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無双するご主人様のハーレム事情  作者: 不利位打夢
第16章 幻と夢の狭間
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夢幻の森の試練14

そんな感心する新たな精霊神たちであったが、武精族の3人からは更に驚きの内容が告げられた。


「でも私たちが契約に干渉できるようにするには、私たちも契約に組み込む必要がある。」


「マコト父さんの話だと、私たちが腕輪形態のまま契約を進めていけば、問題無いって話だよ。」


「詳しいことはわかりませんが、これまで私たちは3人の力と心で成長してきましたから、そのような契約方法が可能だということです。」


リスット、リーフェ、ファムの話を聞き、新たな精霊神たちは関心と呆れがまざったような雰囲気だ。


「何と言いますか、武精族というのは、私たちの想像以上に特殊な存在なのですね。」


「私たちとの契約に組み込むことができるなんて、まさに例外だね。」


「うむ、だが最初の例外をやってのけたマコトの手によって生み出されたのであれば、それも納得できるのである。」


話しにマコトの名前が出てきたので、気になった3人がすぐに理由を尋ねてきた。


「マコト様が最初の例外?」


「どういうことなの?」


「気になりますね。

差し支えなければ教えてください。」


特に秘密というわけではないようで、新たな精霊神たちは、すぐに説明してくれた。


「別に教えることは問題ありません。

先程も説明しましたが、基本的に精界の住人1人に対して、契約者は1人です。

しかし先代の精霊神、妖精神、幻精神たちは、それぞれ契約者が2人います。

1人は当然マコトです。」


この話を聞いてミザリィは、すぐにある人物を思い浮かべた。


「もう1人の契約者って、もしかしてシルフィナさんのこと?」


「うん、そう聞いてるよ。」


新たな妖精神が肯定したので、ナタリィは興味深そうに話の続きを求めた。


「そんなことが可能なの?」


「普通は無理である。

しかし先代たちが言うには、契約は2人と結ばれた、という話である。

その証拠に、2人とも先代たちの力を行使できた、と聞いているのである。」


新たな幻精神の話を聞いて、シェイラはある確信に至った。


「話、ということは、直接見たわけではないのですね?」


「そうです。

そもそも私たちは、今回マコトと初めて逢ったのですから。」


「そうなの?」


「前回の試練のときは、私たちはまだ次代に指定されていなかったからね。

当然試練に立ち会うこともできなかったんだよ。」


「納得。」


「だから私たちも、どうして先代たちが2人と契約できたのか謎なのである。」


「マコト様とシルフィナさんでしたら、意図的に例外を起こすことも可能だとは思います。

ですが例外として片付けるには、簡単な問題ではありませんね。

そもそも複数人との契約が可能であれば、今回マコト様やシルフィナさんも契約に加わることができたはずです。

それを行わなかったということは、何か条件があるのかもしれませんね。」


するとミザリィが、ふと以前話題になったことを思い出した。


「条件かぁ・・・そういえばさぁ、前にマコト様とシルフィナさんの関係について皆で話したことがあったよね?」


「あった。」


「確かあのときは、異母姉弟や従姉弟ではないかと推測しましたね。

すぐにティリアが全面否定して、そこで話が終わってしまいましたが。」


「そうそう、そんなこと言ってたよね。

ねぇ、もし姉弟や従姉弟みたいに近い血縁だったら、同時に契約ってできるの?」


このミザリィが示唆した可能性について、新たな精霊神は否定した。


「いいえ、それは不可能です。

それが例え双子だったとしても同様です。

根本的な理由としては、双子とはいえ同一人物ではない別人だからです。

現に双子であるミザリィとナタリィは、同時に契約できませんから。」


「仮に同じ力を持っていたとしても?」


「無理だね。

双子だろうと同じ力を持っていようと、それは別人だからね。

どちらか1人だけしか契約できないよ。」


「ですが、マコト様とシルフィナさんは同時に契約しているのですよね?」


「そうなのである。

ただ先代たちから契約したときの様子を聞いたとき、不思議なことを言っていたのである。

契約は1人だけとしか結ばれなかった、と。

しかし契約者しか使えないはずの力を2人が使って見せたので、例外として2人同時に契約できたようだ、と。」


「もしかして、マコト様とシルフィナさんがパスでつながっているからとか?」


「パスを通して力を使ったのなら、ありえない話じゃない。」


「つまり契約しているのはマコト様だけで、シルフィナさんはパスを経由して、マコト様を通して力を行使したということですか?」


しかしこの予想は新たな精霊神たちに否定された。


「それは無理でしょう。

私たちの力は、契約者のみが使用できます。

契約者以外が扱おうとした時点で、無力化され霧散してしまいます。

それに先代たちはこうも言っていました。

2人同時に力を使うことができ、自分たちに力を要求してきたのも2人だった、と。」


「じゃぁやっぱりマコト様とシルフィナさんの2人と契約してるってことじゃない?」


「でもこうも言ってたよ。

そのとき力を要求してきたのは確かに2人だったけど、それは同じ気配の人物だった、ってね。」


「だったら契約者はマコト様だけで、やっぱりシルフィナさんはパスを通して力を使っている?」


「であるなら、契約者の気配は1人だけのはずである。

それに1人が2人分の力を要求してきたのであれば、そのような言い方はしないと思うのである。

この契約には謎が多いのである。

だから例外としか言えないのである。」


話がふりだしに戻ってしまい、これ以上議論しても無駄な時間になってしまいそうな気配を感じ、シェイラはその場にいる全員にある提案をした。


「これでは堂々巡りですね。

今は考えても答えが出そうにありません。

この問題については、後ほどマコト様に確認するとして、今は私たちにできることを進めませんか?

今の私たちの最優先は契約を行うことなのですから。」


このシェイラの提案に、その場にいる全員が同意した。


「それもそうですね。」


「賛成っ!」


「うん。」


「だね。」


「異議なし。」


「了解だよ。」


「私も同意するのである。」


「それがいいと思います。」


「ではこの話は一度忘れて、引き続きお互いのことを理解し、親交を深めることにしましょう。」


こうしてマコトたちの契約の謎については一旦忘れ、9人は自分たちの契約に集中したのだった。

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