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無双するご主人様のハーレム事情  作者: 不利位打夢
第16章 幻と夢の狭間
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自業自得

そんな2人の姿を見て、サラは満足そうに頷いていた。


「うんうん、どうやら2人とも、ようやく事の重大性に気づいたようね。」


「何でサラはそんなに落ち着いてるんだよ!」


「もしかして、もういろいろと準備が終わってる?」


「当然でしょ。

直接的な血のつながりがないとはいえ、私にとっては初めての妹なのよ。

この日に備えて事前に準備をしておくのは当然じゃない。」


「ずるいよサラ、だったら早く教えてくれてもいいじゃん!」


「そうすれば一緒に準備ができた。」


文句を口にする2人だったが、それに対してサラも反論してきた。


「2人こそ何言ってるのよ。

前にちゃんと2人のことも誘ったわよ。」


「そんなの知らないよ!」


「私も誘われた覚えがない。」


「いいえ、絶対に誘ったわ。

でも2人とも、その私たちの誘いを断ったじゃない。」


「それっていつの話?」


「確かフレイムの一件が片付いた後ね。

生誕祭のときに、珍しいお店が多く出ていたから、一緒に贈り物を探しにいかない、って誘ったわよ。

そうしたら2人とも、自分たちで探すから大丈夫、って言って、2人して生誕祭を遊びつくしてたじゃない。」


そこまで聞いて、ナタリィがそのときのことを思い出した。


「・・・あっ・・・そういえば誘われていた。」


「えーっ、本当、ナタリィ?」


「うん。

確かあのときミザリィは、遊びながらついでに探すから大丈夫大丈夫、って言ってた。

私もそれでいいと思ってたけど、結局遊びに夢中になって、今まですっかり忘れてた。」


そのナタリィの話を聞いて、ミザリィもようやく思い出したようだ。


「・・・あー・・・そういえばあったねぇ、そんなことも・・・」


サラは自分が正しかったことが証明されたので、改めて2人に確認した。


「ほら、嘘じゃなかったでしょ?」


さすがに自分たちに非があるので、2人は素直に謝ってきた。


「あはははははっ・・・うん、ゴメン。」


「ゴメン、反省してる。」


「もういいわ。

でも、何となくこんなことになるんじゃないか、って思ったのよね。

だからあのとき注意したのよ、後になって忘れてた、とか言わないでよね、って。」


「いやぁー、さすがはサラ。

私たち以上に私たちのことわかってるよね。」


「うん、頼りになる。」


「というわけで、お願い!」


「贈り物選び手伝って。」


必死に頼んでくる2人だったが、サラはあっさりとその頼みを聞き入れた。


「もうしょうがないわねぇ・・・それで2人とも、何か贈りたい物の案はないの?」


「うーん・・・全くない。」


「・・・思いつかない。」


「ちなみにサラは何にしたの?」


「参考までに教えて。」


「それは構わないけど、絶対に真似しないでよ。」


「えーっ、何で?」


「別に同じ物でも、あげる相手が違うから問題無い。」


「そうだよ、ナタリィの言う通りだよ!」


「何言ってるのよ。

あげる相手は同じに決まってるじゃない。」


「どういうこと?」


「だって私たちは1人1種類、皆さんに同じ物を贈るんだから、被るのは駄目に決まってるでしょ。

言っておくけど、他の皆はもう贈り物の準備ができてるわよ。」


「そんなぁ・・・そうだ!

シェイラもまだ準備してないでしょ?

だから一緒に考えよ、お願い!」


「ノワールも手伝って。」


自分たちと同じく忘れていた2人なら、準備もまだだろうと考えたのだが、その予想は当たらなかった。


「えーっとぉ・・・すみません、私も既に贈り物の準備はできています。」


(ワタクシ)も既に用意してありますわ。

おそらく用意していないのは、ミザリィとナタリィだけだと思いますわ。」


「そんなぁ・・・」


「・・・まずい状況。」


「でも2人が贈り物を選ぶ手伝いはしますから、安心してください。」


(ワタクシ)も手伝いますわ。」


「よかったぁ・・・ありがとう、シェイラ、ノワール。」


「とりあえず後で他の皆が何を用意したのかリストを作ってあげるから、贈り物が被らないように、それ以外から選ぶのよ。」


「うんっ、サラもありがとう!」


「わかった。」


「よしっ、これで贈り物は何とかなるね。」


「一安心。」


「もう、2人とも調子いいんだから。」


贈り物の心配がなくなると、ふとミザリィが先程のシェイラの言葉を思い出して、サラに質問してきた。


「そういえばさぁ、さっきシェイラが、エルフ族やダークエルフ族は受精から出産までの期間が、平均的な種族と比べて半分、って言ってたよね?」


「ええ、そうよ。」


「それじゃぁ他の種族ってどうなの?

今回みたいなことにならないように、ついでだから教えてよ。」


そのミザリィの質問に、ナタリィも便乗してきた。


「私も知りたい。」


2人が興味を示してきたので、サラはいい機会だと思って説明をはじめた。


すると他の皆も興味があるようで、サラたちの話に耳を傾けていた。


「それもそうね。

私も全ての種族について知っているわけではないけど、一般的な期間としては、通常10ヶ月ほどよ。

それは2人も知ってるわね?」


「うん。」


「知ってる。」


「これは主に人族、魔族などが当てはまるわ。

そしてさっきシェイラが言った通り、エルフ族、ダークエルフ族は、その半分の5ヶ月ほどよ。」


「じゃぁ同じエルフつながりで、ハイエルフも半分の5ヶ月くらいなのかな?」


それはさすがにサラも知らなかったようで、そこは本人に聞いてみることにした。


「たぶんそうだと思うけど、そこのところはどうなの、イーリス?」


すると同じく順番待ちをしていたイーリスも話を聞いていたようで、すぐに答えてくれた。


(わたくし)が知る限りは、それで間違いないわ。」


「後はドワーフ族だと8ヶ月、龍人族は12ヶ月、獣人族は種族によってバラバラで、3~24ヶ月ってところね。

身体が小さな種族ほど期間が短く、逆に身体が大きな種族ほど期間が長いそうよ。

レミルさん、ユミルさん、エミルの種族は、確か9~10ヶ月だったはずよ。

私が知っているのはそれくらいね。」


「なるほどね。」


「勉強になる。」


サラは自分が知っている種族についての説明が終わると、今度は知らない種族について本人たちに尋ねることにした。


「そういえば翼人族はどうなの、フェウィン?」


しかしフェウィンは話を聞いていたものの、温泉でボーッとしながら寛いでいたため、反応が少し遅れていた。


「・・・あっ、アタイか。

えーっとぉ・・・確か7ヶ月だったかな。」


「へぇー、結構早いのね。

吸血鬼族はどうなの、シャーリィ?」


続いて質問されたシャーリィは、しっかり話を聞いていたため、すぐに答えてくれた。


「妾たち吸血鬼族は、6ヶ月だ。」


「更に早いのね。

今のところ獣人族の一部を除いて、エルフ族に次ぐ早さだわ。

キラさん、ラミさん、リンさん、鬼人族、風雷族、海人族はどうなんですか?」


今度は立て続けに質問したのだが、のんびりしていたにもかかわらず、3人は自然な流れで答えてくれた。


「鬼人族は、10ヶ月ですね。」


「風雷族は、11ヶ月だよ。」


「海人族は、9ヶ月です。」


「皆さん平均前後なんですね。

後は・・・マコト様、神人族はどれくらいの期間なのですか?」


最後にサラは、一番気になっている神人について、マコトへと話を振ったのだった。

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