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無双するご主人様のハーレム事情  作者: 不利位打夢
第18章 聖域の管理者と穢れの守護者
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怪の試練2

その後2人はマコトによって回復されて意識を取り戻した。


「どうやら私たちは意識を失ってしまったようだな。

それも2人同時に。」


「はいっ。」


嬉しそうに返事をするタマモに、怪精神は一言注意をする。


「試す側としては不謹慎だな、怪精姫よ。」


「もっ、申し訳ありません。

ですがククリは見事に試練をクリアした、それはまぎれもない事実です。」


「そうだな。

ここまでハッキリとした差を見せつけられてしまっては、さすがに認めざるをえまい。」


「では!」


「うむ、参った。

私たちの負けだ。」


怪精神が素直に負けを認めると、ククリはどうしても気になっていたことを質問してきた。


「怪精神様、1つお聞きしてもよろしいでしょうか?」


「何だ?」


「私は今回の試練、事前に話に聞いていました、私自身を鏡のように写した同様の力でお相手をされるのかと思っておりました。

例え同じことをされても負けるつもりはありませんでしたが、少なくとも相当苦戦はしたと思います。

しかし実際の試練は違っていました。

それはどうしてでございますか?」


「なるほど、事前に前回の情報を入手していたか。

簡単な理由だ、あれは私の性に合わない、というだけのこと。

私は自分自身の力でククリの力を見定めたかった、ただそれだけだ。」


「そうでございましたか。」


「その結果ククリは、私の出した条件をクリアした。

見事だった。」


「ありがとうございます。」


「さて、ククリが怪の試練をクリアしたのだから、まずは継承を済ませるぞ怪精姫。」


「はい、お願いします。」


「だがその前に、マコトよ、準備はいいか?」


「ああ、問題無い。

前回の3人のときは、いきなりはじめられてしまったため準備が少し遅れたからな。

今回はいつでもはじめられるように既に準備は終わっている。」


「そうか。

では怪精姫、はじめるとしよう。」


怪精神はそう言うと、自分のお腹に右手を突っ込み、ゆっくりと引き抜く。


すると右手には、淡い光を放つ拳大の宝石が握られていた。


その宝石を一度怪精姫の目の前に掲げて確認させると、そのままお腹へと押し付け、ゆっくりと身体の中へと埋め込みはじめた。


タマモは少し苦しそうな表情をしているものの、一言も声を発さずに、その宝石を受け入れた。


宝石が全て体内に入ると、怪精神はお腹に押し付けていた手を離して、その場から一歩後ろへと下がった。


この瞬間、タマモに変化が起こった。


宝石を埋め込まれたお腹の辺りが激しい光を放ち、全身をあっという間に覆ってしまったのだ。


それはまるで繭に包まれた蛹のような状態となっていた。


しかしその状態は短かった。


すぐに光の繭にヒビが入ると、その内側から勢いよく溢れ出た力の奔流によって、木っ端微塵に粉砕されてしまったのだ。


そして中から現れたのは、髪の色が漆黒で、地面にまで届きそうなほどの長さの美女であった。


身体も変化しており、光りの繭に包まれる前は15歳くらいだったが、今は25歳くらいへと成長している。


だが前回のときとは違い、その容姿は怪精神とはあまり似ておらず、元の姿のまま成長したのだろう。


しかしそれ以外は怪精神の全てを受け継いだようだ。


「・・・これで継承は終わりだ。

今この瞬間から怪精神は任せたぞ。」


「お任せください、先代。」


力強く答えたタマモの姿に満足すると、先代の怪精神は、苦しそうな表情でお腹に手を当てながら、その場で膝から崩れ落ちた。


そんな先代の怪精神をマコトが支えると、断りも入れずにいきなり唇へとキスをした。


しかし先代の怪精神は拒否するそぶりを一切見せず、マコトの行為を無抵抗で受け入れている。


数秒でマコトの唇が離れると、すぐに様子を聞いてきた。


「どうだ?

これで少しは楽になったはずだが。」


「・・・確かに、あれほど苦しかったのが嘘のように消えてしまった。

だが私としてはもう少し長くキスをしてくれてもよかったのだがな。

今からでも遅くは無い、さあもっと続きをしてくれ。」


「それはとても魅力的な誘いだが、まずは今の状態を何とかするのが先だ。」


「そうであったな。

で、私はどうすればいいのだ?」


「これだ。」


そう言ってマコトは、真っ白な片手剣用の鞘と疑似精石を差し出した。


「それが新たに私が宿る器なのだな。」


「そうだ。

既に体内にあった精石の情報は鞘に登録してあるし、疑似精石は完全な状態になっている。

後はこの鞘と疑似精石に宿って融合すればいいだけだ。」


「ならばすぐにはじめてくれ。」


「では、はじめるぞ・・・はっ!」


マコトは怪精神のお腹に鞘と疑似精石を近づけてから、一言だけ気合いを発した。


その際に何かの力を発動すると、怪精神の身体と疑似精石が鞘へと吸い込まれていった。


すると鞘が光り輝き、すぐに収まった。


そうして現れたのは、漆黒の鞘だった。


マコトは視線を向けて鞘を確認してから声をかけた。


「・・・もういいぞ、カイネ。」


その声に答えるかのように、漆黒の鞘が変化した。


現れたのは漆黒の髪の美女なのだが、その姿は怪精神としての頃よりも少し若くなっており、20歳くらいに見える。


カイネと呼ばれた先代の怪精神は、変化した自分の姿を確認してからマコトに答えた。


「・・・ふむ、どうやら上手くいったようだな。

だが、先程までよりも多少若い姿になっているようだが、これはマコトの趣味か?」


「別に俺の趣味でその姿になったわけじゃない。

前に他の3人が15歳くらいになったのは覚えているな?」


「確かあのときは一部の情報が不足してしまったために、あのように若返ってしまったのだったな。

もしかして今回もそうなのか?」


「いいや、今回全ての情報は漏れなく読み取れている。

だが新たな器の鞘と疑似精石は別だ。

まだ完全に馴染んでいない所為で、一時的にカイネの身体が若返ってしまったんだ。

しかしこれは5日もあれば馴染んで、元の姿に成長するはずだ。」


それを聞いて、カイネがあることを思い付く。


「ふむ・・・それならば何も問題無いな。

いや、むしろ好都合というべきか。」


「どういうことだ?」


「5日で5歳分成長するのだから、その間にマコトには私の変化を楽しんでもらうことができるということになる。

これが15歳くらいではマコトも手を出しづらいだろうが、今の20歳くらいの姿であれば、遠慮する必要はあるまい。」


「・・・なるほど、確かに。」


「となれば、これから5日間は、私を優先的に可愛がってくれるのであろう?」


「もちろんだ。」


マコトの答えを聞き、カイネは満足そうな表情を浮かべている。


「期待通りの答えで嬉しいぞ、マコト。

さすがは私が認めた唯一の男だ。」


「今の言い方だと、カイネは俺以外の男にも逢ったことがあるのか?」


「当然、あるわけがなかろう。

私がこの身体に触れることを許す男はマコトだけだ。

これまでも、そしてこれからも、マコト以外に許す気など一切無い。」


「それは光栄だな。」


「そうであろう、そうであろう。

そういえば、あの3人、スレイ、リヨウ、カゲンはどうなったのだ?

もう元の姿くらいには成長したのか?」


「いや、今の時点で20歳前後といったところだな。

元の25歳くらいに戻るには、後2、3ヶ月くらいかかるだろう。」


「ならば私の方が早く成長することになるな。

あの3人の悔しそうな顔が目に浮かぶ。

しかしそれくらいまで成長しているのであれば、既に3人には手を出しておるのだろう?」


「当然だ。」


「うむうむ、さすがはマコト、稀代の女たらしよ。」


「その言い方はどうかと思うぞ。

俺が女好きなのは認めるが、別に女性をもてあそんでいるわけではないからな。

ただ愛する女性が多いだけだ。

それに全員を平等に、真剣に愛しているのだから、稀代の女たらしと呼ばれるのは不本意だぞ。」


「はははっ、それは失礼した。

ならばここは、我らがハーレムの主、とでも呼ぼうか。

これならば文句あるまい?」


これ以上は問答が面倒になったのか、先にマコトの方が折れた。


「はぁ・・・もう好きに呼んでくれ。」


「そうさせてもらおう。」


そこへタマモが、心配そうな顔で様子を窺ってきた。


「先代!・・・大丈夫、なのですか?」


「おお怪精姫、いや、新たな怪精神だったな。

見ての通り、どこも異常はないぞ。」


「いえ、事前に話を聞いていましたので心配はしていませんでしたが、こうして無事な姿を見て安心しました。」


「そうか。

この通り私はピンピンしておる。

いや、若返った分、ピチピチしておると言うのが正しいかな。

はははははっ。」


豪快に笑うカイネの姿に、タマモは何と答えていいのか戸惑いを隠せなかった。


「・・・」


さすがにカイネも、タマモの様子がおかしいことに気付いたようだ。


「どうした?」


「いっ、いえ、いつも私は厳格で凛々しいお姿しか見ていませんでしたので、その何といいますか・・・」


「そうであったな。

私は怪精神として、怪精姫の前ではそう振舞ってきたからな。

だが今の私は怪精神ではない、ただのカイネという一人の女だ。

次代に怪精神を引き継いで、その責務から解放されたのだから、これからはありのままの自分をさらけ出すことにしたのだ。

もしかして幻滅したか?」


「そっ、そのようなことは・・・ただ、少し今の姿に違和感が・・・はっ、申し訳ありません!」


「気にすることは無い。

今の私は怪精神ではないのだからな。」


「しかし、それでも先代は、怪精神としての私の師でもあります。

やはり今後も相応の対応をする必要があります。」


「頭が固いな。

まぁそれが良い所でもあるのだがな。

それについては好きにすればいい。」


「はい、そうさせてもらいます。」


「そんなことよりも、契約をしなくてもいいのか?

それなりに時間がかかるのだから、先に進めておけばよかったではないか。」


「もちろん、これからククリと契約します。

しかし、まずは先代の安否確認をと思いまして。」


「ならば私の方はもういいから、早く契約を済ませてしまえ。

待っている間、私はマコトと乳繰り合っておるから、こちらを気にする必要は無いぞ。」


「・・・わかりました。

そうさせてもらいます。

さあ、行きましょう、ククリ。」


「はい。」


すぐに移動しようとしたタマモとククリだったが、何故かカイネに呼び止められてしまった。


「おっと、大切なことを1つ忘れておった。」


「・・・何ですか、先代?」


するとカイネはタマモではなくククリに話しかけてきた。


「ククリよ、ここに来たということは、例のアレ、今身に着けておるのであろう?」


「例のアレ、ですか?・・・ああ、アレのことでございすね。

はい、当然身に着けております。」


「今この場で見せてはくれぬか?」


カイネの言葉に、慌ててタマモが割って入ってきた。


「ちょっ、何を言ってるのですか、先代!」


しかし止めようとしたタマモに構わず、ククリはカイネの要望に応えた。


「はい、別に構いません・・・どうぞ。」


その場で穿いていた袴を脱ぐと、身に着けているものが見やすいように、上着をまくってカイネに見せた。


そんなククリの姿を、カイネは楽しそうに凝視した。


カイネが見ているのは、ククリが身に着けている、怪精のふんどし、であった。


それは怪精の力が宿っており、怪力の継承者であるククリが身に着けることこそ、夢幻の森に入るために必要な裏の条件でもあった。


その怪精のふんどしを、ククリはお尻に食い込むくらい、少しきつめに締めて身に着けていた。


「おおっ・・・これはまた見事な食い込みっぷり・・・いや、穿きっぷりだ。

どうだククリよ、その、怪精のふんどし、は?」


するとククリからは意外な答えが返ってきた。


「それはもう、素晴らしいの一言に尽きます!」


「へっ?」


これにはカイネも予想外だったのか、惚けた顔でククリを見ていた。


そんなカイネの状況に気付かず、ククリは熱く語りはじめる。


「履き心地も最高ですが、何と言っても一番はこの食い込みです!

今回試練に挑む私の心を、この怪精のふんどしがより一層引き締めてくれました!

まさに至玉の逸品!

今では普通の下着では物足りず、ふんどし以外は受け付けない身体になってしまいました!

この様な素晴らしいものを作ってくださり、出逢わせていただいたこと、感謝の念に堪えません!」


あまりにも褒めちぎってくるククリの姿に、カイネも現実に引き戻されると、とりあえず話を合わせた。


「そっ、そうであろう、そうであろう。

私自身が吟味した素材で時間をかけて丁寧に作り、更にそこへ私の力を付与したのだから、それくらいは当然だ。

形をふんどしにした私の判断に間違いは無い。」


「はいっ、全く持ってその通りでございます!

他にも・・・」


カイネの言葉に気分を良くしたククリは、更に拍車がかかって言葉が止まらない。


しかしカイネは、そんなククリの言葉を黙って聞き、ときどき相槌を打つしかなかった。


実はこの、怪精のふんどし、カイネの継承者に対するちょっとした悪戯であった。


普段女性が身に着けることが少ないふんどしを強制的に身に着けさせることで、継承者の恥じらう姿を見ようとしたのだ。


だが実際に身に着けたククリの反応は、カイネの予想と全くの真逆であった。


そのため本来は、時にはユーモアも必要だ、といって種明かしする予定が、できなくなってしまったのだ。


そんなカイネの心を、横で黙って見ていたタマモは正確に見透かした。


「そういうことでしたか・・・まぁ先代の本性については諦めましょう。

しかし・・・」


タマモはカイネには何も言わず放置すると、ククリの正面に立ってジッと顔を見つめた。


「ん?どうしましたか、タマモ?」


「・・・いえ、ククリは変わらずククリなのだな、と思っただけです。」


「どうしてそのような当たり前のことを言っているのですか?」


「私がそう感じただけですから、そういうものだと思ってください。」


「まぁタマモがそう言うのでしたら・・・」


「ただこれだけは言っておきます。

ククリ、殿方の前で恥じらいもなく、いきなり下着をさらすのは、淑女としてどうかと思いますよ。

今ここにはマコト殿もいらっしゃるのですから、

御覧なさい、マコト殿はククリに気を使って、視線を外してくださっているのですよ。」


タマモの言う通り、マコトはククリに背を向けており、その姿が好印象を与えたようだ。


しかしそんなマコトの姿に、ククリがある事実を口にした。


「おや、珍しいですね、マコトさん。

いつもはしっかり私のことを見てくださるのに、いったい今日はどうしたのですか?

普段一緒に温泉に入って、毎日全裸の私の身体を隅から隅までご覧になっているのですから、今更下着姿程度を気にしたりしませんよ。

どうぞ遠慮なくご覧ください。」


そう言ってククリは、マコトに見やすいように、その場でゆっくりと回って見せた。


しかしタマモは、ククリから明かされた事実に驚愕の表情を浮かべている。


「・・・はっ!?毎日温泉で全裸!?」


更にそこへククリが追加情報を付け加えた。


「あっ、少し言葉が足りませんでした。

温泉は朝と夕方に入っていますから、マコトさんに見ていただいているのは1日2回でしたね。」


「2回も!?」


「ですが私としては、そろそろベッドの上でも見ていただいていいかな、とも思っているのですが、いかがでしょうか?」


少し顔を赤くしながら、ククリはマコトのことを誘ってみた。


「・・・」


しかしマコトは相変わらず後ろを向いたままで、何も答えなかった。


代わりにタマモが更に驚愕の表情を浮かべながら、ククリを注意している。


「べっべっべっベッドの上!

なっなっなっ何を言っているのですかククリ!

はしたないですよ!」


「そうでしょうか?

好きな殿方にアピールするには、これくらいハッキリ言う必要があると教わったのですが。」


「誰ですか!

そのような破廉恥なことをククリに教えたのは!」


「キラ、キリ、ライ、ラン、ラミ、リン、セイです。

他にもマコトさんのハーレムの皆さんが、殿方の喜ばせ方を教えてくださいました。

皆さん博識で、とても勉強になります。

例えばマコトさんを喜ばせる方法の1つとして、ホーネットさんが教えてくださったのが・・・」


ククリが具体的な内容を口にしようとしたので、慌てたタマモはとにかく叫んで邪魔をした。


「わーわーわーっ!」


するとタマモの狙い通り、ククリがそれ以上は口にするのを止めてくれた。


「どうしましたか、タマモ?

そんなに慌てて。」


このタイミングを逃すわけにはいかないと、タマモは息を整えてから強引に契約の話へとすり替えた。


「はぁっ、はぁっ、はぁっ・・・ククリ、今はそのことよりも先に契約をしましょう。」


「そうですか?

これからが良い所なのですが・・・」


残念そうなククリだが、タマモは譲らない。


「その話は後でちゃんと聞いてあげるから、まずは契約をしましょう。

ほらっ、契約には時間がかかるから、このままだと戻るのが遅くなってしまうわ。

それにここで過ごした時間は、現実世界では3倍速く進んでしまいますから、話なら現実世界でしましょう、ねっ、ねっ?」


そんなタマモの熱意に負けたのか、ククリの意識が契約へと傾いた。


「・・・それもそうですね。

では契約をお願いします。

それで、私はどうすればいいのですか?」


「まずはこちらへ。

そう難しい話ではありませんよ。」


タマモはククリの気が変わらない内に、少し強引に手を引いて湖へと連れて行ったのだった。

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