表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
面倒な人たちに囲まれて。  作者: 枯木榑葉
第一章 ~真面目で天然たらし(?)のクラスメートに囲まれて。~
8/36

後編

今回は少し短いです。

読んでくださりありがとうございます!

えー、皆さんこんにちは。妹です。

あの、突然ですが聞いていいですか?

えっと、あの、


…………えーー


……………………どうして、私はC君に押し倒されているんですか??




何でぇぇええええええええぇぇぇぇ!!??


気弱な愛嬌動物は何処にいった!?

こんな、策士で腹黒なヤツなんて知らないぃぃぃぃ!!

元のC君を返せぇぇぇ!!


あぁぁぁ、何であんな簡単に彼の部屋に入ったんでしょう。

そうですよ、私が、彼の部屋に入ろうって言ったときの勝ち誇ったような黒い笑み!!

あれを私は、しっかり見てたのに何でこうなるって気付かなかったの!?


うわぁぁぁあああああ!!

私の馬鹿あああああ!!



……落ち着け、落ち着くんだ、私。

すぅー、はぁーー。

すぅー、はぁーー。


……よし! ちょっと整理してみましょう。


まず、私はC君の部屋に用があるとかで、C君の家に強制連行されました。で、さっさと、帰りたいがためにどうせ襲われたりなんてしないだろうと思い、早く部屋に入ろうと催促しました。で、部屋に入った瞬間体をベットの上に投げられ、私の上にC君が馬乗りをして来ました、と。うわぁーい、押し倒しの完成だぁー! と、いう、たった数分間の出来事でした!! 整理終了!!



…うわぁーい、じゃねぇーよ!?

楽観視してんじゃねぇぇーー!!

これ、絶対ヤバイってぇぇぇぇぇ!!

今までの気弱な少年は嘘だったのかぁぁぁ!?



「状況整理は出来た?」



独り混乱していると、急にC君が話しかけてきました。

あ、私、口が悪くなってましたね。混乱しているときは、私口が悪くなってしまうんです。まあ、きっと皆さんもそうですよね! 逆に口調が丁寧になる人とか、居ませんよね! 居たら、それは、それですっごく怖いです!!


てか、あんたも、人の心がよめんのかよ!?

何なの!? 皆読めるものなの!?


てかまず、退けぇぇぇぇぇぇぇ!!!!


「いや、退かないよ? 折角のチャンスをみすみす見逃したりとかする馬鹿が何処にいるの?」



ここにいます! 貴方はきっと見逃すって信じてますから!!


「勝手に信じられても困るんだけど。てか、それ、言外に俺のこと馬鹿って言ってるよね」


そ、そそそそんなことないよ?

馬鹿だなんてー、思っているわけないじゃないですかぁー、あはは!


「そっか、じゃあいいよね。退かなくて」



ちっがぁぁぁぁぁうッ!!

退いてぇぇぇぇーーー!!


てか、まず何で私声に出してないのに会話成立してんのぉぉぉぉ!!??



「え、何、今さらだね。君の考えなんて、まるわかりだよ。何年見てきたと思ってるの?」

「何、年? ……え? 私たちが知り合ったのは今年からでしょ?」

「そうだね。君からしたらそうなるんじゃないかな?」

「私から、……したら?」



いや、聞いたらダメ!

聞いたら、ダメェェェ!!


この時、私は何となく聞いてはいけないような気がしました。

聞いたら、後に戻れないような気がしたのです。

しかし、頭では分かっているのに、私の口から言葉が紡がれます。




「……どういう、こと……?」





ダメェェェエエエエエッ!!

イヤァァァァァァアアアアアアアアッ!!







私の口が言葉を吐き出したとたん、彼は笑いました。とても、とても愉しそうに……。




「ふふふっ、俺ね、君のストーカーなんだよ。なぁーんでも、知ってるよ? あー、そう言えば、もう7年になるのかなぁー?」

「!?」

「あ、怖い? ふふっ、怖がってる君も可愛いなぁー」

「7、年?」

「そう、7年。大変だったんだよ? 君は君を守る騎士が多いから。特に君のお兄さんを騙すのなんてとっても大変だったんだ。でもね? 君に近づきたいから、何年も人畜無害の愛嬌動物のふりをして、気弱な後輩を演じたんだよ。そうしてたら、君と同じクラスになれたんだ! これはもう、神様が味方してくれているんだって思ったよ。だからね? まずは、君の弟と仲良くなったんだ。そしたら君も俺に対して警戒心がなくなるだろ? ふふ、やっと仲良くなれたんだ。7年間も待ち望んだ、君とだよ? それで、この状況だ。見逃すなんて――」



そこでC君は一度言葉を切り、私の耳に顔を近づけました。


次に来る言葉はもう予測できます。

私は、死刑宣告を待つような気分彼の言葉を待ちました。


そして、彼は、怖がる私に低い甘い声で、無情にも告げたのでした。









「――するわけないじゃん。さあ、たくさん、……アソボウ?」





――――と。





第一章、主人公視点終了です。

いやぁー、あっさりしてますね。

前段階があまりにも長かったので、本編がものすごくあっさりしているように見えます。

うわぁー、やっちゃったなぁー…。


ですが、まだまだ続きます!

次は、C君目線です!! お楽しみにっ!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このランキングタグは表示できません。
ランキングタグに使用できない文字列が含まれるため、非表示にしています。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ