまり、お姉ちゃんは不幸だけど、ひとつひとつの事件は別々に起きたんじゃなくて、連鎖的なものだったわけ。小学校の事件が発端で十八歳の彼女は自分で人生をだめにしてしまったの。もしかしたらまだ本当の意味では自分の置かれている境遇を認識できていないのかもしれない。この家に閉じこもっているのは、じっくりと心の時計と現実の時計を合わせていって、そうやって静かに人生を修復していきたいと思っているからなのよ」
妹さんはサイコロを振って駒をゴールに進めた。僕はとうとうさっきの遅れを取り戻せなかった。「さあ、私が勝ったわ」
「買ったからって布団を仕舞わなくていいわけじゃない」
「いちいち言われなくたって、それくらい守るわよ。そんなに私がクズに見える?」妹さんは奥の間に向かって歩いていく。ボードの片づけをあとにして僕もついていく。
「見えるね」
「見えるんじゃなくて、あんたがそう見たいだけなんじゃないの? 私がお姉ちゃんを傷つけたから。好きな人を傷つけたら、確かにそいつはクズよね。敵と味方のロジックだわ。そいうとこが偏屈なんだよ」
「だとしてもそういうビジョンを僕に与えたのは紛れもなく君だ」僕はちょっと戸惑っていた。案外賢明な指摘が返ってきたからだ。
「まあね、それから私とまともに口を利いてくれるだけ、まあ、まだ柔軟なのかもね」
妹さんは僕の畳んだ布団を滑らせるなり持ち上げるなりして押入れに仕舞っていく。僕はチェスの駒を片付けてボードを箱に入れてテーブルのガラスの真ん中に置き、それから奥の間へ入った。監督を決め込んで腕を組んでいたけれど、中段に乗せる時に柱や襖に布団の角を引っ掛けるので見兼ねてほんのちょっとだけ手が出てしまった。
一階からは依然として階段を伝って料理の音が聞こえていた。テーブルに皿を置く音、オーブンのタイマーが切れる音。そして深理さんは「できたよ」と階段の下から声をかける。妹さんは返事をして布団の層の上に枕を押し込む。
「さっきのことは本人に言ったらだめだからね」
「さっきのことって?」
「両方。自殺した小学生のことも、AVのことも」
妹さんは僕を睨んで視線で念押しした。
僕を先にして一階へ下りる。テーブルにはコルクの鍋敷きに乗せられた黄緑の耐熱皿があって、その中に狐色のソースのたっぷりかかったクネルが並んでいた。ソースの縁と高いところに焦げ目がついている。グラタンに似たいい匂いがする。
「わあ、クネルだ」と妹さんはテーブルに取りついて興奮気味に言った。
「鮭のクネルのホワイトソース。上手くできたかな?」深理さんはコンロの前でスープをよそっている。
「鮭? ってことは蒲鉾をおろしたやつじゃないんだ」
「そうよ。今日はちゃんと自分ですり身にしたのよ」
「手が込んでるね」
「そうでしょう? 大変だったわね。ね?」
僕は肯くだけ肯いた。そういえば腕の外側がぐったりしているような気もした。
それにしてもいささか恐れ入った。深理さんは妹が好きなものを選んで作ったのだ。
蕪と葱の豆乳スープ、サラミのスライスの乗ったサラダが献立に追加され、零式水上観測機の模型とツールボックスは店のカウンターに移されていた。
妹さんはスプーンとフォークを人数分出してから、いつもおやじさんが座る場所をとった。一通り取り分けて席に着いたところで深理さんは「この辺でユミに少し時間をあげようかしら?」と言った。
妹さんは素直に、けれど誰にも目を合わせずに「本日はお騒がせしました」とお辞儀をした。まるで締まりのないお辞儀だった。
「いい?」深理さんは僕に訊いた。
「いいですよ。深理さんが赦しているんだから」
「敬語だ」と妹さん。
「なんで驚くの?」深理さん。
「私には散々な言葉遣いなんだよ」
深理さんは僕を見て、そうなの? と首を傾げる。
僕も同じくらい首を傾げた。
「まあ、いいんじゃないかな」深理さんはちょっと面白そうな苦笑いをして妹さんの訴えを片付けた。
十八時前に食べ始めてスープが半分くらいになったところでおやじさんが帰ってきた。台所と玄関の波ガラスにサンバーのテールライトが映る。深理さんは妹を迎えにやってゼロ観のことを弁明させた。おやじさんは僕と妹さんがいることにひとしきり驚いた後、ゼロ観を居間の灯りの下に持ってきて顰め面で唸った。幸い僕の修復に対する反応ではなく、壊されたことに対しての唸りだった。どこが折れているのか僕に訊いてルーペで傷を見た。まあ後でやっておくと言ってカウンターに戻してきてご飯が何か確認した。そんなことより腹が減っていたみたいだ。
クネルはほわっと口どけが軟らかく、鮭の風味が濃厚なソースと絡んで最高に美味しかった。小食の僕にしては珍しくお腹がいっぱいになるまで食べてしまった。
そういえば食事の間おやじさんはいつになく饒舌になって妹さんに大学や寮の近況を尋ねていた。いくらおやじさんでも子供と生活が離れているというのはそれなりに心配ものなのだろう。僕の両親もこんなふうに気にかけているのかもしれない。
僕が帰る時になってもおやじさんと妹さんはテーブルについたままだった。深理さんは外まで送ってくれた。サンバーと塀の間をすり抜けて自転車の鍵を解く。返してもらったラザニアの皿と描くものリストを籠に入れる。いささか寒い。
「今日はごめんね。色々迷惑だったでしょう」
「深理さんは大丈夫ですか」
「え?」
「ゼロ観」
「ああ、そうね。でも、平気」
自転車を押していく。フリーホイールがかちかち音を立てる。
「僕は助けになりましたか」
深理さんは肯いた。こういう時何も言わないのは彼女にしては珍しい反応に思えた。
公園の角のところで立ち止まる。
「じゃあ、今日はさようなら」
「バイバイ」
暗くなった道を走って家々の屋根の上に僕の住んでいる建物が見えた時、半分だけアイロンをかけたシャツがまだ残っていることと携帯電話を置いてきたことを思い出した。それはもうずいぶん昔のことのように感じられた。実に長くて不思議な一日だった。アイロンくらいは今日のうちに片付けておこうか。
寝室のベッドに置いたままの携帯電話を開くとEメールが二通来ていた。メールの来ない日もある。一通だけ来る日もある。でも二通というのはあまりなかった。特別な日には特別なことが重なるもので、予感はあったけれど、両方とも狭霧からだった。普段はフェイスブックのダイレクトメールでやりとりをしているから、携帯電話にメールが送られてくるのは異例だった。
:
もし何かを呼んで返事がないなら寂しいだろう
もし自分の声が何にも届いていないならもっと寂しいだろう
もし全ての感覚に受け取るものがなくて 発した声も返ってこないなら
星の座標も見えない宇宙に漂っているのと同じだろう
これが一通目。
:
今考えたの。気にしないでね。
これが二通目。
短いメールだった。時刻を見ると八時五十二分と九時三十分になっている。まだ僕が深理さんに呼び出される前だ。リビングにいたので気付けなかったらしい。計算してみるとその時刻向こうはほとんど真夜中だった。
一体何があった?
真空のような孤独を呼び起こす何か。
事情を推測しながら読み返しているうちに一日の疲れが布団のように押し寄せてきてアイロン云々という状態ではなくなってきた。シャワーを浴びて髪を乾かして布団に入ってからも、狭霧がどこでメールを打ったのか、何を返すべきか考え続けていた。考えているつもりになっていただけで実際頭はほとんど回っていなかったかもしれない。横になるとすぐに瞼が重くなって木星の重力のような眠りに陶然と引き込まれていった。
夢を見た。あまり長くはない。僕は実体のない鏡だ。その鏡を深理さんが見ている。顔を近づけて自分の瞳を覗き込む。僕は最初それが誰なのか上手く判別できない。姿はまるで妹の由海さんだ。そっくりというよりもそこには何か因果的な相似がある。姿は由海さんだが、僕はそれを深理さんだと思う。昔の、僕と同い歳の時の深理さんだ。彼女は時間を巻き戻して、あるいは妹の姿を借りてそこに立っている。鏡に顔を近づけ、頬を押さえて輪郭を細く見せてみたり、目の間を抓んでみたりする。鏡の上の明るい照明が彼女の顔を白く染めている。少し離れて、微笑して見せる。笑窪の具合を確かめ、左右それぞれ斜めから見え方を確認する。
人は自分であろうとして、それでいて自分ではないものに憧れて、結局、他の誰にも変われないことを嘆くしかない。




