目覚め
意識のなくなった昴
いきなり出現した化け物と女の子
暗い暗い世界で「それ」は目覚めた。
何も見えず四肢の感覚がわからない世界で。
(ここはどこだろう。。。何で何も見えないんだ。。。?)
「それ」はもしかしたら目が閉じているだけかと思い、目を思いっきり広げてみるが感覚がないため広げているのかわからない。
「それ」は今寝ていると思われる地面を叩いたり、大きな声をあげて叫んだりしてみたが叩いたり感触もなければ音が響くこともなかった。
(さっきまでは確か、、、、そうだ。あの化け物は、、、?杏子とあの魔法使いみたいな娘は、、、?無事なのか?)
「そんなに気になるか?」(。。。。?!)
聞こえるはずのない声が聞こえた。しかし姿は見えない。
(誰だ?)
「だれでもいいだろ?そんなにこの娘達を助けたいか?と聞いている。」
(!?。。。杏子!魔法使いの娘!)
真っ暗な闇から光が見えたかと思うとその光の中には傷だらけの杏子達がいた。(杏子達に何をした。。。!)
「そんなことどうでもいいだろ?お前にとって彼女らは幼なじみと他人だ。」
(どうでもいいわけないだろうが!)
「じゃあどうする?命に代えても護りたいか?」
(あぁ。。。!)
「じゃあ叫び意思を見せろ。護りたいならな」
「。。。。護ってやる、、!命に代えても!この身が朽ち果て消えてしまおうとも!」
「それ」が叫ぶと同時に杏子達は消え、暗い世界が全て「それ」の身体の中に取り込まれていった。
暗い世界が消え今「それ」の目の前に暗くて見えなかった世界が残った。
そして、目の前にはあの魔法使いが渡した剣が地面に突き刺さっている。
「契約成立だ。お前に力を与えてやる。さぁ、俺を掴んで身体に突き刺せ。」
さっきまでの声はこの剣だったようだ。
彼はその剣に向かっていく。
そして彼は剣を掴み心臓に刃を向けた。
そして、、、、彼はゆっくりと心臓を貫いた。
「我が名はアルダディス!我、汝と契約せん。汝の名、昴。」
光とともに全てが消えいった。。。。。
「うぅ、、、ん。、、、。。どこだよ。。。。」
彼が身体を起き上がらせるとどこかの一室にいた。
「やっと起きたね。死んだのかと思ったよ〜」
あのときいた女の子が椅子にもたれ掛かりながらこっちをむいた。
「一緒に寝てないで起きな〜」
彼女は俺が寝ているベッドの俺の足下付近を揺さぶっている。動物か何かが一緒に寝ていたのだろうか?毛布が盛り上がっている。
「ん?」
「ちょっとごめんね〜!」「?!」
彼女が勢い良く毛布を奪うとそこにはワイシャツ一枚だけ着た杏子がいた。
あるものを握りながら。。。。
「ちょっ!杏子!起きてくれ!なんでもいいから早く!」
「。。。。ぅ。。。。ん」
俺は慌てて杏子を離そうとするが掴んでいるものは離してくれない。
「杏子さんや。大胆ですなぁ〜ニヤニヤ」
女の子はさっきからニヤニヤしながらこっちを見ている。ていうか手伝え!
「うぅん。。。。あれ。。。?ソファーで寝てたんだけ、、、どぉお、、、!!」
あ、、杏子が起きちゃったよ。。。。俺の釘を打てるバナナをにぎにぎしながら。。。。
「いぃ、、、、、やあああぁぁぁぁぁ!!!!」
泣く杏子。宙に浮くくらい叩かれる俺、それをみて笑う女の子。
「いってぇ!理不尽だ!不可抗力だ!暴力反対!」
「!?、、、ご、ごめんね。。。。?いきなりでビックリしちゃって。。。でも、ソファーに寝てたのに。。。」
「ごめんごめん。それ私。」
「いやぁ。ソファーだと寝心地悪そうな顔してたからこっちに移動させたらきもち良さそうに寝たと思ったら掴んでました。掴みはオッケーだね!」
いや、そんな上手いこと言ったみたいなbポーズ止めて!
「。。。さて、先ずは自己紹介からかな。杏子はしてもらったから君の名前は昴だったかな?」
「おぅ。竜宮昴だ。よろしく。君の名前は?」
「私は、シルバード・ミリアリア・アシュレイよ。」「ここは何処なんだ?世界が違う気がするんだが」
「そうね。あなた達がいた世界はセフィロトツリーの根っこの部分じゃないかしら?」
「セフィロトツリー?魔力とかが循環してるって言われる?」
「そう。私達の世界はセフィロトツリーの茎の部分よ。で、あの化け物がいた世界はセフィロトツリーの外側。つまり干渉していない世界で、絶対に入ることのできない場所のはずなんだけど。。。。」
「俺達が連れていかれた理由は?」
「調べてみたんだけど、原因は杏子なのよね。。。」 「。。。。え?」
「実際には杏子の身体にある欠片が入っててね。その欠片が何らかの影響で化け物がいた世界と貴方たちの世界が繋がったみたいなの。で、そこに私が来たわけ」
「。。。。。」
「帰る方法は?」
「今のところないわ。繋がったときに観測機が反応したんだけど繋がった世界の座標のところだけ表示できてなかったのよ。これから貴方たちはどうするの?」
「そう言われてもなぁ。この世界で何すればいいかわからないしなぁ。。。杏子はどうしたい?」
「。。。。え?!。。。。ど、どうしようか。。。。?」
「だよなぁ。。。。」
「学園で暮らすのは?」