side乳母リリアン・リマカル
遅くなりました。今回は一応閑話扱いなので短いです
乳母リリアン・リマカルside
私の名前はリリアン。
フェア様の乳母としてカトルデル家に雇われている下級貴族の娘です。今日もいつものように乳をあげています。
フェア様もいつものように控え目に乳を飲んでいます。そんなに控える必要はないのに、何故か遠慮するようにガブガブと飲もうとはしません。本当に何故なのでしょう?
ちなみにフェア様と出会ったのはほんの数日前。最初にお会いした時は本当に赤ちゃんなのかと目を疑いました。最初は気のせいかと思いましたが、今はハッキリと言えます。
それは「眼」です。フェア様は眼が普通の赤ちゃんとは違いました。その眼は私が子供の頃に見かけた邪神教徒の殺人鬼のように冷たかったのです。それは、見た者を凍りつかせるような恐ろしい眼……それに、理由だってあります。
それは私のスキル。私のスキルには【永続の記憶】というオリジナルスキルがあり、そのスキルの効果は瞬間的にでもに見たものを記憶する能力と何があろうと絶対に忘れない能力が合わさった力です。これのおかげで私は、どんな時でも何でも記憶できますし、忘れません。
勿論、小さい頃に見た邪心教徒と冷たい眼もハッキリと覚えてます。だからこそフェア様を見た時はゾッとしました。どうしてあの眼を持っているのだと。そのせいかその日の夜は眠れませんでした。
私がこれから乳母を勤めるぼっちゃまが何故あんな「眼」をしているのか。これからどうなるのか心配で心配で……
でも、今はもう慣れました。あの眼は今だに恐ろしいですが、それ以外は変わらないのですからそんな些細な事で人を差別しては天罰が当たりそうですから。
だから私は今も、これからも、フェア様を育てましょう。たとえフェア様が将来、邪心教徒のように悪の道に走るのだとしても、ちゃんと育てればきっといい大人になる筈なのですから!
sideフェア
今、僕は乳母からご飯をもらっている。いつも通り、せいぜい変わったことがあるとすれば何故かいつも以上にニコニコしてることぐらい。いつも僕にご飯をあげるのが内心イヤイヤ~みたいだったのに、急にどうしたんだろう……不気味だ。
………毎回思うけど、元青年にこれはキツいよ、恥ずし過ぎるよ……はぁ、早く一刻も早く成長しないと。
僕はそんなことを考えながらご飯を終え、眠りに着いた。
童話祭に出ることにしました。1月前には投稿します。もし、良かったら見て下さい。