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ワールド・オブ・ザ・デスゲーム  作者: 悠城 拓
第1章 「全ての始まり『エイガルド編』」
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特別訓練と事情を持った亜人ハンター-3

「—————おっ、あったあった。よし、何とか合格か。他の皆は……」


 張り出された結果発表に目を走らせると自分の名前の横には合格の文字が、そして仲間のハヤトたちの名前も近くにあり、確認したところ全員無事合格のようだった。おかげで少しの安堵感を覚えることは出来たが、肝心の本人たちがどこにもいない。カズやハヤトなんかは一番乗りするようなタイプだと思っていたからか訓練場のどこにもいない事に少なからず不安を覚える。


「さてそろそろ確認の方は終えたかと思います。合格の方はこちらの方へとお願いします」


 サクラはある程度冒険者の減りを確認し終えた所で言葉を掛けた。それにより、合格者らしき人達はサクラの導きの下訓練場の奥へと冒険者たちを誘導した。俺も言われた通り訓練場の奥へと向かうと、そこには既に攻略隊のメンバーが待ち構えていた。よく見るとクラスごとに攻略隊のメンバーも分かれており、俺の相手をしたアキラが冒険者をクラスごとに分けていた。それは俺も例外ではなく、銃剣士やアルケミスト、ビーストテイマーと一括りにはされたものの目があった時には「おめでとう」と一言だけ声を掛けてくれた。


「さて、そろそろ集まっただろうから話をさせてもらおうと思う」


 合格者たちが次々とクラスごとに分けられ、大体の合格者が集まったころソウジとサクラが合格者たちの前に現れた。


「ひとまず合格おめでとう。今日から君たちは仮とはいえ攻略隊のメンバーの1人になる。くれぐれも問題や事件などは起こさない様に頼む。さて、本題に入ろうか。サクラ、あれをくれ」


 最初の挨拶もほどほどにソウジは隣にいるサクラの手元にあるものに向かって左手を差し出した。サクラは何も言わずに手に持っている紙の束をソウジへと差し出した。


「これは今日から攻略当日までの1週間の予定と当日までにやってもらう訓練内容だ。皆に配るからしっかり目を通しておいてくれ」


 ソウジは言葉を発すると受け取った紙束を合格者たちに配り始めた。俺も一枚受け取ると後ろにいた合格者に渡し、手元の紙へと視線を移すとそこにはソウジの言ったように今日から一週間後の予定と陣形、そして所属する部隊、そして最後に俺の魔法属性と持っている武器に合わせた訓練内容が記載されていた。


 攻略隊には索敵や遠距離から援護するハンター部隊、魔法での攻撃や支援、回復など担当する魔法支援部隊、後方で支援をする部隊や前衛に出る者の近接的なサポートを行うガーディアン隊、そして常に最前線で魔物と戦う前衛部隊だ。だが、ユウキはこれらの部隊の中でどれにも当てはまらない前衛支援部隊に所属させられていた。前衛部隊でも支援部隊でもない謎の前衛支援部隊。しかし、ユウキは部隊の事よりこの部隊には自分以外に誰が所属しているのかという疑問だけが頭の中で浮かび上がっていた。


 しかし、その疑問もすぐにソウジの言葉によって解消され、また新たな疑問が上がるのだった。


「各自紙が行き届いたら解散してくれて構わないが今から呼ばれた者だけは残ってくれ。少し話がある」


 ソウジがそう言ってサクラへと視線を向けると、サクラはどこから出したのか手元にある名簿に目を通した。


「では、クラスごとに呼びますので名前を呼ばれた方は私たちの前に来てください。まず、騎士の方から—————」


☆★☆★☆


「これで全員ですかね?」


 サクラは一通り名簿に目を通し名前を呼んだあと顔を上げ、ソウジに確認した。名前を呼ばれなかった合格者たちはスタコラとこの場から去り、残ったのは俺を含め、10人程度。その中には騎士のカズ、神官のハヤトとシウテリル、ハンターのミツキとサティヴァ―ユ、魔法使いのサキとアリサ、ガーディアンのトウゴ、ビーストテイマーのマシル、最後に俺が呼ばれ、サクラの前に足を運んだ。


 集まった俺たちにソウジは視線を送った後、サクラの方へと確認終了といった表情を浮かべ、一度小さく頷いた。


「そのようだな。一先ず集まってくれてありがとう。さて、君たちが呼ばれた理由だが3つある。1つは君たちに今からペアを組んでもらう。そして2つ、今日から攻略当日まで組んだペアと極力行動を一緒にしてもらう。最後に3つ目、訓練内容の追加、以上だ。何か質問はあるかな?」


 ソウジの言葉にサティヴァ―ユという女性が手を上げた。茶色の髪から兎の様な長い耳を2つ生やしており、肌は褐色に近く、身長はこの場にいる女性の中では断トツに高い。そして出るとこは出ており引っ込むところは引っ込んだというそれなりにスタイルの良い亜人だった。


「ペアを組む理由を教えてくれないか?」


 サティヴァ―ユの質問にソウジはニコリと笑みを溢し、頭を少し搔きながら口を開いた。


「理由、理由か……そうだな。簡略的に言うと今呼ばれたお前たちは協調性が低いっていうのと戦い方に無駄が多い、ていうのが理由だ。攻略隊では陣形や協調性が大事だ。一緒に戦う仲間に背中を預けられるまたは預けてもらえるくらいの信頼がないと簡単に崩されるからな。だから、今回の摸擬戦で協調性にかなり乏しい君たちには協調性を高めつつ戦闘上での動き無駄がなくなるように1週間ペアになって生活をしてほしいんだ。それだけだけど何かほかに質問あるか?」


 まぁ、動きに無駄があるっていうのはソウジとの戦いで何となく理解はしていたが協調性に乏しい、ねぇ……。でも俺の場合は仕方なくね?だってペアになれずソロで挑んだわけだし仕方なくね?


 今度はガーディアンのトウゴが静かに手を上げた。彼はタイセイみたいにがっしりとした体躯をしており、髪は短く黒くで好青年の様な人だった。


「えっと……訓練内容を追加するってどういうことっすか?」


「訓練内容はまずペアを組んだ後に知らせるから少し待っていてくれ。他には特にないかな?」


 ソウジの問いかけに誰も手を上げずに口を閉じたままだった。それを見たソウジは質問がないと判断し、次の話に流れを進めた。


「じゃあまずはペアだ。ペアはこっちで決めているから呼ばれたら分かるように分かれてくれ」


 ソウジがそう言うとサクラが再度名簿に視線を移し、一拍置いてから口を開き始めた。


「では、まず始めに騎士のイチノセカズトさんとガーディアンのサクマトウゴさん、次に—————」



次回更新は5/1です

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