異世界グシャラボルグ
名も無き神により創られた
剣と魔法の世界。
双子の男女はここで新たな生を生きる。
「………なるほど、神の所業か」
レイは目が覚めるととある店の店内にいた。
隣には双子の妹のミサトが眠っている。
とりあえずミサトを客席へと座らせると
店内を見渡した。
[聞こえるかね? レイ君]
「神か?」
[左様、君の思考を読んで用意した店じゃが気にいったかの?]
「ああ、感謝する」
[こんくらいのサービスはせんとな、まあ色々と言いたい事もあるが、君は長い話は苦手そうじゃし、手短にいうぞ」
「ああ」
[君とミサトちゃんにはワシと遜色のない力を上げたはずなんじゃが、どうやら御主等の魂に異常があったらしくてな、ワシよりも強大な能力が引き出されたんじゃわー」
「………ふむ」
「まあワシにも分からんことじゃて、鍛錬しながら見つけてほしいのと、御主達は全属性持ちと希少な属性全て使えるはずだから、そこらへんは考えながら魔術の使用をしてくれなー」
「………ああ、頭に知識が浮かび上がるのは神のおかげか、たしかに黒髪でけた外れな力を持っていたら………余り周りはよいとはおもわないだろうな」
[そうじゃのう、御主らはそこの世界では稀少種である島国の人間と同じようなものじゃからな、中には打算目的で近寄るものもいるじゃろ、まあ主等には意味ないだろうが]
「………これからの事は考えるさ」
[そうじゃの、しばらくはそこで営むとええ、暇あればワシもいくで]
「………ああ」
[じゃあまたの、魔術の知識と訓練方法は主等の頭にいれといたで、それを参考にな」
「ああ、助かるよ」
そう言うと神からの通信は途絶えた。
「………さて創造能力も使えるんだったな」
そう言うとレイは手をあげた。
良い匂いと共にミサトは目をあける。
「………見事に店だね」
「おはよう、ミサト」
そこには作務衣を着たレイがいた。
「………適応できちゃうのは神様のおかげかしら?」
「そのようだね」
双子の男女はにこりと笑う。