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ワールド・オブ・ザ・デスゲーム  作者: 悠城 拓
第1章 「全ての始まり『エイガルド編』」
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デスゲームの始まり-6

「まぁ、順番に説明しよう。まずはこの世界の説明からだな」


 バルザは一度咳ばらいをしてから話し始めた。この世界はエイガルドを含め、10の島が存在する。エイガルドのあるこの島は世界の中心に位置しており、その周りを囲むように9つの島も存在していた。


 エイガルドは世界の中心ということもあり、様々な島に住む種族が集まる中立の街だったが、他の9つの島は種族やクラスによって別れて暮らしていた。9つの島ではほぼ毎日のように国や種族間による領地争いと称した戦争が毎日のように行われていた。


 だが、そんな醜い戦争もある存在の出現によって終結した。その存在とはこの世界には存在しない生物—————魔物と呼ばれるモノだ。魔物たちはどこからともなくいきなり現れもの凄い速さでエイガルドの周りに存在する9つの島を蹂躙し、支配していった。その中で何とか生き残り、逃げ延びた者だけがエイガルドに集まり、今の今まで生き長らえることが出来た。


 しかし、エイガルドにも少なからず魔物が侵入していた。


「ここで一つ問題だ。他の島は魔物に支配されたというのになぜこのエイガルドは無事に済んでいると思う?」


 バルザは一度この世界に関する説明を止め、ユウキに質問をした。ユウキはその質問に何の意味があるのかと心で思ったが、それを静かに飲み込み少しだけ思考してから口を開いた。


「世界の中心に位置する島だからじゃないのか?」


「いいや、それだけなら理由にならん。この街は昔から……それも他の島に国が出来る前から存在していたのだがな。その頃からあるおとぎ話がある」


 バルザはそう言うと、神殿の中にある書庫にユウキを招く。書庫というだけあって部屋の壁を埋め尽くすほどの本棚とびっしりと整理された本が並べられていた。バルザはその中からある一冊の本を取り出し、ユウキに渡す。


「この本にはエイガルドに住む者には慣れしたんだおとぎ話が書かれておる。お主はまだこの世界には来たばかりだから字は読めんだろうし、これを使え」


 ユウキはバルザから渡された様々な装飾が施された片眼鏡を右目に装着すると、本を開いた。そこには一度世界が滅ぶほどの危機が訪れた時、エイガルドに異界から専用の武具とともに救世主が現れるといった日本の小説にはよくありがちの物語だった。


「私はこの物語に現れる救世主。すなわち君やハヤトたちの様な異世界から来る者たちが世界を魔物から救うために連れてこられたのではないかと考えている」


 バルザはそう言うと、本をユウキから受け取り、元の場所に戻す。


「そして、魔武石とはこの本にも書かれていた君たちが扱うことの出来る専用の武具の事だ」


 バルザは一度そこで説明を区切ると、ハヤトたちのいる宝玉の場所までユウキとともに戻った。その間にも魔武石の説明をしてくれた。魔武石は基本的に所有者の魔力によって武器または他の道具になる。見た目は魔石とあまり変わらず様々な色、形、大きさがあるが、一つだけ違う点を挙げるとすれば魔武石の表面には所有者と同じ模様が描かれているということだけだ。


「武具に……それって何になるか事前にわからないのか?」


 ユウキの問いかけにバルザは一度長く白い髭を擦りながら説明をした。


「そうだな。一言で言うと分からない。魔武石は所有者である君の魔力を読み込み、身体能力・潜在能力にあった武具に形を変えるから自分が求める武具が出るとは思わない方がいいな」


「それでその魔武石とやらはどこにあるんだ?」


「それは多分ハヤトたちのだれかがすでに回収しているだろうよ」

 

 バルザはそう言い切るとハヤトたちの下に戻り、話の続きをしようとハヤトたちに声を掛ける。


「ところで彼の魔武石は誰が持っているんだ?」


 バルザがそう訊ねたところハヤトが自分の後ろにいたサキを親指で差し、答えた。サキもそれに続くように前に出て、肩から下げていたバッグの中を漁り始める。そして、両手でその魔武石を取り出そうとする直前で動きを止めた。


「あの……彼の魔武石を出す前に一つ疑問があるのですがいいですか?」


「ん?なんだね?」


「私がこの世界に来た時、魔武石は一人一つ与えられえると言っていましたよね」


 サキの言葉にバルザは目を丸くしながら無言で頷く。その反応を見るなり、サキはバッグに入れた手を魔武石らしき石の塊と一緒に出すと、バルザは一拍おいてから「は?」と素っ頓狂な声とともに自分の目を疑った。サキの両手には二つの魔武石が存在していた。


 二つの石の塊はそれぞれ形、大きさともに違い、こぶし程の大きさの石の塊の表面にはユウキの腹部に浮かび上がっていた紋章と同じ模様が描かれており、もう一つの石の塊には見たことのない模様がうっすらと描かれていた。

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