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無双するご主人様のハーレム事情  作者: 不利位打夢
第16章 幻と夢の狭間
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エルフとダークエルフの出産6

そこへ他の赤ちゃんたちを見てまわっていたハーレムメンバーたちが、騒ぎに気づいてやってきた。


「貴女たちは赤ちゃんたちを泣かせてまで、いったい何をしているんですか!」


ロンフォンが注意をすると、すぐに4人が謝罪してきた。


「すみません・・・」


「申し訳ありません・・・」


「ごめんなさい・・・」


「御免・・・」


さすがに4人も反省しているようなので、ロンフォンもそれ以上は注意することなく、原因を尋ねてきた。


「まぁいいでしょう。

浮かれる気持ちもわかりますから。

それで、いったい何を騒いでいたのですか?」


「実は・・・(×4)」


4人は事の経緯をロンフォンへと説明した。


「・・・というわけなんです。(×4)」


事の経緯を聞いてロンフォンは4人の気持ちに納得しつつも、改めてその行動に対して注意した。


「・・・なるほどそういうことでしたか。

ですが4人とも間違っています。

赤ちゃんは全員可愛いに決まっているではありませんか!」


そのロンフォンの考えに、他のハーレムメンバーたちも同意していた。


更にロンフォンの話は続く。


「別に自分の考えを主張することが悪いとは言いませんし、否定もしません。

人それぞれ考え方が違うのですから、それは仕方のないことです。

しかしそれを他人に無理矢理押し付けた挙句、周囲に迷惑をかけてしまってはいけません。

そのことを理解して、4人とも今後はこのようなことが無いようにしてください。」


4人はロンフォンの話を聞いて何も言い返せず、素直に受け入れていた。


「・・・はい、わかりました・・・(×4)」


「十分反省しているみたいですから、今回はこれくらいにしておきましょう。」


ロンフォンは、これ以上の注意は必要ないと判断したようで、そこで話を締めくくったのだ。


そんなロンフォンの姿に、フウロンが感心していた。


「見事この場を収めましたね、フォンフォン。

さすがは私の自慢の妹です。」


「此方も成長しているということです。」


だが次のフウロンの言葉が、更なる騒動へと発展してしまうことになる。


「全くその通りですね。

ただ私はこれだけは言いたい!

妹としての可愛さでしたら、誰もフォンフォンに勝てるわけがありません!」


そのフウロンの主張に、待ったをかける人物たちがいた。


「それはちょっと聞き捨てなりませんね。

私の妹のキリだって、可愛さなら負けていませんよ!」


「待ってください!

私の妹のラミだって、可愛さなら誰にも引けを取りません!」


「何を言ってるのです。

私の妹のセイこそが、貴女たちの妹よりも可愛いに決まっているではありませんか!」


キラ、ライ、リンの3人が、フウロンへと対抗して、自分たちの妹こそはと、互いに譲らなかったのだ。


そこからは壮絶な舌戦となった。


4人は自分の妹がいかに可愛いのかを、エピソードを添えながら熱く語りはじめたのだ。


たまったものではないのが妹たちの方だ。


暴走している姉を止めることができず、自分たちの恥ずかしい話を、黙って羞恥に耐えながら聞くしかなかったのだから。


ただ、1人だけ名前が挙げられなかった妹、ランだけは、「私も妹なのにどうして名前が出てこなかったの?」、といった表情を姉であるライに向けていた。


だが白熱する4人に視線が集まっていたため、誰も気づいてくれることはなかった。


そのため近くのベッドで眠る赤ちゃんの寝顔を見て癒されながら、現実逃避をしていた。


一向に収まる気配が無い4人の舌戦であったが、それはあっけなく終わりを迎えることになった。


今後の打ち合わせを終えたマコトのメイドたちがやってきたからだ。


すぐにその中の1人、シルフィナが、強引に話に割り込んできた。


「皆さん、とても興味深い話をしていますね。」


話を中断された4人だったが、それがシルフィナだとわかり、反射的に固まってしまった。


そんな4人の様子に構わず、シルフィナは話を続けた。


「自分たちの妹の可愛さを熱く語る、とても楽しそうではありませんか。」


シルフィナが肯定的なことを口にしたので、4人は何もお咎め無しだと安心したのだが、そうはいかなかった。


だがそこで話が終わりではなく、まだ続きがあった。


「ですが場所をわきまえるべきですね。

せっかく落ちついた赤ちゃんたちを驚かせて、また泣かせるつもりですか?」


4人は一気に血の気が引いて、顔色が悪くなった。


しかしそこへエイリが割り込んできて、救いの手を差し伸べてきた。


「シルフィナ、落ちつきなさい。

そんなに威圧しては、赤ちゃんたちが起きてしまうわ。」


「私がそんな初歩的なミスを犯すとでも?」


「思わないけど、ここにいる赤ちゃんは、全員マコト様のご息女だということを忘れていない?」


このエイリの言葉が決め手となって、シルフィナがおとなしく引いた。


「・・・そうでしたね。

仕方ありません、今回は不問とします。」


「皆さんよかったですね。

ですが同じことを繰り返さないように気をつけてください。」


「はい・・・ありがとうございます。(×4)」


4人は何事もなく終わったことに、心の底から安堵していた。


一通り落ちついたので、エイリはその場を後にすることにした。


「それでは、あちらが心配だから私は戻るわ。

シルフィナ、後のことは任せて問題無いわね?」


「ええ、大丈夫よ。

今回は助かったわ、エイリ。」


「緊急事態だったのだから、仕方ないわよ。

それにマコト様の許可も出ていたのだから、シルフィナが気にすることではないわ。」


「そうね。」


「では皆さん、私はこれで失礼します。

私のことについては、後ほどマコト様よりご説明があると思いますので、この場では控えさせていただきます。

またお逢いできる日を楽しみに・・・」


エイリが皆に別れの挨拶をしていると、それを途中で遮る声が聞こえてきた。


「きっ、緊急事態です!

シルフィナ、エイリ!」


珍しく慌てているアイに、シルフィナが理由を尋ねようとして、すぐにあることに気づいた。


「どうしたの、アイ・・・まさか・・・」


「そのまさかです!」


それだけでエイリも気づいたようだ。


「もしかして、こっちに向かっているの!」


「間違いありません!

私の包囲網を全て突破して、後15秒ほどでそちらに到着します!

どうしますか、シルフィナ!」


アイに判断を仰がれ、シルフィナは少し考えてからすぐに決断した。


「・・・仕方ないわね。

エイリ、戻るのは後よ。

ここで確保するわ。」


そのシルフィナの指示を、エイリも支持した。


「それしかないわね。

アイ、タイミングを教えて。」


2人が覚悟を決めると、アイが合図を送った。


「わかりました・・・3、2、1、来ます!」


その合図と同時に、シルフィナとエイリの正面に小さなゲートが2つ開いた。


更にそこから、何かが勢いよく出てくると、それぞれシルフィナとエイリの胸に飛び込んできたのだ。


2人はその何かを優しく受け止めていたが、それを見ていた皆が慌てて駆け寄ってきた。


「だっ、大丈夫ですか、シルフィナさん、エイリさん!・・・えっ!?」


皆を代表してシーノが状況を確認したのだが、2人の腕の中を見て驚きの声を上げていたのだった。

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