試験日~8~
リシアが何かを引っ張る仕草をすると恵の周りに変化が起きた。それは・・・
「ん?これは・・・糸?だけどただの糸じゃないな・・・・」
そう、いつの間にか張り巡らされた糸のような何かが恵を中心に収縮し始めていた。
「これは鋼糸・・・切れ味が高く切れにくい・・・」
リシアが恵にぎりぎり聞こえる声でそう呟いた。
恵はどんどん自分に迫りくる糸を冷静に見てつぶやいた。
「へぇ・・初めて見たけどこんな物もあるんだな・・・・」
そして、恵は迫りくる糸を見ながら試験開始前に一応携えた鉄の剣(ランク・中)は使わずに手刀の構えをした。そして、恵の体に鋼糸が当たる直前に全て手刀で切り落とした・・・それも全方位から迫っている鋼糸全てをだ。
ここで少し疑問抱いた人いるだろう。それもそのはず、軽く殴っただけで壁を壊す奴が手刀なんかで鋼糸を切って周りに被害はないのか気になるはずだ。・・・いや、気になってください。
ここで、一つのスキルの紹介をしよう。その名も『精密動作』である。このスキルは二つのスキルが合わさってできたスキルだ。その二つとは『手加減』と『制御』である。
『手加減』のスキルを発動をしていると相手にある程度のダメージは与えられるが、絶対に死なせないスキルである。
『制御』は自身の力を制御できるようになるスキルである。
そしてこの二つが合わさり『精密動作』と言うスキルができる。
このスキルの効果は、相手にどれほどのダメージを与えるか、周りの影響はどのくらいだけではなくほかにもたくさんあり物凄く細かい調整が効くようになっている。
そのため、リシアの鋼糸を切っても周りに被害は一切ない。
そして、あっさりと全ての鋼糸を切られたリシアはと言うと・・・
地面にはいつくばっていた・・・・何があった!?
「まいりました・・・・」
「あの~何かすまんな・・・糸全部切っちゃったけど大丈夫か?」
「・・・・・」
「喋ってくれないと何もわからないんだが・・・・そうだ!
えっと確か・・・あったあった・・・よし。リシアさん。」
「・・・・?」
「武器を壊してしまったので、このどちらかを上げます。一つ目は暗器アサシンブレード・・これは魔鉄を使っているので攻撃力と耐久力は保証します。
で、もう一つは龍髭糸と言う糸の暗器・・・・さぁ、どちらを選びますか?」
今日の報告です!!
本日のブックマーク者は101人から3人増えて104人となりました!
評価者は今回は17人と1人増えました!!
PVも順調な上がってくれてとてもうれしいですね!!
これからもこの調子で頑張ります!
それでは!!