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無双するご主人様のハーレム事情  作者: 不利位打夢
第17章 商い革命
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商国での会談18

素直に負けを認めたガラティアは、先程までとは打って変わって、清々しいほどの笑顔を浮かべていた。


「あはははっ、ここまで一方的にやられるのは久しぶりですよ。

昔序列を決める際に、上司たちとやり合ったとき以来です。

ですがこれだけは教えておきます。

確かに貴女たちは強い。

だけど上には上がいることを忘れない方がいいですよ。

今の貴女たちでも、私より序列が上の特級天使たちと比べれば、まだまだ力不足です。

これは紛れもない事実ですからね。」


このガラティアの忠告を、シーノはそのまま素直に受け取った。


「そうでしょうね。

確かに今の私たちでは序列第3位以上の特級天使の相手は難しいでしょう。

しかしそれは、今はまだ、というだけです。

近い内に必ず追いついて、そして追い越してみせます。

それにご心配には及びません。

私たちより強い方たちでしたら、嫌というほど毎日見ていますから。」


「貴女たちよりも強い方がいるとは、これからが楽しみです。

もしかしたら本当に、私も今以上に強くなれるかもしれませんね。」


「それについては保証しますよ。

少なくとも私は、今の力を僅か数ヶ月で身に付けることができたのですから、ガラティアさんもきっと強くなれます。」


「それはいいことを聞きました。

楽しみが更に増えましたよ。」


ここまではガラティアも本心から楽しそうにしていた。


それがシーノの口から出た次の言葉の声が、急に低く沈んだことで一変した。


「そうですか・・・ただそう言っていられるのは今の内かもしれませんよ。」


さすがに不穏な空気を感じたようで、すぐにガラティアがその意味を聞いてきた。


「ん?・・・それはどういうことですか?」


だがこのガラティアの疑問に対して、シーノは答えを返さなかった。


「しかしそうですね・・・これは早い内に知っておくべきかもしれません。」


自分を無視して独り言を言っているシーノに、再びガラティアは質問を繰り返した。


「さっきから何を言っているのですか?」


だがシーノは、ガラティアを無視したまま、別の人物にある提案をしていた。


「というわけですので、シルフィナさん、この後1戦よろしいですか?」


シーノからの突然の模擬戦の申し込みであったが、あらかじめ予想していたのか、シルフィナはあっさりとそれを受け入れた。


「仕方ありませんね・・・ということですので、後のことはお任せしても構いませんか?」


そう言ってシルフィナが誰もいない方へ向けて声をかけると、突然返事が返ってきた。


「ああ。」


その声に驚いたガラティアは、慌てて声がした方へ振り向いた。


すると、そこに男性の姿を見つけたため、まずは警戒しながら探りを入れた。


「えっ?・・・あっ、貴方は誰ですか?」


男性はすぐに自分の素性を明かしてくれた。


「初めましてだな、ガラティア。

俺はマコトだ。

何度か皆のとの会話に出てきていた、主様、というやつだ。

シルフィナからも合格が出たことだし、これからよろしく頼む。」


いきなり雇用主が現れ、思わずガラティアは普通に挨拶をした。


「あっ、はい、よろしくお願いします・・・ってーっ、いったいいつからそこにいたのですか!」


しかしすぐに警戒を強めながら、再び探りを入れてきた。


「サーシャと模擬戦をはじめる少し前くらいからだな。」


「そっ、そんな前から・・・全く気付きませんでした。」


「まぁ模擬戦に集中していたみたいだから、それもしょうがないだろう。」


「そっ、そうですよね。

あはははっ・・・ってーっ、そんなわけないじゃないですかーっ!

これでも周囲には注意を払って、常に警戒していたんですよ!

それなのに全く気付かないなんてことがあるわけないじゃないですかーっ!」


「別に嘘は言ってないぞ。

現にサーシャとの模擬戦の後の回復は俺がやったからな。」


「回復ということは、神法、つまり貴方は神人ですか?」


「半分正解だ。」


「もしかして貴方はあの方の・・・」


「とりあえずそう思っていてくれればいい。」


「言い回しが気になりますが、今はそれで納得しておきましょう。」


「そうしてくれ。」


「ところで先に確認しておきたいのですが、私は貴方に雇用される、ということでいいのですよね?」


「ああ、シルフィナを含め、他のメイドの皆も了承しているからな。

俺に断るという選択肢は無い。」


「でしたら今このときから、私は貴方、マコト様に雇用されるということでいいんですよね?」


「そうなるな。」


「だったら先に雇用条件を決めさせてください!

間があいてしまうと、後になってそんなことは聞いていない、何てことなりかねませんからね。」


「別に構わないぞ。

それでは先にガラティアの望む条件を聞こうか。」


「私が望むのは次の3つです!

1つ目は、メイドにも人権をください!

2つ目は、私の生活を全て保証してください!

3つ目は、マコト様の神力を定期的に私へ補充してください!

この3つだけは絶対に譲れません!

ですがこれ以外は、マコト様の提示する条件に従います!」


ガラティアの条件の意味について、一度自分の頭の中で考えてから、マコトは互いの認識を合わせるために確認することにした。


「・・・一応確認するが、1つ目の、メイドにも人権、というのはどういう意味だ?」


「そのままです!

これまで私は上司に無茶振りされてきました!

しかも任務の内容を一切知らされていないのに全て断ることができず、問答無用で強制労働させられてきたのです!

ですから今回は私にも選択の自由が欲しいんです!」


「なるほど、そういうことか。

わかった。

ガラティアに頼みごとをするときには、事前に内容を説明することを約束しよう。

もちろん受けるか受けないかはガラティアの自由で構わないし、仮に断ったとしても罰則などは科さないから安心してくれ。」


要望が全て通った、あまりにも自分に都合がいい好条件に、多少の譲歩は覚悟していたガラティアは完全に拍子抜けしてしまった。


だがすぐに我に返り、今の言葉を訂正されないように慌てて言質を取りに行った。


「へっ?・・・ほっ、本当ですか!」


「ああ、本当だ。

後で契約書を作って、記載しようか?」


「ぜひお願いします!」


「わかった。

ただそれだと頼みごとが全て断られてしまうことにつながる。

そこでだ、俺からも1つ条件を付けさせてくれ。」


「なっ、何でしょうか?」


マコトに条件を付けると言われ、ガラティアは内心ビクビクしていた。


「もしこちらの頼み事を引き受けてくれた場合には、その数や内容によって貢献度を算出し、それに応じた特典を付けるというのはどうだろう。

更に特典を使用せずに貯めることで、より高価な特典を受けることができるようにもしようと思うが、どうだ?

これならガラティアに損は無いはずだ。」


すぐにガラティアはマコトの言葉の意味を理解し、その提案に飛び付いてきた。


「特典、ですか?・・・それは何でも構わないのですか!」


「俺にできる範囲で、という制限は付くがな。

ただ俺の方で特典の内容を一方的に作ってもしょうがないから、後でガラティアから特典にしたいことを聞き取るつもりだ。

そこで聞いた内容を精査し、更に俺の方で他にも特典にできそうな内容を追加して、それぞれ必要な貢献度を付けさせてもらう。」


「たっ、例えばですが、休暇をください、と言ったら、もらうことが可能なのですか?」


「休暇?」


「はい、休暇です!」


「休暇か・・・それはちょっと特典にはできない内容だな。」


このマコトの答えに、それまで興奮していたガラティアの熱が一気に下がった。


「そっ、そんなぁ・・・」


しかし次のマコトの言葉の続きを聞いて、ガラティアの興奮が再燃することになる。


「一応俺の方から提示する雇用条件に、休暇を含めるつもりだからな。」


「・・・えっ?本当ですか!」


「ああ、本当だ。

そうなると先にこちらの条件を提示しておいた方がいいな。

まずシルフィナから聞いていると思うが、こちらがガラティアに求めるのは、情報提供、訓練相手、俺たちの目的への協力、この3つだ。

ちなみにメイドとしての仕事は、俺たちの目的への協力、に含まれる。

これは問題無いな?」


「はっ、はい、大丈夫です!」


「では次に雇用条件だが、衣食住は提供しよう。

服は後でシルフィナから受け取っておいてくれ。

他にも足らない物があればメイドの皆に言ってくれれば用意しよう。

食事も3食用意するし、風呂も温泉があるから、基本的に空いている時間ならいつ入っても構わない。

朝起きるのは早いが、夜は比較的早めに就寝するから、睡眠時間も十分とれるはずだ。」


「おっ、お風呂!それも温泉があって、自由に入っていいんですか!」


「ああ構わないぞ。

ただ掃除やお湯の入れ替えなどがあるから、利用できない時間もある。

その場合は事前に予定を出しておくから、それは了承してくれ。」


「それくらい問題ありません!」


「そうか。」


「それと睡眠時間についてですが、1時間以上連続して寝ることができるのですか?」


「1時間って・・・一応普段の予定では、就寝は基本的に8時間だな。

ただし場合によっては、もう少し長く寝ることも可能だ。

そこは自分で好きに調整できる。」


「はっ、8時間以上も連続で眠れる・・・そんな贅沢が許されるなんて素晴らしすぎます!」


「それとメイドの皆は朝少し早く起きて仕事をしている場合もあるから、そこは後で確認してくれ。」


「それくらい全然問題ありません!」


「次に1日の生活の流れについてだが、朝は少し早く起床してから訓練を行う。

その後、風呂で汗を流してから朝食を食べ、昼まで自由時間になる。

そして昼食後に食休みを挟んでから午後の訓練を行い、風呂で汗を流してから夕食を食べ、就寝まで自由時間になる。

基本的には毎日このような生活を送っている。」


「えっ?えっ?3食温泉付きだけでもすごいのに、自由時間までもらえるのですか!

それも1日に2回も!」


「ああ、そうだ。

基本的には自分のやりたいことをやってもらって構わない。

あっ、1つ言い忘れていた。」


「なっ、何ですか?

今更自由時間を無しにするなんて言わせませんよ!」


「そんなことは言わないから安心しろ。

俺が言い忘れていたのは、給与についてだ。」


「えっ?・・・お給料までもらえるのですか!」


「当然だろう。

とりあえず働きに応じた給与の支給と、必要だと判断すれば経費も認める。

ただし経費は必ず、シルフィナへ事前に申請してくれ。

シルフィナが承認すれば全額支給する。」


「はぁ経費まで・・・夢ならどうか覚めないでください。」


「それと休暇についてだが、7日に1回だけだが、半日の休みがある。

ただしこれは貯めることも可能で、他のメイドの皆と調整してもらえば、貯まっている分をまとめて休んでもらっても構わない。

例えば半日分を2回貯めて1日分にするとかだな。」


「まっ、まさか・・・それは、つまり・・・連休も可能、ということですか!」


「ああ、そうだ。

それと最初の1ヶ月は見習い期間とさせてもらうが、その後は正式なメイドとして扱うから、有休を与えるつもりだ。」


「えっ?・・・いっ、今、何と言いましたか?」


「ん?最初の1ヶ月は見習い期間とさせてもらうと言ったんだが、不満か?」


「そっちではありません!

その次の方です!」


「その後は正式にメイドとして扱うから、有休を与えるつもりだ、の方か?」


「そうです、そっちです!

ほっ、ほっ、ほっ、本当に有休がもらえるのですか!」


「とりあえず最初は1年目で10日だな。

その後、2年目は11日、3年目は12日と、勤続年数が増える毎に加算される有休も最大で年間20日まで増やすつもりだ。

使用すれば古い有休から順に消化される。

ちなみに古くなった有休に使用期限は無く、消滅することは無い。」


「有休・・・なんという素晴らしい響きでしょう。

しかも最初の年に10日間ももらえるなんて・・・私、マコト様のために、粉骨砕身、この身が朽ち果てるまで、誠心誠意お仕えさせていただきます!」


「頑張ってもらえるのはありがたいが、無理をする必要は無いぞ。」


「ああ、しかも私の身体を気遣って優しい言葉までかけてくれる・・・ううう、このような理想郷で働けるなんて、これまで生きてきた中で最高に幸せです!」


「まぁ喜んでもらえたなら何よりだ。

一応確認するが、今提示した雇用条件にガラティアが提示してきた2つ目の、生活を全て保証する、も含めているが問題無いか?」


「はいっ!

この様な好条件、断る理由がありません!」


「そうか。

では雇用条件と2つ目の条件は、これで決めて構わないな?」


「はいっ!お願いします!」


「わかった。

では最後に3つ目の、神力を定期的に補充する、だが、ガラティアが希望する補充方法はあるか?」


「補充方法、ですか?

私としては、大量の神力をできるだけ圧縮してもらえれば、どんな状態でも構いませんよ。

後はそれを全身に浴びて、適当に吸収させてもらいますから。」


「だがそれでは効率が悪いはずだ。

おそらく吸収できるのは1%程度だから、俺から神力を渡す頻度が多くなるぞ。

これでは互いに時間も手間もかかってしまい、いい方法とは言えないな。」


「ですが私が知っている吸収方法は、これ以外にはありませんよ。

それとも他に何かいい方法がありますか?」


「それなら俺がいくつか知っている。

俺が提案するのは、次の2つの方法だ。

まず1つ目は、俺が直接ガラティアに触れて神力を送り込む方法だ。

これは接触面積と接触方法によって吸収率が変わる。

2つ目は、俺とガラティアの間にパスをつなげる方法だ。

これは常に俺からガラティアに神力を送っている状態になるから、いつでも好きなときに吸収することが可能だ。

俺としては2つ目のパスをつなげる方を勧めたいが、判断はガラティアに任せる。

もちろんガラティアが最初に言った方法でも構わないが、どうする?」


マコトから提示された条件を聞き、ガラティアは少し考えてから、それぞれの方法について質問してきた。


「・・・いくつか確認させてください。

まず1つ目の方ですが、直接私に触れるとは、どのような方法になりますか?」


「例えばだが、互いに両手をつなぐだけでも、吸収率は20%くらいまで上がる。

後は互いに素肌で背中を合わせる場合なら接触面積が増える分、吸収率は35%くらいになる。」


「なるほど、確かに吸収率が全然違いますね・・・つまりその理屈ですと、互いに全裸で全身を絡めて抱き合うのが一番効率が良さそうですね。

たぶんそれが一番接触面積が多そうですから、その場合の吸収率は、どれくらいになるのですか?」


このガラティアの質問に対して、マコトは言いづらそうにしながら途中で内容を変えて答えていた。


「・・・おそらく90・・・いや、80%といったところだと思う。」


マコトの様子がおかしいことを敏感に察知したガラティアは、更に深く質問してきた。


「低く言い直したのは気になりますが、今は置いておきましょう。

しかしそれでも80%ですか・・・この際だから聞いておきますが、一番吸収率が高くなるのは、互いのどこをどのように接触させればいいのですか?」


「・・・先に言っておくが、この方法は今の俺にはできないぞ。」


「そうだとしても、私には知っておく権利があると思いますが、どうでしょうか?」


ガラティアに正論を突かれて渋々ではあったが、マコトは正直に答えた。


「・・・わかった。

一番吸収率が高いのは、粘膜接触だ。」


マコトの答えを聞いても、ガラティアは恥ずかしがることなく正確に理解した。


「なるほどなるほど、つまり接吻や性行為などをすることですね。」


「・・・ああ、そうだ。」


「その場合の吸収率は、どれくらいになりますか?」


「・・・おそらくどの部分でも90%以上だと思う。」


「確実に100%になる粘膜接触の部位は無いのですか?」


「・・・どうしても損失は出てしまうから、直接接触する場合の最高は99%以下だと思う。」


これ以上新たな情報は出てこないと判断したのか、ガラティアはこの話を一度切り上げ、次の話へと移った。


「わかりました。

とても参考になりました。

では次に2つ目の方ですが、パスとはいったいどういうものなのでしょうか?」


マコトも気を取り直して、ガラティアの質問に答える。


「パスというのは、俺とガラティアの間を見えないパイプでつなげる、と考えてもらうのが一番わかりやすいと思う。

これがつながることによって、俺からガラティアへ直接神力を送ることが可能だ。

こっちの利点は、吸収率が確実に100%になることと、互いに接触する必要がないから手間が全くかからないことだ。」


「確かに効率だけを考えれば、そのパスとやらをつなげてもらうのが一番良さそうですね。

ですが利点だけでなく、当然欠点もあるのですよね?」


「ああ、そうだ。

唯一の欠点は、俺の方へガラティアに関する全ての情報が筒抜けになってしまうことだ。」


「私の情報が全て、ですか・・・」


「だがこれは俺の方で情報を遮断することができる。

そこは信用してもらうしかないんだが、どうだろうか?」


「あっ、いえ、それは雇われの身としては、別に構わないと思っています。

ただそうですねぇ・・・2つほど約束してもらうことはできますか?」


「できる限り約束したいとは思うから、まずは内容を教えてくれ。」


「まず1つ目は、緊急時以外は、事前に私の許可を取ってから情報を読み取ること。

2つ目は、もしやむを得ずパスを通じて私の情報を読み取った場合は、その内容を全て私に公開すること。

どうでしょうか?」


「ガラティアには情報提供を雇用条件にしているから、パスを通じて情報を引き出すことは無いと約束する。

合わせて2つの条件も約束しよう。

これらも雇用条件に記載するということでどうだ?」


「そうですねぇ・・・私としては別に粘膜接触でも構わないとは思っているのですが・・・」


「・・・」


「・・・しかし雇用条件に記載してもらえるのでしたら、そのパスをつなげてもらうことで合意しましょう。」


「そうか。

そう言ってもらえると助かる。」


「いえいえ、少しは雇用主の要望も受け入れて見せた方が、私の印象も上がりますからね。

そこは気にしないでください。」


「わかった。

ではこれで3つ目の条件も問題無いな?」


「はい、大丈夫です。

ではこれで互いの条件は一通り満たされましたかね?」


「いや、いくつか俺の方から条件を提示させてもらう。

まずは、俺たちに関する情報を、一切外部に漏らさないようにしてもらう。

そのための手段として、パスを利用させてもらうか、主従契約を結ぶかを選んでもらう。」


「パスを利用することで、情報漏洩を防ぐことができるのですか?」


「可能だ。

これによってガラティアは、俺たちに関する全てのことを、声や筆記などのあらゆる伝達方法で、俺たち以外に伝えることができなくなる。」


「それはつまり、声に出せなくなったり、書けなくなる、ということですか?」


「そうだ。」


「まぁそれくらいなら問題ありませんね。

わかりました、ではパスを利用する方法でお願いします。」


「そうさせてもらう。」


「それで終わりですか?」


「いや、もう1つだけ俺の方から条件がある。

これは俺にとって最も重要な条件だ。」


マコトがあまりにも真剣な表情で言ったので、ガラティアにも緊張が走った。


「なっ、何でしょうか?」


「それは・・・」


「そっ、それは?」


「・・・雇用中に、いつでもどこでも何度でも、俺がガラティアのことを口説く許可が欲しいんだが、どうだろうか?」


「・・・はい?・・・どういうことですか?」


「どういうことも何も、言葉の通りだ。

俺はガラティアのことを口説きたい。

そして俺の女になってもらいたい、それだけだ。」


「えーっとぉ、それはつまり、私と男女の関係になりたい、それも性的な意味で、ということですか?」


「そうだ。」


「だったらさっき、パスをつなげるんじゃなくて、粘膜接触で押し通せばよかったんじゃないですか?

別に私は構いませんよ。

マコト様ならメイドとして身体を求められても。」


「それでは駄目だ!

俺は立場を利用して身体だけの関係を求めているんじゃない!

まずは互いの心がつながって愛を育み、それから身体のつながり、つまり性的な関係を望んでいるだ!」


「私と性的な関係になりたいのは否定しないのですね。」


「当然だ。

ガラティアほどのいい女なら、男として当然の反応だからな。」


「まぁマコト様がそう言うのでしたら、それを雇用条件に加えてもらっても構いませんよ。」


「そうか、ありがとう、ガラティア。」


「いえいえ、気にしないでください。

条件はそれで最後ですか?他にはもうありませんか?」


「ああ、これで全部だ。

一応これまで決めたことを雇用契約書にまとめてみたが、確認してもらってもいいか?

問題無いようなら署名してくれ。」


「いつの間に・・・わかりました、確認させてもらいます。」


ガラティアは、マコトが差し出してきた数枚の紙を、じっくり隅から隅まで確認した。


紙は、雇用者用、就業者用、謄本の3部作成されており、既にマコトの署名は書かれていた。


それら全てが互いに取り決めた条件と相違無い内容であることを確認し、ガラティアは自分の署名を書き記した。


そしてマコトへと雇用契約書を返した。


「・・・問題ありません。」


「では俺が1部、ガラティアに1部、残り1部は・・・」


マコトが謄本として用意した残り1部の保管方法を提案しようとすると、先にガラティアから提案された。


「できればシルフィナさんに保管をお願いしてもいいですか?」


「俺は別に構わないが、ガラティアはそれでいいのか?」


「はい、あの方の娘にお任せするのが最も安心できます。」


「わかった。

シルフィナ、頼む。」


「かしこまりました、マコト様。」


シルフィナはマコトからガラティアの雇用契約書を受け取ると、それを箱に入れて厳重に封をし、ゲートを開いて中に入れた。


「さて、これで契約は完了だ。

これからガラティアには、メイドとして働いてもらうぞ。」


「かしこまりました、マコト様。

こんな感じでいいですか?」


「ああ、問題無い。

仕事さえしっかりやってくれれば、基本的に言葉遣いは気にしないから、好きにしてくれ。」


「わかりました、そうさせてもらいますね。」


「まぁ公の場に出ることがあるときは、それなりの態度と対応を取ってもらう必要はあるが、大丈夫か?」


「問題ありませんよ。」


「では改めて、これから頼むぞ、ガラティア。」


「はい、任せてください、マコト様。」


こうして新たにメイドとしてガラティアが加わったのだった。

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