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無双するご主人様のハーレム事情  作者: 不利位打夢
第16章 幻と夢の狭間
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ルフェの秘密16

だが1つだけベルが事前に、ルフェへと釘を刺してきた。


「しかし説明するのは私たち2人の力だけに止めておけ。」


「どうして?」


「本人たちの了承なく勝手に説明するのはどうかと思ってな。

例え姉妹であっても、最低限の筋は通すべきであろう。」


「それもそうだね。

じゃぁベル姉の許可も出たということで、私たちの神の力について説明しちゃうよ。

えーっとぉ、私たち第五世代が持っている神としての力は、権能、って言うんだ。

その力の根源は、七罪と呼ばれている感情や欲望が関係しているんだよ。」


得意げに説明を口にしたルフェだったが、ほとんどの皆が知らないのか、七罪という言葉を聞いてもよくわかっていないようだ。


そんな中、1人だけその意味を知る者がいた。


サクヤだ。


「七罪というのは、人を罪に導く可能性がある7つの感情や欲望のことですね。

確か、傲慢、憤怒、嫉妬、怠惰、強欲、暴食、色欲、のことでしたかと。」


「そうそう、その七罪のことだよ。

よく知ってるね。」


「神聖教導議会、教会の教義の中に、七罪は悪しき存在で滅すべき、という内容があったのを覚えていただけです。」


「へぇー・・・その教会ってところは、何か私たちのことを否定するために存在しているみたいだね。

・・・まぁたまたまなんだろうけど。」


「ええ、ルフェさんの言う通り、偶然かと。

それに気にする必要は無いと思います。

あくまで表立っての教義で、裏では自ら教義を犯しているのですから。

教会に所属する全員がそうだとは言いませんが、まぁ上の方はほとんどそのような状態ではないかと。」


「あはははっ、何それ。

その教会っていうのは、すごくしょうもない組織みたいだね。

まぁ気にしてもしょうがないね。

ああ、ちなみに私は怠惰、ベル姉は暴食を司っているよ。」


2人の権能、その力の根源についてルフェが口にした内容を聞き、ティリアが疑問を口にした。


「怠惰と暴食ですか・・・何かお二人とは真逆ですね。

ルフェさんは根が真面目だということですし、ベルさんはどちらかというと粗食ですから。」


「おっ、いいとこついてくるね。」


「どういうことですか?」


「権能っていうのは、本質を反転させた力のことだからね。

本質が極端であればあるほど、反転させた力も強力になるんだ。

まさに自分の内面を鏡写しにした力、ってわけだね。」


「そうなのですね。

ちなみに、お二人の権能は具体的にどんな力なんですか?

あっ、答えづらいようでしたら、答えていただかなくても・・・」


話の流れで思わず聞いてしまったものの、すぐにティリアは自分の言葉が無神経だったと反省して、気まずそうにしながら最後に一言付け加えた。


だがルフェとしては、特に気にしていないようだ。


「別に気にしなくても大丈夫だよ。

昔は古代文明じゃ有名だったからね。

えーっとぉ、私の権能、怠惰の場合は、簡単に説明すると、相手のやる気をなくして怠けさせることができる力なんだよ。

相手がどんなに強力な力を持っていても、やる気が無くなっちゃえば簡単に無力化することができるからね。

そしてベル姉の権能、暴食の場合は、その名の通り、何でもかんでも食べちゃう凶悪な力だよ。

どんなものでも喰らいつくして無力化し、ものによっては自分の力に利用することもできるからね。」


この説明を聞いてエミルは権能について考えてみたのだが、この時点では力自体に有用性を感じたものの、使い勝手については感じなかったようだ。


「確かにすげー力だと思うけどよ、戦ってる最中は使いづらそうな力だな。

やっぱ戦闘以外で他の神を管理するために使ってたってことなんだろうな。」


「どうしてそう思うの?」


「だってよ、その、権能、だっけ、それだけすげー力なら、使うのだって大変だろ?

何か力の制御にばっか意識が行っちまって、他の力を使うのに集中するのが大変そうだって思ってよ。

だったら強いんだから、戦うときは権能を使う必要なんてねーと思ったんだ。

さっきの模擬戦だって、権能を使ってなかったのはそういうことなんだろ?」


「ふっふっふっ、ところがそうでもないんだな。

さっきも言ったけど、権能は私たちの内面を鏡写しにした力なんだ。

だから権能を使うのに、難しい制御は必要ないんだよ。

それこそ呼吸をするように、自然と使うことができるんだ。

どちらかといえば、力を使わないようにする方が気を使うくらいだね。」


「そんなのありかよ!」


「こんなの序の口だよ。

更に更に、効果範囲や対象者も思うがままなんだよ。

特定の範囲やピンポイントで特定の相手にだけ効果を発揮する、なんてこともできちゃうんだから。

しかも自分を中心にする必要もなく、離れた場所を効果範囲にすることも、条件が揃えば見えない相手に対しても可能なんだよ。」


「それって反則じゃねーか!

なんだよその滅茶苦茶汎用性が高くて緩い条件の力は!」


「それくらいの力が無きゃ、神を管理する神は名乗れないってことだよ。

でもすごく使い勝手がよくて万能だと思える権能にも、対抗策が無いわけじゃないよ。

どうすればいいと思う?」


「どうって言われても・・・」


エミルが答えに悩んでいると、代わりに何人かが思いついた答えを口にした。


「例えば、別の権能を使って相殺する、などでしょうか?」


このノワールの答えに対して、イーリスが自分の考えを口にした。


「それも可能だとは思うけど、(わたくし)たちにとって現実的ではないわ。

もし敵が権能を使えた場合、権能を使えない(わたくし)たちでは対応できないもの。」


「確かに・・・ではこんなのはどうでしょう。

権能に対する抵抗力を上げる、というのは。

例えば(ワタクシ)が淫神力で全身を覆う防御膜を作ることで、権能の影響を減らすことはできないでしょうか?」


「試してみる価値はあると思うけど、効果を減らすだけでは駄目ね。

完全に防げなくては、状況は不利なままだわ。」


「確かにそうですわね・・・」


2人がそんな議論を続けていると、何かを思いついたサラが、ルフェへ質問してきた。


「・・・ルフェさん、権能について少し質問させてください。」


「うん?答えられる範囲でならいいよ。」


「ありがとうございます。

まず権能は、どんな相手にも効果があるのですか?

ただし防ぐことは前提条件から外してください。」


「うん、あるよ。」


「そうですか・・・ちなみにその効果は、どんな相手に対しても常に一定なのですか?」


「常に一定、ではないね。」


「では権能を使用する際に、地形や環境などの様々な外的要因の影響は受けますか?」


「基本的には受けないけど、特定の条件下では受けることもあるね。

ただ地形や環境だけでは、通常ほとんど効果が変わらないかな。」


「では相手の内的要因の影響は受けますか?」


「外的要因よりは受けるかな。」


「なるほど・・・最後に、権能は使用する本人にも効果を発揮させることはできるのですか?」


「うーん・・・試したことがないから断言はできないけど、たぶん効果は無いと思うよ。」


「そうですか・・・」


ここまで質問して、サラは考え込んでしまった。


それを見てルフェは、少し時間を置いてから、他に質問が無いか確かめてきた。


「他に聞きたいことはある?」


「・・・いえ、もう大丈夫です。」


しかし少し間を置いたものの、サラはそれ以上の質問はしなかった。


その返事を聞いて、ルフェは楽しそうな表情をしながら、逆にサラへと尋ねた。


「それで、答えは出たのかな?」


「はい、私なりの答えは導き出せました。」


「じゃぁその答えを聞こっか。」


「わかりました。

私が考えたのは、2つの方法です。

まずはさっきノワールが言っていたように、強力な力で防ぐ方法です。

ただ継承者としての力だけでは難しいでしょう。

それこそ2人の継承者が互いの力を融合して発動する、鬼嵐神力や霊妖神力などの圧倒的な力が必要になると思います。」


「そういえば試練のときに3人が使ってたね。

しかもどうやってたのかは知らないけど、通常よりもはるかに強化されてたっけ。

まぁとりあえずそれは一旦置いといて、それで、もう1つの方法は?」


「はい、先程教えていただいた七罪、これが権能に大きく関係しているのではないかと思いました。

おそらく権能というのは、相手が持つ感情や欲望も利用するのではないでしょうか?

ですから物理的に防ぐのは難しいのでしょう。

そのため最初の強力な力を使う方法も、完全に防ぐのは相当難しいのではないかと思います。

権能を防ぐには、精神面から防ぐのが一番効果的ではないかと考えます。

ルフェさんに効果が無いというのは、自身の本質を鏡写しにした力のため、真逆の同等の力が互いに打ち消し合うのではないかと思います。

この答えでどうでしょうか?」


サラの答えを聞いて、ルフェは少し驚いた表情をしながらも感心していた。


「へぇー・・・完全に正解ってわけじゃないけど、いいとこついてくるね。

点数としては、70点、くらいかな。

さっきの質問だけでここまで考えつけば、十分及第点だと思うよ。」


「ありがとうございます。」


緊張した面持ちで評価を聞いていたサラだったが、ルフェから及第点をもらうことができて、内心安堵していたのだった。

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