試験日~9~
「龍髭糸・・?本物?」
「本物だよ。」
龍髭糸とは世界に数匹しかいない龍の髭を使った物だ・・・しかも、龍の髭は年を重ねるごとに硬くまたしなやかになっていく・・・で、今回使われている龍の髭は何百万年と言う長い年を重ね寿命を全うした超老体の髭を使ってあるらしく、本来なら神器ととして拝まれてもいい代物である。
また、生まれて数百年生きた龍の髭を使った場合、『超劣化龍髭糸』と言う名前になる。
「これでいい・・・・」
リシアが受け取ったのはやっぱり龍髭糸だった。
「分かった、大事にしてくれよ?」
「当たり前・・・・」
リシアは龍髭糸を受け取るとギュっと抱きしめた。
「さぁ、これで一人目が終わりました!次に受けたい人いますか?」
恵は受験生の方に向かって声を掛けたがざわざわしており「おい、二人の事見えたか?」とか「龍髭糸をあげたぁ?!」と言う声が聞こえる。
「・・・・誰か受けたい人いませんか~?」
「私が受けますわ。」
と声を上げたのはメフィルだった、てっきりレフェルの方が最初に受けると思ったんだがな。
「姉は魔法は強いですが接近戦闘には弱いんですよ。」
「心が読めるのか!?」
「いえ、竜は感情に敏感なだけですわ。・・・さぁ、早くやりませんこと?
私さっきの戦いを見ていてどうずうずしてしまっているの。」
「・・・まぁ、試験なので・・・いつでもどうぞ・・」
「私が使う武器はこの自分の爪で作った鉤爪ですわ。」
そう言って見せたのは、手を守る籠手と爪が一体化している鉤爪と言う武器だった。
「そして、前に教えてもらった『竜人化』・・・これが私の戦闘スタイルですわ。
さあ、殺し合いませんこと?」
「おいぃ!?なんか今不吉な言葉に聞こえたぞ!!」
「いえ、間違いではありませんわ。」
「・・・・・」
「さあ逝きますよ。」
「だから漢字が違うっての!!」
と言う茶番をやりつつリシアより速いスピード・・しかも、一般人だったらバカにならない攻撃力で連続攻撃してくるメフィルの攻撃を一歩も動かず全ての刃を指で止めている。だが、何故か止めれば止めるほどメフィルは笑顔になっていきスピードも攻撃力もどんどん上がってきた。
「いいですわ!いいですわ!!私の攻撃に耐える人なんてお父様いらいですわ!!」
恵はこの時思った・・・・あっ、こいつ根っからの戦闘好きだ・・と。
「マジ勘弁してくれよ・・・」
恵はメフィルの攻撃を受け続けながらそう呟いた。
本日の報告です!!
本日のブックマーク者は104人から2人増えて106人となりました!
評価者は今回は増えませんでした!!
PVも順調な上がってくれてとてもうれしいです!!
それでは!!!