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無双するご主人様のハーレム事情  作者: 不利位打夢
第17章 商い革命
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問題の原因と解決方法

マコトたちがおっちゃんとおばちゃんを連れて向かった先は、拠点の中心にある建物だった。


そこは白を基調としており、とても清潔そうなイメージだ。


中へ入ると、メイドの1人、フィーアが出迎えてくれた。


「おかえりなさいませ、マコト様。」


「ああ、ただいま、フィーア。」


すぐにフィーアは、初めて見る人物たちに気づき、マコトに尋ねてきた。


「失礼ですがマコト様、そちらのお2人は?」


「2人は今度俺の女になったニナの両親だ。」


「ニナさんですか・・・確か以前シーノたちがお世話になった料理店の方だったと聞いておりますが。」


「その通りだ。

だが詳しくは後だ。

双方の紹介はそのときに頼む。

とりあえず先にやることがあるから、空いてる部屋を使いたいんだが、構わないか?」


「はい、大丈夫でございます。

それでは第1診察室をお使いください。」


「隣の第1処置室も使えるか?」


「はい、そちらもお使いいただけます。」


「わかった。

それと、しばらくは誰も部屋に近づけないようにしてくれ。

たぶん時間は1時間もかからないと思う。

もし緊急の場合は、アイに伝えてくれ。」


「かしこまりました、マコト様。」


「頼む。

じゃぁ皆、こっちだ。」


そう言ってマコトが先導して向かった先の部屋には、第1診察室、と書かれており、椅子が5脚とベッドが1つだけ置かれていた。


こちらの部屋も白を基調としており、部屋全体がとても清潔感のある奇麗な空間である。


「とりあえず皆座ってくれ。」


「おうっ。」


「あいよ。」


椅子を勧められておっちゃんとおばちゃんが並んで座ると、2人と対面する位置の中央にマコト、その両隣にシルフィナとエイリが座った。


そんな中、まずはおばちゃんが質問してきた。


「マコトちゃん、ここっていったい何をするところなんだい?

こんな真っ白な場所、あたしは初めて見たよ。」


「まぁそうだろうな。

ここは、病院、という施設だ。」


「病院?」


「簡単に言えば、怪我や病気を治療するための場所だ。」


「つまり教会がやっている、治療院、みたいなもんかい?

それにしてはあまりにも奇麗すぎるけど・・・」


おばちゃんの言う治療院とは、教会が運営している怪我や病気を神術で治療する場所のことだ。


治療院は昔から運営されているため、建物は古く、見た目はお世辞にも奇麗とは言えない場所が多い。


これは教会が治療院をそれほど重要視していないからである。


基本的に最低限の治療さえできれば後は患者がどうなろうと知ったことではない、というのが治療院における教会のスタンスなのだ。


しかもわざと完治させず、継続的に何度も通わせて治療費を請求しているのだ。


それにもかかわらず、治療費は決して安いものではなく高額だ。


そのため治療院のイメージは良くない。


何故教会がこのような方針で治療院を運営しているのか。


理由として、治療院の主な治療相手が一般庶民であることが大きい。


それでも一般庶民にとっては唯一の治療手段であるため、治療院を訪れる者は数多い。


だが教会が運営する治療院の中にも、一部は重要視している場所もある。


それが各国の上層部を対象とした高級治療院だ。


こちらは一般の治療院と比べて治療費がはるかに高額で、更に運営費は全て寄付で賄っている。


中には治療を優先するために、秘密裏に賄賂などを渡す者たちがいるため、教会の収入源の多くを占めている。


これらの状況を知っているからか、おばちゃんは治療院に対していい印象は抱いていないようで、むしろ嫌悪感をあらわにしていた。


そんなおばちゃんの勘違いを正すために、マコトは病院について説明を行った。


「やることは似たようなものだが、病院は治療院と全く違う。

治療院では神術で怪我や病気を治療するだけだが、ここでは基本的に医術を使って治療を行っている。

そのため普段から奇麗に掃除をして、常に病院内が清潔になるように、環境の維持に力を入れているんだ。

まぁ場合によっては神術とかも使ってるけどな。」


このマコトの説明を聞いて、おばちゃんが普段聞きなれていない単語に興味を示した。


「医術?

確か北方にある医国で作られた、神術とは全く違う治療術だって聞いたことがあるねぇ。

どういうものなのかは、全く知らないけど。」


「よく知ってたな、おばちゃん。

その医術で合ってるぞ。

南方では皇国が初めて医術を取り入れ、ようやく1年程前に病院を作ったばかりだっていうのにな。」


「とーちゃんと結婚する前、あたしは商国に住んでたんだよ。

あの国は北方と南方を結ぶ唯一の国だから、少しは北方のことも知ってるのさ。」


おばちゃんの出身地を聞き、マコトは納得していた。


「なるほどな。

そういえばおばちゃんは、カーラの母親の妹だったな。

それなら医術を知っていてもおかしくないわけだ。」


「まぁそういうことだよ。

それでマコトちゃん、あたしととーちゃんをこの病院、だっけ、に連れてきて、これから何をするつもりだい?」


「そうだな、早速本題に入ろう。

まず結論から言うが、今のままでは、おっちゃんとおばちゃんに子供ができる確率は、限りなくゼロに近い、と思われる。」


このマコトの言葉に、おっちゃんとおばちゃんは驚いた表情をしたものの、すぐにその理由を尋ねてきた。


「っ!?・・・にーちゃん、それはどういうことだ?」


「今の時点では、あくまで可能性の話だ。

そこでおばちゃんに頼みがある。」


「なんだい?」


「ここにいるエイリに、おばちゃんの身体を診察させてほしいんだ。

時間はそれほどかからない。」


「それは、あたしの身体を調べる、ってことかい?」


「そうだ。

実はおっちゃんには悪いが、おっちゃんの身体はさっき俺が調べておいた。」


事前に何も聞いてなかったため、おっちゃんが軽く抗議してきた。


「おいおい、にーちゃん、いつの間に俺のこと調べやがったんだ?」


「ここだけの話だが、俺はちょっと特殊な眼を持っていてな。

相手のことをよく視れば、その人物の状態を調べることができるんだ。

だからおっちゃんのことは、さっき話している最中に視させてもらった。」


「俺を調べるのは構わねーが、今後はせめて一言断ってからにしてくれよ。」


「悪い悪い、次からはそうさせてもらう。

まぁその話は置いておいて、というわけで、おっちゃんの方は既に調べ終わってるんだ。

後はおばちゃんの身体を診察した結果で、原因がハッキリするはずだ。」


「そういうことなら、好きに診察してもらって構わないよ。

でも何でとーちゃんと同じように、あたしのこともマコトちゃんが見ないんだい?

その方が早いだろうに。」


「さすがに男の俺が見るのは嫌だと思ってな。」


「あたしは治療行為の一環として、ということだったら、別に気にしないよ。」


「おばちゃんはそうかもしれないだろうな。

だがおっちゃんは他の男におばちゃんのことを見られたくないはずだ。

俺だけしか診察できないならともかく、他に女性で診察できる者がいるんだから、その方がいいだろうと思うんだが、違うか?」


マコトの言葉に、おっちゃんは機嫌よく答えた。


「おうっ、わかってるじゃねーか、にーちゃん。

いくらにーちゃんでも、勝手に俺のかーちゃんのことを見られるのは、いい気がしねーからな。」


このおっちゃんの言葉を聞いて、おばちゃんは嬉しそうだ。


そしてすぐにマコトの提案を受け入れることにした。


「とーちゃんたら・・・そういうことなら、エイリちゃんにお願いするよ。」


おばちゃんの了承を得たので、エイリは早速診察をはじめることにした。


「お任せください。

それではこちらへどうぞ。」


「あいよ。」


「シルフィナ、手伝って。」


「わかりました。」


そのまま3人は隣の部屋、第1処置室と書かれた部屋に入って行った。


そして5分程経って、3人が戻ってきた。


再び椅子に座ると、エイリがマコトに報告をした。


「マコト様が視られた結果と予想、シルフィナの問診、そして私の診察、これらを総合して判断しました結果、間違いありませんでした。」


マコトは少し考えると、自分の予想があっていたことを確信した。


「そうか・・・おっちゃん、おばちゃん、協力ありがとう。

これで原因がハッキリした。」


「それで、にーちゃん、どうなんだ!

もったいつけずに早く教えてくれ!」


待ちきれないおっちゃんが、今にもマコトへ詰め寄りそうな勢いで聞いてきた。


そんなおっちゃんをなだめてから、マコトは説明をはじめた。


「落ちつけ、おっちゃん。

さっきも話したが、今のままでは、おっちゃんとおばちゃんに子供ができる確率は限りなくゼロに近い、これは間違いないことがわかった。」


「そっ、そうか・・・」


改めて子供ができる確率が低いと言われ、おっちゃんはあきらかに残念そうな表情になった。


しかしおばちゃんは違った。


僅かな希望があることを見抜き、マコトに質問してきた。


「でもマコトちゃん、限りなくゼロに近い、ってことは、絶対に子供ができないってわけじゃないんだろ?

つまり、僅かでも子供ができる可能性がある、違うかい?」


「その通りだ。」


「だったら!」


「だがあまりにも確率が低すぎる。」


「ちなみにその確率ってどれくらいなんだい?」


「それは・・・およそ1億年に1人生まれるかどうかというところだ。」


「いっ、1億年!?」


「さすがにあたしもとーちゃんも、そこまで長生きはできないねぇ・・・」


現実を突きつけられ、おっちゃんだけでなく、おばちゃんも落ち込んでしまった。


だがマコトの話には続きがあった。


「だがそれはこのままだったらの話だ。」


このマコトの言葉で、おちゃんとおばちゃんは、まだ希望が残っていると感じ、話の続きを聞くことにした。


「・・・どういうことだい?」


「では順を追って説明しよう。

最初にどうして2人の間に子供ができる確率が低いのか、これを説明しよう。

原因はおっちゃんとおばちゃん、それぞれの体質にある。」


「体質?」


「まずおっちゃんは、男の子しかできない体質だ。

そしておばちゃんは、女の子が極端にできやすい体質だ。

そのため2人の間に子供が生まれるとしたら、男の子だけということになる。

だから子供ができる確率が極端に低いんだ。」


子供ができなかった理由を聞き、おっちゃんとおばちゃんが申し訳なさそうな表情になった。


「まさか俺がそんな体質だったなんてな・・・すまねーな、かーちゃん。

俺なんかと結婚しちまったばっかりに・・・」


「何言ってんだい、とーちゃん、それはあたしのセリフだよ。

あたしの体質の所為で子供ができなかったなんて・・・」


互いに自分自身を責めるおっちゃんとおばちゃんだったが、それは間違いだとマコトが断言した。


「生まれながらの体質、特に今回のような場合は、まず本人が気づくことはない。

そもそも気づいたとしても、本来はどうしようもないことだからな。

これは別にどっちらか一方の所為ではないし、誰かが悪いわけでもない。

だからおっちゃんもおばちゃんも、自分を責める必要なんてないんだ。」


このマコトの言葉で、おっちゃんとおばちゃんの沈んだ気持ちが、少しだけ回復したようだ。


「そう言ってもらえると、少し気が楽になるぜ。

ありがとよ、にーちゃん。」


「そうだね、マコトちゃんの言う通りだね。」


2人とも完全に納得したわけではないが、とりあえず話を聞く気力は戻ったようなので、マコトは今回最も重要な部分の話へ入った。


「さて、そこでここからが重要なんだが、まずおばちゃんの体質、これは自然なものだからどうしようもない。

厳密には、体質を無理矢理変えることは可能だが、これは絶対にお勧めできない。

不自然な体質改善は身体に余計な負担をかけてしまい、寿命を縮めたり、最悪命を落としてしまうからな。」


これには真っ先におっちゃんが同意した。


「それは駄目だ。

確かに子供は欲しいが、かーちゃんに何かあったら元も子もねーからな。」


「とーちゃん・・・」


「俺もおっちゃんに同感だ。

そこで俺が提案したいのが、おっちゃんの方の体質改善だ。」


「俺の方を、か?」


「そうだ。」


今度はおっちゃんを心配したおばちゃんが、マコトに説明を求めてきた。


「でもマコトちゃん、それってとーちゃんの身体に負担がかかるんじゃないのかい?」


「大丈夫だ、おっちゃんの体質は、おばちゃんの体質とは全く違うからな。」


「どういうことだい?」


「おっちゃんの体質の原因、それは脳の生殖機能を司る部分に、本来は存在しない部位が存在しているからだ。

この部位の所為で、おっちゃんは男の子しかできない体質になってしまってるんだ。

つまりこの部位を上手く取り除くことができれば・・・」


「・・・俺とかーちゃんとの間に子供ができる確率が高くなるってことだな?」


「そういうことだ。

それもかなりの高確率になるはずだ。

ただし女の子がという制限はあるがな。」


「でもマコトちゃん、その部位って脳にあるんだよね。

とーちゃんに危険はないのかい?」


さすがに人体の重要な器官のこととあって、おばちゃんは不安そうだ。


そこでマコトは、詳しい内容の説明をすることにした。


「では次にそのことを説明しよう。

まず切除する部位についてだが、元々不要な部位だから、切除されたからといって、おっちゃんの身体に悪影響が出ることはない。

だが問題なのは、切除する際に脳の必要な部分と不要な部分の境目を正しく見極めて、正確に切除することが難しいということだ。

もし必要な部分を少しでも切除してしまうと、生殖機能や身体機能に悪影響が出てしまうだろう。

逆に不要な部分を少しでも残してしまうと、おっちゃんの体質が更に強化され、こちらも身体機能に悪影響が出るはずだ。」


するとここまでマコトの話を聞いたおっちゃんが、気になった部分について質問してきた。


「にーちゃん、身体機能に悪影響っていうのは、具体的にどうなっちまうんだ?」


この質問に対して、マコトは隠さず正直に答えた。


「最悪の場合は一生寝たきり、最低でも調理場に立つことはできなくなると思う。

だがどちらの場合も意識だけは残り、見る、聞く、話す、などは問題無くできるはずだ。」


「そうか・・・」


マコトの説明を聞いて、黙って考え込んでしまたおっちゃんだったが、おばちゃんはそれどころではないようだ。


すぐにおばちゃんは、おっちゃんが無茶をしないように、慌てて釘を刺してきた。


「だっ、駄目だよ、とーちゃん!

あたしはとーちゃんから料理を取ってまで、子供が欲しいとは思ってないんだからね!」


「・・・わかった。」


このおっちゃんの言葉に、おばちゃんは安堵した。


「わかってくれればいいんだよ、とーちゃん。

別に絶対に子供ができないってわけじゃないんだし、それにニナちゃんには、まだまだとーちゃんがいろいろ教えてやんなきゃいけないだろ?

あたしは今でも十分幸せだよ。

だから今まで通り、地道に頑張ろうよ。」


だが先程のおっちゃんの言葉は、おばちゃんが期待していた答えではなかった。


おっちゃんは真剣な表情で、マコトの提案を受ける意思を示したのだ。


「にーちゃん、その不要な部位の切除ってやつを、やってくれねーか?」


さすがのおばちゃんもこれは受け入れることができず、考えを改めるように慌てておっちゃんのことを説得しはじめた。


「とっ、とーちゃん!?

なっ、何言ってんだい!

あたしの話を聞いてなかったのかい!」


「・・・もちろん聞いてたさ。

だがな、かーちゃん、俺は少しでも可能性があるなら、それに賭けてみてーんだよ。」


おっちゃんの意思は固く、何を言われても引く気はないといった真剣な表情をしている。


それでもおばちゃんは諦めずに、おっちゃんの説得を続けた。


「だっ、駄目だ・・・駄目だ駄目だ!

いくらとーちゃんの頼みでも、それだけは絶対に駄目だよ!」


絶対に引き止める、その強い想いでおばちゃんはおっちゃんの考えを変えようとした。


しかしおっちゃんの意志は、おばちゃんの強い想いを遥かに超えていたようだ。


「かーちゃん!」


「っ!?」


突然おっちゃんが大きな声を出したため、おばちゃんは驚いて言葉に詰まってしまった。


その隙をついて、おっちゃんがおばちゃんに頼み込んできた。


「かーちゃん、俺の一生に一度の我が儘だ。

だから今回だけは俺の好きなようにさせてくれ、頼む・・・」


おっちゃんは正面からおばちゃんと向き合って、迷いのない真剣な目をしている。


そんなおっちゃんを見たおばちゃんは、緊張を解いて諦めたような表情を浮かべていた。


「・・・はぁ・・・初めてだね、とーちゃんがあたしの言うことを聞いてくれないのは。」


「そういやそうだな。」


そしてとうとうおばちゃんが折れた。


「・・・あーっもうっ、わかったよ!

とーちゃんの好きにしな!」


おばちゃんの許しが出たので、おっちゃんも緊張を解き、ようやく2人は普段通りに戻った。


「おうっ!

ありがとな、かーちゃん。

さすがは俺が選んだ、最高の女だぜ!」


「その言葉、そっくりそのままとーちゃんに返すよ。

今までで最高にカッコいいよ、とーちゃん。

ますます惚れちまったじゃないか。」


「おうっ、俺もだぜ!

これまでも、そしてこれからも愛してるぜ、かーちゃん!」


「あたしも愛してるよ、とーちゃん!」


2人は周りの目も気にせずに、その場で熱い抱擁を交わしたのだった。

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