三花物語。
公園の花を千切っては投げ捨てる老女。私は意を決して声を掛けた。白髪を振り乱してふらふらと歩道を進むこの老女は、この世界とは隔たった世界に住まう存在、いうなれば幽鬼という言葉がふさわしく、見るからに怪しげで朧おぼろげな雰囲気をその身に纏っていた。この老女は……死神? 遠のく意識の中で二つの文字が浮かぶ。そして、目の前に三本の花が差し出された。「さあ、あなたはどれを選ぶのかしら?」
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