精霊のダンジョン~4~
恵がゴブリン3匹軽くを倒した事でいろいろと言われたが、そのあとのダンジョン攻略は文句ないくらいにサクサクと進み恵以外の勇者もダンジョン攻略途中で出てきた魔獣をその高いステータスで難なく突破していた。最初後ろの方でサポートの準備をしっかりしていた騎士も今ではすでに歩いて付いてくるだけになっていた。
そしてダンジョン攻略を初めて約三時間後・・・・・
「やっと見つかりました・・・・・最初に説明した通りこのような階段が次の階層に行くための道です。それ以外の方法もありますがそれはトラップだけです。しかもついた先にあるのはモンスターハウスか強敵の目の前です。そのような罠に引っかかった人は絶対にすぐに逃げてください。」
はぁ・・・長い・・・・ステータスのおかげで全然疲れてないけど精神的に疲れた・・・
あっ、騎士たちももう限界かな??まぁ、あんな重そうな装備をつけていればそうもなるよなぁ~
「それではこのまま第二層に行きたいと思います!!」
・・・そうそうここまで来たら普通やs・・・はい??このままいくのか??騎士たち疲れているのに??
「休んじゃダメですか??」
恵は目の前にいるシェルウィンにそう尋ねた。
「・・・・すまない。完全に私のペースでやってしまっていた。教えてくれて感謝する。
すまない!!さっきの言葉は取り消しだ!一時ここで休憩をとる!!」
そうシェルウィンが宣言した瞬間騎士たちが崩れ落ちるようにしてみな座った。しかし、空気読めない一人の勇者がいた。
「なぜですか!!この調子でさっさと進みましょうよ!!」
「それは認められません。」
「なんでだよ!!」
と叫ぶ卓也・・・こいつはなんていうかお調子者なんだが、まぁ大体は出鼻を挫かれて終わる残念なやつである。
「「当たり前だろ(です)。」」
おっと声がシェルウィンさんとかぶってしまったがまぁいいや、うん。
「卓也ちゃんと後ろを確認したか??」
「後ろ??」
卓也は後ろを見たがそこには座り込んでいる騎士たちがいた。
「・・・?何もないぞ?」
「ハァァ~~・・・お前後ろの騎士たちがあんなに疲れているのに第二階層に行こうとしてるのか??」
「・・・?」
「まだわからないの?卓也はよっぽど騎士たちを殺したいらしいな。」
「なっ!?俺はそんなことしねぇよ!!」
「あのな?最初に説明されただろ?第二階層からは魔獣の脅威じゃなくてトラップの脅威の方が高くなるんだよ。そんな中あの騎士たちを送り込んだらどうなるか考えてみろよ。」
「・・・!?」
やっと気づいたかこのバカは・・・・
「だ、だけどこんな簡単なダンジョンで脅威になるトラップなんて絶対にないだろう!?」
「・・・もういいや。ならその脅威をわからしてあげるよ・・・こっちの階段をゆっくり降りてみな??」
「は?」
「ほら早く」
「・・・??」
何の理解もできていない卓也は何の変哲のないただ次のの階層に行くための階段をゆっくりと降りはじめた。そして卓也が5段くらい降りたところでガゴンッッという音がして卓也の足元の床が一瞬陥没し・・・
周りの壁からいきなりた卓也を囲むようにして出現しその数十本の矢が卓也に向かって飛来した。
「いやぁぁぁぁぁあぁぁあ!!!」
キンッキンッキンッキンっキンッキンッキンッ・・・・
と、金属と金属が当たる音がし卓也が顔をあげるとそこには残像を残しながら動き短いクナイですべての矢を受けている恵がいた。
それが数秒続き・・・・・
「ふうぅ~・・・・どうだわかったか?」
「あ、あ、あぁ・・・・・す、すまない・・・・」
卓也はがくがくしている足でゆっくりと降りてきた階段を上りみんなのところに行くとへたりと座り込んだ。恵も上ってみんなのところまで行くとみんなは俺を見て目を丸くした状態で固まっていた。
「・・・あ、あんなの私でも受けきれないぞ・・・・」
声が聞こえた方を見ると意外なことにシェルウィンさんだった。
あっ!また目立つことしちゃった・・・・どうしよう・・・帰ろうかな・・・・・