前編
本編突入ぅぅ!
やりましたよ! 無駄に長い前段階がやっと終わりました! なかなか、出てこなかった本編が今ここにっ!!
よし! 私は決めましたよ!!
始めに私と目があった人に助けを求めます!
一度失敗してしまった方法ですが、そう何度も失敗することはないでしょう。ここは、大事なときなんです!
そんなとき、頼るべきは神様でしょう!!
と、言うことで! 早速実行です!!
勇者よ! 今、立ち上がるのだぁぁぁ!!
とぉうりゃぁぁぁああああぁぁぁぁ!!!!
……C君と目が合いました……。
あ、終わったかも…私。
うわぁぁぁぁ!! まだ死にたくないよぉぉぉ!! 何でまた目があってるの!? C君には助けてはもらえないって分かってたじゃん!! 何で、ここで目があっちゃうのぉぉぉ!! 神様見捨てないでぇぇぇ!!
あーあ、私、B先輩の玩具になっちゃうんだ。私の誕生日なのに。
うぅ。涙が出てきちゃう……。
うわぁぁぁぁん!!
「先輩、こいつ、嫌がってます。離して下さい」
私が独り悲しみに浸っていると、何やら声が聞こえました。
どうやら、声の主はC君のようです。
あ、こんな声も出せたんだね。意外。
「あれ? 今回は止めるんだね。さっきは、静観していたのに」
B先輩が、もっともな質問をしました。
それ、私も気になります。さすがに、不愉快になったのでしょうか。やはり、目の前でイチャイチャされたら嫌ですよね。……って、私はイチャイチャしているつもりはないですよ!? 周りから見たらってことです!
うーん。それにしても、今回は前回と違って何か不都合があるのでしょうか。
「ええ、まあ。今回はですね。嫌がってますから」
え。いや、嫌がっているからって、前の時も嫌がっていたんですけど!?
なに!? 喜んでいるようにでも見えてたの!? 変質者ですか!? 私は!!
「ふーん? そっか。へー? 嫌がっているのが誰か、何て聞くのは愚問かな? あははっ! この子も大変だね」
そうそう。愚問ですよ。そんなの私に決まっているじゃないですか。他に誰がいるって言うんですか。大変だねって、大変にしている張本人が言いますか。
「その大変な目に合わせている原因に自分が入っている自覚はありますか? 今、一番困らせているのは先輩だと思うのですが」
「君は自分が入っている自覚があるんだね。それに、これから大変な目に合わせるという自覚もあるみたいだ」
「……こいつの選択次第です」
「へー? まあ、いいや。もう、冷めちゃった」
「え? いいんですか? 引き下がってしまって」
「うん。俺は反応を見て楽しんでいるだけだからね。それに、ほら、よく言うでしょ? 何とかは馬に蹴られて死んでしまえって。おれは、まだ死にたくないから。まあ、頑張りなよ」
「っ! ……ありがとうございます…」
「いえいえ。どういたしましてー」
…………えーと? あの、何の話だったんですか?
全く分かりませんでした。取り敢えず、大事な話みたいだったから、口を出しませんでしたが。
意味わからん!!
何とかはって、人の恋路を邪魔するやつは、ですよね?
え、なに? C君恋しているの!? 恋話ができるね! 是非とも聞きたい!
「よし、じゃあ、行こうか」
私が、独り興奮していると、C君が何やら意気込んで言いました。
……ん? 何処に? 何がよし?
ええ? 何、何処に連れていってるの? あの、手を離してくれません? 痛いんですけど。てか、これ誘拐になりません? 私は同意してないんてないよね。ああ、でも、まあ、やっぱり、分からないことは本人に聞くのが一番ですよね。
「ねえ、何処に行ってるの?」
「僕の部屋」
「……何で?」
「用があるから」
「……私が行く意味無くない?」
「ある」
「……何で?」
「何ででも」
「…………」
「……」
「………………」
「……」
……………………。
……意 味 わ か ら んッ!!
ねえ、なんなわけ!? 何で明確な理由を述べないの!? てか、用があるなら独りで行けよ! 人を巻き込むなぁぁぁぁ!!
てか、異性の部屋に行くのはどうかと思うのですよ! 私はッ!! そう簡単に行くようなところじゃないよね!!
いや、別に私が襲われる、とか考えている訳ではないですよ!? 私、そんなに自意識過剰ではないですし! それに、私にそんな魅力がないことくらい、しっかりと理解しています! 私、今まで告白とかされたことないですし! 私が襲われる何て考えることじたいおこがましいです!
ええ、そこのところはきちんと理解していますよ? ですが。
で す がッ!!
やはり、異性の部屋に行くのはダメだと思うんです! やっぱり、そんなとこに行くのは、彼女さんじゃないといけないと思うんですかよ! 私は!!
だから、私は断固拒否します!
絶対に行きません!!
勝負だ、C君!!
負けるもんですかぁぁぁ!!
うおおおおおおおお!!
…………。
……結果。負けました。
連行されてしまいましたよ、彼の家に。
うわぁぁぁぁ!!
やっちゃったよ、私ぃぃぃ!!
どうしよう! もし、この家から出ていくところ誰かに見られでもしたら確実に誤解されてしまうと思うんですけどぉぉぉ!!
うわぁぁぁぁ! くそぅ! こうなったら、さっさと用を終わらせて帰りますよ!!
「ああ、もう! さっさと、部屋に行こうっ!!」
そして、さっさと帰ります!
私がそう言ったとき、彼が笑ったように見えました。
とても、とても黒い笑みで――
誤字脱字等ありましたらお知らせください。
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