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無双するご主人様のハーレム事情  作者: 不利位打夢
第16章 幻と夢の狭間
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ルフェの秘密18

そんなサラの考えをマコトも察して、何も言わずに話を進めた。


「そうか。

それじゃぁルフェ、続きに戻ってくれ。」


「はいはーい。

皆、他に質問はあるかな?」


するとマリス、ロンフォン、エミルが、待ってましたと真っ先に質問してきた。


「今の私たちの強さは、神と比べてどの程度になるのでしょうか?」


「此方もそれが気になっていました。」


「俺たちの力は、神に通じるのか!」


興味津々な表情の3人をジッと見て、少し考えてからルフェは答えた。


「そうだねぇ・・・試練を受けた3人と同じくらいの力なら、第三世代よりは強いけど、第四世代には届かないくらいかな。

ただ純粋な強さだけで言えば、第四世代の中でちょうど真ん中ぐらいだと思うよ。

でも実際に第四世代と戦闘になった場合は、勝てる確率はほとんどないと思うけどね。」


このルフェの説明に対して、3人は意味がわからないといった表情をしていた。


「それはどういうことですか?」


「今の話は矛盾しています。」


「全員じゃないにしても、俺たちより弱い力の神もいるんだろ?

そいつらに勝てねーのはおかしーじゃねーか!」


これに対して、ルフェは詳細な説明を付け加えた。


「確かに力だけなら、半数には勝てるかもしれないね。

でも第四世代には、私たち第五世代が持つ権能の元になった、異能、があるんだよ。」


新たに出てきた言葉に、3人は興味を示したようだ。


「異能、ですか?」


「それはどういうものなのですか?」


「異能って言うのは、潜在能力を無理矢理強化した能力だよ。」


簡単に説明したルフェであったが、当然それだけでは3人が理解できるはずもなかった。


「潜在能力?・・・あーもうっ、難しすぎてわかんねーよ!

もっとわかりやすく説明してくれよ!」


頭を抱えながら泣きついてきたエミルに、ルフェは更に掘り下げた説明を続けた。


「潜在能力って言うのは、元々個人が持つ様々な秘めた可能性のことなんだ。

第四世代は自分たちの趣味嗜好に合った潜在能力を起こされていて、それを自由に使いこなすことができるんだよ。」


それを聞いて、マリスは自分なりの解釈を口にした。


「つまり異能とは、才能や特性のようなものですか?」


しかしそれはルフェに否定された。


「特性って言うのが何なのか知らないけど、異能は才能ではないよ。

だって潜在能力は個人差で強弱はあっても、元々誰もが持っているからね。

だけど潜在能力って普通は眠っているから、まず使うことが無いんだよ。

本来は危機的状況なんかの追い詰められたときに起こされる、火事場の馬鹿力みたいなもんだね。

だから長時間使い続けると、いろんなところに相当な負荷がかかっちゃんだ。

でも神の身体を持つ第四世代は、その負担に耐えられるんだよ。

誰もが持っているなら、それって才能とは言わないでしょ?」


ルフェの答えに納得したロンフォンは、その答えを知っているであろう人物へと答えを求めた。


「確かにそうです・・・マコト、異能とは特性のことではないのですか?」


ロンフォンから突然質問されたにもかかわらず、マコトは即答した。


「違う。

特性や才能は魂に秘められた力だ。

しかし異能とは、普段眠っている脳の機能を無理矢理起こして、常人には耐えられないほどに強化して使用する能力なんだ。

だから全くの別物だ。」


「げっ、それって使うのに滅茶苦茶負担がかかるってことか?

だったら自爆能力もいいところだぜ。」


マコトが口にした異能の正体を聞いて、エミルにもそれがどれだけ危険な能力なのか理解できたようだ。


だがマコトの説明には続きがあった。


「普通ならな。

だが第四世代は一応神だから、普通じゃない使い方が可能だ。

つまり第四世代が使う異能は、神として強化された肉体があって初めて能力として成り立っている、というわけだ。」


続きを聞いたマリスは、その内容から表情を怒りで染めていた。


「なるほど、人としての身体では耐えられなくても、神としての強靭な身体なら無理矢理耐えることができる、ということか。

人を人と思わない非人道的な行為だな。

正直古代文明の研究者たちが行ったことに対して、吐き気を催すほどの嫌悪感を抱いたぞ。」


「ああ、まったくだ。」


そこへロンフォンが、この際だからと気になっていたことをルフェへ質問してきた。


「ですがそうなると、先程ルフェが権能を使わなかったのは、神としての身体ではなくなってしまったから、使えなかったということですか?」


「それは違うよ。

権能は神としての身体じゃなくても使えるからね。

さっきも言ったけど、権能は異能の後に作られた能力だから、問題点についても改善されているんだ。

それに権能は自身の力だけじゃなく、相手の感情や欲望も利用するから、能力としての効率がすごくいいんだよ。

だから身体や魂への負担は全く無いんだ。」


「何とも理不尽な能力です。」


「あはははっ、確かにね。

でもだからこそ作り物の身体に私たちの魂を捕らえて、古代文明の研究者たちは自分たちの都合がいいように支配して制御したんだよ。

じゃなかったら本来私たち第五世代には、神としての身体なんて必要なかったんだからね。」


「それはどういうことなのですか?

神としての身体を得たからこそ、第五世代の神として他の神を管理することができるほどの力を得たのではないのですか?」


「それが違うんだなぁ。

権能は魂に宿る能力なんだ。

だから私たち第五世代の場合は、支配国の連中が支配下に置くためだけに、神としての身体を使ったんだよ。

もちろん身体が丈夫になって、驚異的な再生能力なんかはあったけどね。

まぁ正直なところ、神としての身体があったからこそ、第六世代の神となった末の妹を封印することができたっていうのもあるかな。

じゃなかったら今私たちはここにいられなかったと思うよ。」


「では第四世代以前の神は、神としての身体を与えられたからこそ、神としての力を得ることができた、ということですか?」


「その認識は少し違うね。

まず第二世代のアイ姉と、私たち第五世代は、新たに創られた神としての身体に、魂だけが移されたんだ。

それは私たちの本来の身体が今ここに存在していることからもわかるよね。

だけど第一、第三、第四世代は、人としての身体を元にして神の身体へと創り変えられて強化されたんだ。

これは異能などの人の身では耐えられない能力を使えるようにしたり、元々持っていた能力を強化するためだからだよ。」


「・・・つまり、もう二度と人としての身体に戻ることはできない、ということですか?」


「少なくとも私が知る限りではね。」


「こうルフェは言っていますが、そこのところはどうなのですか、マコト?」


ロンフォンは以前話しに聞いていた、魔獣に融合されていたエリスの身体を元に戻したという話を思い出し、マコトに尋ねてみたのだが、いい答えは返ってこなかった。


「・・・無理だな。

人から神になったのが10年以内の話であれば、たぶん可能だっただろう。

だが既に相当の年月が過ぎているため、神としての身体が当たり前になってしまっている。

こうなっては情報も定着してしまい、人としての身体だった頃の情報はもう残っていないため、元に戻すことはできない。」


「しかしマコトは、遥か昔に黒龍となった此方のことを元に戻したではありませんか。」


「あれは無理矢理暴走させられてはいたが、竜化という変化であり、身体が作り変えられたわけじゃない。

だから元の身体に戻すには、龍神聖装で竜化を解いてやればいいだけだったんだ。」


「ですがマコトなら過去の情報から書き換えることも可能ではないですか?」


「できないことは無いが、かなり分が悪い賭けだな。

確実に何かしらの重度の障害が残ることになるはずだ。

どう足掻いても現状より悪い状態にしかならないだろう。」


「そうですか・・・」


自分と似た境遇の者たちを元に戻すことは難しいと言われて落ち込むロンフォンに、とりあえずルフェは問題を先送りにすることを提案した。


「まぁそれは私たちが今考えても仕方ないことだね。

結局は本人たちがどうしたいかだから、そのときに改めて考えればいいと思うよ。」


「そう、ですね。」


とりあえず同意したロンフォンであったが、その表情からは納得していないことがわかる。


そんな沈んだ場の雰囲気を変えるため、ルフェは質問の受付を再開した。


「それじゃぁ続きに戻ろっか。

他に聞きたいことはあるかな?」


するとこのルフェの言葉を待ってましたと、勢いよく立て続けに質問してくる者たちがいたのだった。

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