出会い
まだまだなろうの仕様がよくわからないので読み辛いでしょうがご了承ください。
駅から徒歩10分の場所に、私がこれから通学する学校がある。
所々で自分と同じ制服を着た生徒が居る。彼等は自分と同じ、今年度からの新入生である。
皆がそれぞれ期待に胸を膨らませているのだろう、それを遠目に見て無理矢理に気を逸らしていたが……どうやら……それでも私の耳は雑音を感知してしまうらしい…
道行く人々が私の横を横切る度に物珍しそうに…あるいは、蔑むように…私を見ている。一般的にみればそう感じてしまうだけの被害妄想かもしれないが…あからさまに聞こえるように喋っているのか…ところどころで「外国人?」だの「白い髪…」なんて声に紛れて「気味が悪い」という声が聞こえた…気がした。
しかし、唯はそれを気にするつもりもなく、雑音だと切って捨てた…のだが未だに耳の奥で『気味が悪い』という言葉が木霊していた。
そこでようやく、唯は自分が今更何度も言われてきた言葉で胸が苦しくなった事に気付き、げんなりした。母や兄の前では気丈に振舞っているが、唯も年頃の女の子であり人間なのだ。
そんな様子で校門まで辿り着き、案内された自分の教室に足を運び、いそいそと入学式の準備を始めた。
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ふと、目に付いたその少女は、なんとも人間離れした容姿をしていた。
僕、藍神蓮は陰陽師の家系に生まれた。
藍神家は古くは平安時代からの陰陽師で昔から『穢』という悪霊や妖怪の様な物を退治することを生業としていた。
イギリスの魔術教会という組織とも繋がりがあり、あちらは魔術で、こちらは符術や霊術、呪術で世界の裏側を守っていた。
無論、僕自身、藍神家に生まれたので陰陽師という、言わば非科学的ながらも日本にとって重要な存在である陰陽師になるべく、幼い頃から訓練を積んでいた。しかし、未成年のうちは学業を疎かにしないよう言われた為、近いからという理由で地元の高校に進学し、そして現在に至る訳である。
目の前にいる少女は白い髪に透き通る様な肌、紅い目もとても美しかった。しかし、それ以上に驚いたのは彼女の瞳の奥に"人らしさ"が無かった事になにより驚いた。
まるで、芸術家がその生涯をかけて作り出した繊細優美な氷の彫像とでも言うべき少女だった。
無意識に少女の席の隣へと移動し声をかけた。
「はじめまして。僕の名前は藍神蓮」
少女は沈黙
「よければ、君の名前を教えてくれないかな?」