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ダンジョンで魔物料理店を開いたけど客が来ないので、ダンジョン配信者になって宣伝しようと思う。  作者: 猫額とまり
第3章 海外から最強探索者がやって来るようです

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第44話 困った時は隕石に限る


(三人称視点)


「う、そ……ホントに倒しちゃった……」


 クライは未だ、目の前の光景が信じられなかった。

 少し前まで、クライの可愛い後輩として引っ付いてきていたホムラ。

 探索者と、配信者としてのいろはを教え込んだ彼女が、今や前人未到の下層中ボスを打破するに至ったのだ。


「見事だ、ミス・ホムラ。……しかし、状況はまだ変わっていないぞ」


 アルベルトも賞賛の声を上げるが、その表情は苦しげであった。

 それもそのはず、皇帝を倒しても、皇帝の支配下にあった下層の魔物達は、未だ健在であったからだ。


「――――」

「動かない、か……このまま恐れをなして逃げ出してくれれば、ありがたいのだが」


 魔物達も、最初は皇帝が打ち倒されたことが信じられなかったらしい。

 しばらく石像になったかのように硬直していたが……次第に、本来の凶暴性を取り戻し、一行に殺意の視線を向けるようになっていった。


「残念ながら、見逃してくれそうにはないね」

「ちょっと……ウチらはあんたらのパワハラ上司をぶっ倒してあげたんですけど!? その仕打ちがコレかっ!」


 クライの喚きも魔物達には通じない。

 人間と魔物は敵対関係。どのような背景があろうとも、その関係性は変わらない。

 魔物達が、目の前の獲物を喰らわんと進軍を始める。が――


「あははっ……上等ですよ」


 ホムラの眼差しは、まだ死んでいなかった。

 全身ズタボロ、石化と火傷で誰よりも重症の彼女は。

 ギラギラと獰猛な眼差しを、眼前の魔物達に向けて、興奮のままに叫ぶ。


「ちょうど、まだ戦い足りないと思ってた所なんです……! せっかく掴んだこの感覚、忘れちゃう前に練習しておかないと! さぁ来なさい!! いくらでも私が相手しますから――」






「いやいや流石に無茶でしょ、ホムラちゃん」




 ――その背後、ふらつくホムラの背を受け止める影。



「お疲れ様、ホムラちゃん。後は任せて、ゆっくり休むといい」



(一人称視点)


 強くなったなぁ……ホムラちゃん。

 初対面からまだ一ヶ月も経ってないよ? なのにこの短期間で時間操作の技術を習得しちゃうとは。

 俺も覚えた当初はもっと時間が掛かった気がする。探索者としての才能は、もしかすると俺より上かもしれないな。


「さて」


 目の前には下層の魔物達。千匹は超えるか?

 カイザーコカトリスは倒しても大量の取り巻きを残していく。これだからあいつを相手にするのは面倒くさいんだ。


 しゃーない、スキル使うか。


「こういう時は、広範囲殲滅に限るな――【隕石招来(メテオコール)】」


 轟音、爆発、閃光。

 時空を捻じ曲げ、鍾乳洞に隕石をブチ込んだ。

 下層程度の魔物がこれに耐えられる筈がない。纏めて全員塵になる。


「あースッキリした。……さて」


 ちゃんと彼ら(・・)にはバリアを張っておいたので、隕石が降ってきても当然のように無傷だ。といっても、皇帝との戦いで既に満身創痍ではあったが。

 ……その中に、彼女の姿を認める。

 クライミカ。この間俺の店に来たお客さんであり、恐らく電気を操るスキルの持ち主。

 なぜかポカンと、口を開けて固まってしまっているけど。


「救難信号……とでも言うべきかな? 誘いに乗って助けには来たけれど」


 ぶっちゃけ、助けるかどうかは俺の中では決めていなかった。

 最初から探索目的でダンジョンに来ておいて、いざピンチになったら俺に助けを求める。

 正直、あまり好ましくはない態度だ。まあホムラちゃんの頑張りと覚悟に免じて、この場は助けることにしたが。

 ホムラちゃんほどの人材は、世界線を跨いでもそうは居ない。ここで彼女を死なせるのは惜しい。


「とりあえずお疲れ様? 回復してあげるから、ちょっとそこで大人しく――」

「――amazing」


 なんか金髪美青年が急接近してきた。


「は? なんて?」

「Fooooo!!!! Splendid! After all you are the best! Pleased to meet you, too. It will be what a good day today. Please give me a signature!!!!」

「ごめん日本語でしゃべって」


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