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ワールド・オブ・ザ・デスゲーム  作者: 悠城 拓
第1章 「全ての始まり『エイガルド編』」
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ダンジョン攻略-12

 篝火によって明るく照らされたボス部屋の内部はドーム状で形成されており、天井は篝火の灯りじゃ足りないのか天井までの高さが分からなかった。そして、入り口から入って目の前にはって明るく照らされたボス部屋の内部はドーム状で形成されており、天井は篝火の灯りじゃ足りないのか天井までの高さが分からなかった。そして、目の前には大小不揃いな、まるで卵の様な形をした物体が壁一面にびっしりと並べられていた。


 見た所壁にくっついているのか縦に三段くらい並べられていた。中には殻を破られたのか、それとも破ったのか中からは見たことも無い色の液体が滴り落ちているのもあった。しかし、卵の中身らしきものはどこにも見当たらなかった。ボス部屋に入った皆はこの光景を見て絶句していた。壁一面に広がる異様な光景、攻略隊としてダンジョン攻略してきたソウジたちもこの光景には言葉が出なかったのだ。


「なんだよ、……これ」


 誰かが沈黙を破った。しかし、その声のおかげで我に返ることが出来た。もし、このまま誰もがこの異様な光景に目を奪われ、ボスの存在に気付かなければ簡単に全滅していたところだろう。ソウジは誰が発したかも分からないが心の中で短く感謝をすると指示を出し始めた。


「全員周りを警戒しろ!いつどこから現れてもおかしくない。気を引き締めろ!サクラは能力で索敵だ」


 ソウジの指示により他の攻略隊員や冒険者も我に返り、辺りを警戒する。しかし、どこを見てもボスらしき姿はなかった。あるのは謎の卵の様な物体と何かが通り過ぎた跡らしき穴が並ぶ卵のような物体の横に大きく開いていた。


「ソ、ソウジさん……」


「何か分かったか?」


 ソウジの指示で異様な光景に言葉を失っていたサクラもすぐさま自身の能力である『広範囲索敵』でボス部屋全体を確認すると、ある事に気付いた。しかし、能力を使ったせいで今の現状にさらに言葉を失いかけてしまった。


 サクラが見たモノとはボス部屋に存在する卵型の物体の中身だった。壁に並ぶ卵型の物体から様々な魔物の魔力反応が感じられたのだ。そしてその中には行方不明になっていたタイガらしき者の魔力も感じられた。しかし、タイガの魔力が感じられる場所は3段に積み重なられた卵型の物体の中でも一番上にある3段目の中央に近い場所からだった。


 しかも、それだけじゃなく少しずつだがタイガの魔力反応が小さくなっているのだ。他の卵の中から感じ取れる魔力も確認すると同じように魔力反応が小さくなっていた。どうやらあの卵型の物体は中にいるモノの魔力を吸い取っているようだ。


 最初は魔法で攻撃を加え、卵の殻を割るという考えもあったのだが、未だボスの存在も確認できず、いつどこから現れるか分からない状況の上、例え殻を破ることが出来てもどうやって助ければいいのか方法がサクラには思いつかなかった。風魔法が扱える者に飛んで救出しようにも救出している最中にボスがこの部屋に戻ってきたら、タイガとタイガを助けに行った者の命が助かる確率はかなり低くなるだろう。


 しかし、いつまでもあのままのタイガを放置しているとかなり憔悴しきっているタイガの魔力もいずれ底が尽き、皆が危惧していることが起きてしまう。やはり、何が何でも『闇扉(ゲート)』を使えるユウキを連れてくるべきだったとサクラは心の奥底で後悔をするが、今更の事だ。すでにボス部屋の扉は完全に封鎖され、中からも外からも開かない様になっている。次に開くとしたら自分たちかボスかのどちらかが倒れた後だ。


 サクラはほんの数秒で感じ取り、思考した考えを簡潔にソウジに説明すると、ソウジは予想していたのかそれともなんとなく察していたのか卵型の物体の中にタイガがいると気付いていたようだ。しかし、場所までは把握していなかったため、サクラと同じようにどうやって救助するか迷っていた。


「魔力の量と吸い取られている量的にどれくらいが限界か分かるか?」


「そうですね、正直なところ一時間半が限度かと」


「一時間半、か……時間はあるようであまりないな」


 ソウジは静かにそう言葉を呟くと、さらに思考する。いまだに姿形も分からないボスの存在にどうやって対策を打つか、そして魔法を使わない限り助けることが出来ない位置にいるタイガの救出法をどうするかしばらく思考していたが、思いつく方法全てにおいて今回のボス戦に参加させなかったユウキの力が必要不可欠だった。


 しかし、今までユウキの存在が無くてもダンジョン攻略は攻略隊という少ない人数でやってこれたのだ。ソウジは攻略隊員の実力を信じ、自分は極力サポートに周りながら指示を行う事を決めた。そして、その間に少しでも有効な策を思いつくしかないと思った。


「ソウジさん、来ます!」


 思考を繰り返していると、サクラがある場所を見つめながらそう叫んだ。それは卵型の物体がある横にできた謎の穴だった。サクラは視線をその場所から一切動かすことなく、警戒を促した。


「今までのダンジョンボスよりもかなり大きい魔力反応が1つ、こちらにもの凄いスピードで迫ってきています!」


 サクラが言葉を発し始めた頃からまるで地震でも起きたかのような地響きがボス部屋全体に響いた。その地響きは段々とソウジたちのいるボス部屋へと近づいていき、近づくにつれボス部屋の天井からパラパラと埃が落ちていくのが見れた。穴の方へと向きながら武器を構えること数秒、長くダンジョン内を揺らしていた地響きが一瞬だけ止まった。


 地響きが止まってさらに数秒後。皆が見つめていた穴とは正反対の、しかもソウジたちが入ってきた入り口からそんなに離れた距離でもない場所から唐突に轟音とともに壁が弾け飛び、地響きの正体が姿を現した。


 一見ただの巨大な蛇型の魔物に見えたが、下半身は蛇ではなく百足の足の様な形の姿をしていた。全長は十五メートルほどだろうか。その魔物は全身を穴から出すことは無く、完全な大きさまでは把握し切れていないが、それぐらいの大きさはあるだろう。しかも下半身は骨で出来ているのか複数の体節に区切られており、よくよく見ると一本一本の足がまるで刃物のように鋭くなっており、少し進むたびに壁や地面に自分の足が入ってしまいそうな大きさの穴を開けていた。


 そして上半身である蛇の姿はただの蛇ではなく、頭が三つ。しかも、それぞれの頭には特徴があり、左の頭は片目が潰れているのか傷があり、真ん中の頭は額板の辺りに蛇の目と同じ鮮紅色をした魔石の様なものが植え付けられていた。そして右の頭は先ほどから口が塞がっていないのか口元からは緑色の液体が口元から覗かせる牙を伝って地面に滴り落ちており、液体が落ちた所からはじゅうっと地面を溶かす小さい音と少量の白煙を上げていた。

次回更新は10/23です

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